

 |
朝方の雨が一度止んで水だまりが風でさざめいて、午後の天候を助長させるように曇り空の明暗が時折りだけ変化していた、そんな秋の一日が既に始まっていた。
夕暮れ過ぎから寒さが次の季節を予感させる程に寒くなる予報が出ていた、立冬もそう遠い先ではなくなって来た10月下旬の火曜日だった。
今日も仕事が終わって外に出れば、若干だけ霧雨が落ちて若干だけ気温が下がっていた午後8時過ぎの中央線沿線であった。
そんな風にして秋が深まって行く今夜は、ここ最近から気になっていたこちらへ訪れる事にした。かづ屋など何店舗かで修業した店主が、2004年10月にオープンさせたラーメン店だそう。
と言うわけで、帰りの中央線快速電車に乗って、途中駅の高円寺で下車。地図を頼りに駅ロータリーを出れば、TVでその名を聞いた事の有る高円寺純情商店街が在った。
ねじめ正一氏の小説「高円寺純情商店街」が1989年に直木三十五賞を受賞し、それをきっかけに1990年にはテレビ朝日系列で小説がドラマ化された。
その作品にちなんで、以前は高円寺銀座商店街だった商店街がその名前にしたそう。ちなみにその後、小学校の国語の教科書にもその小説が掲載された事があったらしい。
さてそんな通りを進んで行くと午後九時近くもあって、殆どは店じまいしていてシャッターが既に閉まっていたお店ばかりだった。
しかし少し歩けば飲食店と幾つかの量販店が、これからが稼ぎ時と言わんばかりに営業していた。そんな事もあって人の出も結構絶え間なかった。
そんな道路を更に進むと、金物店の手前に路地を見つけた。その奥を目を細めて眺めれば、こちらが風情よく佇んでいるのが見えた。
店頭に到着すると第2第3の火曜日はお休みのこちらで、夜の時間帯もあってか数人の先客が居るだけだった。引き戸を開けて傍のカウンター席に腰を降ろした。
メニューを手にとって少しだけ悩んでから、さりげなくわんたんめんの塩で大盛をお願いした私だった。厨房右手奥を見れば製麺機が見えて、自家製麺のこちらだった。程なく到着。
なかなか見栄えのするビジュアルで、ふわりと香る出汁と油の合わさった瞬きが良かった。なるほど丸い肉餡のワンタンが、修業したラーメン店の名前をすべからく語っていた。
それではと行かせて貰えば、中太ストレートの風合いが実によく、魚介の出汁に豚か鶏の脂のバランスが何ともたまらないもの。そんな事もあって今日もまた、ついついスープを飲み干してしまった。
チャーシューに、メンマの感動の度合いも高く、それゆえにまるで何かのアンチテーゼを感じるかのように、そこはもう「う」に点々を付けて唸ってしまった。気がつけば完食だった。いや、良かった。
(左フォト) わんたんめん塩大盛/店頭外観/高円寺純情商店街駅前入口 (2010.10.26)
|
麺屋 はやしまる
住所:東京都杉並区高円寺北2-22-11 ※公式サイトはこちら。
TEL03-3330-6877 定休日:水曜&第2・3火曜
営業時間:平日土曜11:30〜23:00/日曜祝日11:30〜21:00
アクセス:JR高円寺駅北口下車。ロータリー左奥の高円寺純情商店街を入って行き、突き当たりを
左折して前の道を直ぐ右折。更に進むと右側にある稲毛屋金物店手前の右路地を曲がっ
て程ない右側にあり。徒歩およそ4分。
|
|