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朝方の不安定な雲行きも南風が押しどけたのか、青空からやんわりとした冬色に近い陽射しが広がっていた、秋深しなそんな十一月下旬の休日木曜日だった。
ここ半月ほど横浜中華街から遠ざかっていたが、まだこちらにも訪れてないしとなって出掛けることにした。昭和37年創業の上海料理の老舗店のこちらだ。
昭和37年と言えば私の誕生年で、今年で51歳だが年の割りには若く見えると言われれば、そこは悪い気にならないそんな今日この頃であったりする。そんなわけで本日もまた、元町・中華街駅で下車して横浜中華街へやって来た。
駅から外へ出ると山下公園が直ぐ近くで港ヨコハマもあってか本日はやけに吹く風が強い日で、中華店の店先の看板がいくつか倒れていて、そこは慣れた手つきでお店の方がそれを立て直していた。
こちらの看板も例外でなく、倒れた音に気がついた女将さんらしき方が、それを所定の場所に据えていた最中であった。
中へ消えて行ったのを見届け、店先の人通りが途切れたのを見計らってから店頭を撮影。それでも直ぐに人影が来て、タイミングを図ってさらにスナップ写真を何枚か写した。
そして数人が店内へ入店して行ったのに対して少し間を空けてから入店して、単身客である仕草をすると右寄りのテーブル席に促されてそこへ腰を下ろした。
メニューリストを受け取り少し悩んでから、葱油麺と記述されネギそばと付記されたそれをお願いすることにした。餃子もオーダーしたかったが、本日またもう一軒予定していたので今だけそこは自重。
以前から入店を考えていた一店のこちらだけに、何度か店頭の関帝廟通りを歩いている際に何気なく様子を伺ったりもしていた。そんな折り、先月某日こちらが定休日の日に、テレビのロケらしき撮影が店内で行われていた時があった。
思わずそんな様子を、少しの間だけ見ていた。グルメ番組だろうと思っていたが、その当日はカフェも中華街で愉しんで長いあいだ中華街に滞在していたが帰る時もまだ撮影していた。
どうやら映画のロケだったらしく、横浜国際仮装行列を舞台にした物語の映画で、マーチングバンドに所属する主人公の実家の中華店の設定で撮影されたそうだ。来春公開予定らしい。
上海蟹のシーズンで、こちらもやはり好評提供中のよう。少し前はメスだがこの時期になって来ると白子があるオスの方が高額となる上海蟹で、生きているものを食べる大鉄則があるらしい。
店名の書が厨房入口の上に掲げられていて何気なくスナップ撮影したが、よく見ると和の文字だけ鏡文字になっていた。
そこでネットで調べて見ると意図的なものらしく、三和楼は表も裏もない精神を重んじると言う意味合いがあるようで、素晴らしいお考えであると思う。程なく到着。
持って来られた経営関係者らしき方に、創業年に生まれたことをさりげなく伝えつつ、鎌倉長谷にも同じ店名があるがそちらも経営しているのかお聞きして見た。すると暖簾分けでも何でも無い全く無関係の間柄だそうで、平塚にもそんな同じ店名の中華店があることまで教えてくれた。
それではと行かせて貰えば、もう唸りたくなるほど素晴らしい味わいのスープに、風情も豊かな細ストレート麺で、細切りされたネギとチャーシューがまた美味しかった。
気がつけば完食。いや、かなり果てなく途轍もなく素晴らしかったそんな葱油麺であった。
(左フォト) ネギそば/店内/店舗遠景 (2013.11.28)
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