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| 上海亭@千葉県市川市・市川 ※閉店 | ||||||
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僕が生まれた街は、市川市の京成線鬼越駅から歩いた所にある。通りから小さい細い路地を入った奥にある、当時平屋の親戚から親が借りた家で、居間には白黒テレビがあり、その奥には当時健在だったお婆ちゃんの部屋があり、夜になると居間に両親と姉弟三人が、布団を並べて寝たものだった。 夏には大きい蚊帳が、吊られたものである。四歳の頃の市川市の小さな町の生活が思い出される。ある時母親に、ジュースが飲みたいとせがんで、出て来たのは水に砂糖を溶かし込んだ砂糖水だったのも、今では本当に良い思い出である。そこそこの庭もあり、今思えば、高度成長期の平均的な暮らしだったのかも知れない。 そんな訳で市川は、僕にとっての故郷と言える。それでこのサイトを始めてから、幾多のお店へ行ったが、そんな中で市川で今もあるお店で、一番古くラーメンを出したお店が市川駅近くにある事を知り、今回行ってみる事にしたのであった。場所はシャリの前の道を八幡方面に進み、突き当たりを左に曲がり、程ない右側にある。 会社帰り、軽い風が駅前の樹々を揺らす中、実は一度行ってふられた、こちらのお店の店頭に立つ。中に入ると、数人の先客。大衆食堂の風情。店内の真ん中にカウンタ席があり、意味有り気。その一席に腰を下ろし、メニューからチャーシューワンタンメンをお願いする。 「市川で一番古くから中華を出すお店って聞いたんですけど」とお聞きすると、「そうだよ、(昭和)8〜9年頃からさ」との事だった。間違い無かった。程なく到着。 昭和という年号が、あからさまに出てきそうな、今では逆に少ない仕様で、それは懐かしい思いを感じる風情があった。しかしチャーシューがまた秀逸で、でもワンタンがまた普通で、どこにでもありそうで、どこにもなさそうな、そんなラーメンを堪能した。精算して外に出て駅に戻る。ふと振り返ると、そこにはただ、風が吹いてるだけ、・・・・・ だった。 (2004.06.14) |