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なんとなく以前よりは寒くなって来たもののそれ程の寒さでもない、それは通勤電車の車内でもコートを着込む人の少なさでも判る12月前半の木曜日。
そんな今日も仕事が終わって外に出れば、けっこう寒くなって来た午後8時過ぎだった。
時にインターネットをする人間にとって、ウィキペディアほど便利なサイトはないだろう。いわゆる百科事典のように、色々な事を教えてくれるからだ。
そんなウィキペディアで油そばと入力してエンターすれば、北多摩地域で発祥した麺料理で、主にラー油やお酢を掛けてタレを絡めて食べるもの等としている。
発祥店は一般的に珍々亭@武蔵境とされているが、そこでは三幸@国立と言う説もある事が紹介されていた。
面白い事に酒の肴として提供したのが始まりと言ういきさつは同店と同じで、そちらは居酒屋でもないがこちらはそんな風らしい。
国立駅から10分以上歩く場所で夜しか営業しないこちらへ訪問するのは、以前ならかなり難しい環境だが、現在ならいともたやすいだけに早速立ち寄る事にした今夜であった。
そんなわけで立川駅の次駅である国立駅で下車して南口側に出た。駅前にはやけに幅が広いメインストリートがあって、東京大学と同じ国立の一橋大学まで続いているようだった。
昭和の初めからある学校だけに、だから国立市なのかと思ったが国分寺と立川のあいだに作った町だから頭文字をそれぞれ取って国立になったらしい。
店頭に到着すると店名の冠が油そばとなっていて、一見すると油そば専門店と言った店先だ。
しかしひとたび店内へ入って空いたテーブル席に身を置けば、目の前の壁には酒の肴とアルコールメニューが幅をきかせていて、すぐそこには日本酒の一升瓶が我が物顔の如く並んでいた。
ともあれテーブルにあったメニューリストから玉子油そばを大盛でお願いして、さらにらネギ増しとつけ加えた。
油そばには納豆入りや味噌味らしいメニューも在った。ふと左右の先客をチラ見すれば宴たけなわの真っ最中で、紛れもなくここは油そば専門店では無く、そこは大衆酒場以外の何物でもなかった。
ここに来るまで油そばだけ食して帰ってもいいのかと言う気持ちが無かったと言うと嘘になるが、それ以上にその雰囲気に負けた事もあって油そばがやって来た際に中ナマを追加オーダーした私だった。
ここは呑むつもりで来ないと、入店は厳しいかも知れない。さてそれではと行かせて貰えば、なるほど何とも素朴な味わいで。
産声を上げた頃の油そばはそもそもこんな感じなのかも知れないと妙に説得力を感じさせるものがあった。
中太の麺の柔らかさや、タレはもろみのような風情がそんな気持ちを掻き立てて、半熟のインフォに煮玉子をイメージしたがこれが半熟の目玉焼き。
とは言えチャーシューは実に美味しく、モヤシやメンマも生ビールの喉越しにそれはいいツマミともなった。
後半になってからお酢を回し掛けると、不思議と都内に点在する油そば店の油そばと、符合する風合いが感じられたがそれは何故だったのか。ネギ増しも適度で良かった。
昭和27年創業のこちらで三代目らしい店主に油そば発祥の店か確認すると、二代目の親父がそう言っていたそうで、ウィキペディアを見てここに来た事をその後で告げた。
メニューにラーメンが無い事を言うと、最近はたまにしか提供していないそう。気がつけば完食だった。なんとも美味しい、来て良かった風情のいい油そばだった。
(左フォト) 玉子油そば大盛ネギ増し/生ビール/店舗入口 (2010.12.09)
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油そば 三幸 (さんこう)
住所:東京都国立市東2-9 TEL042-574-7191 定休日:不定休 営業時間:19:00〜翌2:00
アクセス:JR中央線国立駅南口下車。ロータリーから左斜めに延伸する通りをひたすら直進する。
突き当たりのような東2丁目交差点を右折して程ない右側にあり。徒歩およそ12分。
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