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北寄りの風が気温を落とさせて、厚い雨雲から雨が滴り落ちては小康状態となっていた、十一月霜月も半ばとなって来た休日の火曜日だった。
ふとこちらに想いを馳せるところとなって、この際だからと10年ぶりとなるこちらを訪ねることにした。
以前訪れた時は知る由もなかったが、1912年の大正元年創業である鳥つねの次男坊の方が、その湯島の本店傍に昭和38年開業させたお店の関連店になるこちらだそう。
自然洞のこちらは10年前に訪ねた時に、創業30年であることを確認しているので、今では創業40年となるところだろう。
そんなわけで秋葉原駅で下車して、黄葉がわずかに始まり出した銀杏並木が並ぶ中央通りを上野方面に進んだ。
そして蔵前橋通りの横断歩道を渡ってから右折し、少し先の左路地を入って進み行けば、風情も良く佇むこちらの店頭へやって来た。
入口の傍には夜のカウンター席のみ、九月から禁煙になったことが案内されていた。
店舗の裏手で以前は山彦と名乗るラーメン店を営業していたことがきっかけで、その存在と親子丼の名店であることを知ったものだ。
それだけにその後再度暖簾を潜ることもなかったが、ふとその存在が心の中で浮上してまた行って見るかとなった次第だった。
さっそく入店して行くと高級料亭のような雰囲気があるわけでもなく、敷居の低い感じで居心地の良さそうなフロアは十年の時を越えても変わることはなかった。
奥のカウンター席に促されて、天井寄りの壁面に貼られたメニューから、今回は鳥しんじょと鳥サラダが付く親子丼セットをお願いすることにした。
前回は上親子丼を大盛で愉しんだが、デフォルトの方がどんな面持ちなのか興味がわいてその注文に落ち着いたものだった。
程なくして後続客が続くと、幾つかの提供メニューが売り切れとなっていたことが判った。限定の特上親子丼や、もつ入り親子丼などが既に売り切りらしかった。
湯島の本店についてお聞きすると、向こうとは利用する食材が違うそうで、本店の方は親子丼が1種類しかないことも教えてくれた。しばらくすると先付けのようにして、鳥しんじょと鳥サラダがやって来た。
鳥しんじょは柔らかい鳥つくねを洋食のフライように揚げたビジュアル。一見するとカニクリームコロッケのような面持ちだった。
付いて来た小皿の塩を付けて口にすれば、なるほどこれはとても美味しいもの。熱々のホクホクで、それにしても良かった。下味が付いているそうで、塩を付けなくても愉しめるそうだ。
鳥サラダは一転さっぱりと仕上げたもので、蒸して冷やした鳥肉の旨さと言ったらなかった。レタスらしきサラダ用野菜も、しゃきしゃきして実に素敵だった。
そしてメインの親子丼が到着。それではと行かせて貰えば、やっぱりその持ち味は、唯一無二の何処とも違うかなり美味しい別格の素晴らしい親子丼。
こだわりがひしひしと感じられるもので、上親子丼のような高いコク味は少ないものの、飽きずに愉しめる風合いがあり、むしろこちらの方が好きな仕様と言えた。
一緒に付いて来た汁椀と御新香も良く出来ていて、気がつけば完食だった。いや、かなりとんでもなく絶大に素晴らしく、何処までもひたすら実に良かった。
(左フォト) 店舗と周辺/親子丼/鳥しんじょ (2014.11.11)
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鳥つね自然洞 (トリツネシゼンドウ)
住所:東京都千代田区外神田5-5-2 TEL03-5818-3566
定休日:日曜・祝日 営業時間:ランチ11:30〜13:30/鳥料理17:00〜21:00LO
アクセス:東京メトロ銀座線末広町駅下車。外に出たら中央通りを上野方面に進んで一つ目の路地
を右折してニつ目を左に曲がりしばらく行った右側。徒歩およそ2分。
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色づき始めた中央通りの銀杏並木。 |

大正元年創業湯島本店の関連店のこちらだ。 |

昼は様々な親子丼が愉しめる自然洞。 |

特上親子丼やもつ入り親子丼は、早めの入店で。 |

親子丼すべてに付く、汁椀と御新香。 |

親子丼セットで付く鳥サラダ美味し。 |
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