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雪の懸念は払拭されたものの朝から冷たい雨に軽く吹く北風で、寒さひとしおの十二月師走後半のそんな休日木曜日だった。
先日の休日の帰り道に、横浜高島屋のデパ地下で、夕飯の惣菜を買って帰るかとなった。そこで以前に数度立ち寄ったことがある華正樓売店で、肉まんコーナーの行列を横目に惣菜コーナーで焼き餃子を購入して帰宅。
自宅で食した焼き餃子のあまりの美味しさに、思わず次回の横浜中華街は是非とも華正樓を訪れようと堅く誓ったものだった。
その餃子は自宅で口にした中で、トップクラスと言える程とんでもなく素敵な餃子だった。そんなわけで本日もまた、横須賀線直通電車に乗って横浜へやって来た。
先日は京浜東北線で石川町駅から中華街を訪れたが、こちらがある場所は朝陽門がある中華街東門交差点近く。それだけにみなとみらい線電車に乗って、また中華街へやって来た。
実は本店を訪れようとしたが、あらかじめネットで調べるとそちらでは麺類を扱ってない様子。そんなことはないだろうと、本館にまず入店して入口におられた方に単刀直入に麺類もメニューに在るかを確認。
するとやはり本店では、麺類は焼きそばしかないそう。しかし新館であれば提供しているのでご案内致しましょうとのことだったが、自分でそちらへ行くのでと丁重にお詫びしてそこを出た。
傘を開き直して大通りを少しだけ奥に進めば、新館は直ぐ傍に在り売店も併営していた建物だった。さっそく入店すると接客サービス係の方が待ち受けていた。
人数の確認があり単身客であることを告げると、手にしていた私の傘をビニール袋へ入れたかと思うと、どうぞと客席フロアーへ案内され促されたテーブル席へ腰掛けた。
1939年の昭和14年創業になる北京料理店の華正樓だそう。本店と新館のほか長谷大仏の傍に湘南の海が眺望出来る鎌倉店もあるようだ。さらにデパート等にも、多くの売店等が営業しているらしい。
目の前には綺麗に折り立てたナプキンが置かれて、真鍮で作り上げたような箸置きが用意され、箸入れには高級中国料理と記されている。
そして壁面には高額そうな水墨画がさりげなく飾られ、これまでもこうした本格高級中華飯店には何度となく入店して来たが、腰を下ろした瞬間そうした店とは明らかに違う次元を感じるものがあった。
レジカウンターに置いてあった店舗を案内する小冊子にも綴れられていたように、北京料理は壮大な悠久の歴史の中で育まれた宮廷料理で、生活水準の高い人々を満足させる料理とサービスが常に求められて来ただけにそう感じるのだろう。
手渡されたメニューリストを開けば、金額がまさしくの本格高級中華飯店のそれ。ともあれたまにはいいかとなって、そこから蕃茄湯麺と記されたトマトそばに、肉まんと共に定評のある焼売(しゅうまい)をオーダーすることにした。
本店では提供していないつゆそばのようで、横浜中華街ではこの新館のみの提供となっていた。
しかも新館でも日曜祭日は対応していないらしく、平日の終日と午後五時までの土曜のみ愉しめる旨メニューに添え書きされていた。
ちなみに注文したトマトそばは1470円で、麺類のメニューはその他にシイタケそば1680円、パイコーメン1680円、五目つゆそば1890円、海老と蟹肉入りつゆそば1890円、特製フカヒレそば6300円と続いていた。
見渡す広いフロアーは、冷たい雨そぼ降る平日のランチタイムもあってか、窓際に数組の入店客がだんらんしているだけだった。程なく到着。
トマトが軽く浮く赤い表面のスープに、横たわるチンゲン菜の緑色が映えるそんなつゆそばがやって来た。それではと行かせて貰えば、さすがの実に素敵な味わいが、かなりたまらないもの。
トマトが見事で自然な甘みを湛えていて、そこに白菜から来る野菜のうま味が見事に調和した美味しさ。キクラゲや鶏肉も入って、それにしても絶大に美味しかった。
しゅうまいが入る竹籠の蓋を取ると、蒸気が立ち昇ってその湯気の向こうに、美味そうなしゅうまいが四つが入っていた。
小皿に醤油を垂らして洋芥子を適量添えて掻き混ぜ、それにしゅうまいを浸して手を付ければ、なるほどこれまたかなり素敵な味わい。焼き餃子がかなり良かったが、しゅうまいもまたなかなかだった。
気がつけば完食。精算を済ませて同じ建物にある売店コーナーで、中国菓子と共に誰もが絶賛する肉まんをお買い上げして店を後にした。
いや、かなり高額ながら納得の行く味わいに、また行きたくなってしまったほど凄くとてもかなりとんでもなく美味しかったトマトそばとしゅうまいだった。
(左フォト) トマトそば/しゅうまい/フロア/店舗外観 (2013.12.19)
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