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気温が30度を超えることを伝えているものの、九月の穏やかな風が木の葉を軽く揺らして、日々僅かに秋めいてゆく気がした、とは言えやはり今日も暑い休日金曜日の午前遅い時間であった。
つけ麺の無極へ初日ともう1日の既に2度ほど訪れたが、先月14日からこちらも営業していたもののまだであった。と言うのも夜営業のみで、豚骨を炊く火力からか冷房が利かなかった事もあってだった。
しかし今ではその冷房も空調機器の増設を完了し、昨日から昼営業も始まったとして出掛ける事にした本日であった。池袋の所用が午前中に済んで、高田馬場へ出てそこから西武線電車で沼袋駅にやって来た。
地元商店街の道を新青梅街道へ向かって歩いて行くと、地元の方がゆっくりと自転車を走らせていて、しばらくすると路線バスが向こうから来て路上駐車していたバンを掠めるようにして通過して行った。
店頭に到着するとまだ昼営業が昨日から始まったばかりもあって特に待ち客もなく、その横を通過する乗用車も穏やかに走り抜けて行き、のんびりとした界隈の雰囲気に包まれながらこちらが佇んでいた。
店内に入るとさすがそこはこちらで、4~5人の先客の方々が思い思いのトッピングで濃厚なラーメンを愉しんでいた。券売機があったのでその前に立ち、とんこつチャーシューメンのボタンを選んで、振り返ると店内右手奥の冷房がよく利いていそうな壁際のカウンター席へ促されてそこに腰を降ろした。
チケットを手渡すとコッテリ・普通・アッサリの確認があり、やはり背脂でのコッテリのようで、普通でも充分にこってりらしくそこは普通でお願いした。そしてネギの量の確認もあったので、それならと多めでお願いする。
やや涼しいくらいの店内だが寒いほどでもなく、何気なく厨房を覗くとそれはバカでかいズンドウがあり、ちょうど厨房の方がテコの原理を使ってヘラで掻き回している最中だった。
券売機にはギョーザのオプションも用意されていて、ライスおかわり自由250円、替玉100円、ほぐしチャーシューつき替玉150円などと言うボタンがあった。その券売機上部の空いたスペースを利用して、魚正油ラーメンを来週の七日から数量限定で提供する旨がインフォメーションされていた。程なく到着。
なるほどレンゲでスープをすくって口にすれば、これがなかなかの粘度を示すもので、その濃度はとんでもない領域としか言いようがないものだった。既におそるべし。
麺を持ち上げれば風情のいい中太麺がスープを持ち上げていい感じで、チャーシューもやはりこちららしく美味しいものだった。
麺がほぼ無くなって来た頃に替玉があるならそれで行こうと、通常の替玉をお願いすると細麺もあるそうで、その言葉を聞いた時このラーメンもまた横浜家系らーめんと同じように、博多豚骨ラーメンと醤油ラーメンの中間のラーメンを狙ったのだろうかと言う思いが過った。
ともあれデフォルトの麺が良かったので、今回はそのまま同じ麺でお願いした。まもなく平ザルに麺が乗って来て、そこには軽く青ネギが振られていた。お店の方がそのまま濃厚スープへ、その麺をスライドさせて入れてくれた。
その濃度に圧倒されながらも、そこは唸りつつ気がつけば完食だった。ご挨拶して外に出て感想を求められたので、ふと思って新宿や池袋の大ターミナル周辺で営業した方が儲かるのではと進言して見た。
またつけ麺の完成度の高さをお伝えすると、関西ではつけ麺文化がほぼ皆無だそう。そんなスタイルの麺料理と言えばウドンと相場が決まっているそうで、そんな事を教えて頂いた暑さがまだ続く、そんな九月の新青梅街道の歩道上であった。
そして頭を垂れてその方に挨拶して離れる際に、何気なく見上げた店名は無鉄砲その文字であり、こちら程の企業力があれば進言した区域の営業は容易い筈だと言う事に気付かされる。
店名の意味そのままに突き進む姿は、近い将来さえも見えない社会ニーズに臆する事なく、がむしゃらに営業すれば関西のお店のように自然とお客さんは集まって来るのだろう。いやいや、濃かった。
(左フォト) とんこつチャーシューメン/カウンターの容器/店頭外観 (2010.09.03)
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