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青空から注ぐ陽射しが初冬の地面に見る草木を煌めかせて、遥か遠くに見えた化学薬品工場の煙突から出る白い蒸気をより白く見せていた、そんな快晴の十二月師走中旬の休日木曜日だった。
横浜中華街で営業するその多くの中華飯店は、何処も満艦飾を極めた高級感溢れる粋のある外観で、その入店客が集う客席フロアは落ち着ける空間でありながらもやはり高級感に満ち溢れている。
こちらもまたそんな一店と言える関帝廟通り地久門横に位置する北京料理店だ。1973年の昭和48年に創業した知る人ぞ知る、食通が通う店として知られているらしい。
担々麺ブームのきっかけを作った中華飯店とも目されているようだ。そんなわけで気になるところとなって、本日はそんなこちらを訪れることにした。
いつもは横浜からみなとみらい線に乗って中華街を訪れているが、京浜東北線電車でJR石川町駅からでもアクセス出来ることに、先日ふと気がついて今回そちら経由で向かうことにした。
と言うわけで石川町駅で下車して、進行方向最後尾側の北口の中華街口の改札を出た。外に出てまもなく中華街と明記されたアーチ門があり、その気分を高めていた。
しばし歩けば延平門で、中華街大通りもそう遠くなかった。山下公園へ行くならみなとみらい線が断然に便利だが、中華街へ行くなら今でもその利便性はJRを利用してもそう大きな差は無さそうだ。
こちらへ入る前にその中華街大通りを散歩がてら歩いていると、通り沿いに中華菓子店が本日オープンしたらしく、その店頭で開店を祝う中国獅子舞が披露されていて、行き合わせた観光客が集まってそこだけかなり賑わっていた。
大量の爆竹が鉄カゴの中で鳴らされそれは耳をつんざくほどの大きな音だった。その度に大きな爆竹の音が周囲に反響して、もうもうと煙りが立ち昇っていた。
そんな見物をした後で、こちらへやって来た。時代を感じる何処か質素だが、それは落ち着いた雰囲気にもなって入店客を誘う建物だった。
さっそく入店すると人通りの少ない界隈で平日のランチ時ながら、そこそこにまずまずの盛況なフロアが広がっていた。客席フロアの奥へ進むと手前のテーブル席に案内を受ける。
メニューを手渡されて担々麺ブームの火付け役のこちらだけにそれをもちろん考えたが、ふとランチタイム用のメニューに記載されたネギそばにその気分となって、ついそちらをオーダーすることにした。
荘厳な雰囲気さえ漂うこちらのフロアで、中国の彫り物が至るところに散見されてゴージャスな感じが良かった。お茶が入ったステンレス製のミドルサイズのポットがテーブル毎に置かれて良い対応だった。
現総料理長は大阪四川飯店のご出身で、故・陳建民氏から料理を習った方だそう。程なく到着。
それではと行かせて貰えば、こちらもまたかなり素敵な味わい深い実に美味しいネギそばと言えるもの。中細麺が他の中華街名店と違ってもちもちとしたもので、それでありながら喉越しも良く何とも素晴らしかった。
ネギも新鮮な持ち味がありシャキシャキとしていて、叉焼がそこそこの量ながらそれも美味しかった。気がつけば完食。
帰ろうとすると、精算レジカウンターの横に布袋様らしき神様の大きな仏像が置かれて異彩を放っていた。いや、かなりとても実に素晴らしく絶大になかなか良かった。
(左フォト) ネギそば/店頭外観/偶然周辺で見かけた中国獅子舞 (2013.12.12)
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