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平塚の独特なタンメンを食して、その後駅前のドトールで、しばしの間まったり。今まで経験しなかった未曾有の味のタンメンの感動も冷めやらない中だが、せっかくここまで来て片道1500円の運賃も掛けて、これで帰ってはもったいない。
そこは既に行くもう一軒も実は考えて来ていて、その同じ石神本最新刊の中で紹介されている、こちらもまた大変気になるラーメンだったので、予定通り訪れる事にした昼下がりであった。
こちらは駅ビル寄りにある改札口から出たロータリーのすぐ近くで、石畳が敷き詰められたストリートの中にあったお店であった。
ラーメン店かと聞かれれば然に非ずの、こちらも先程のお店と同じ昭和25年創業ながら、メインは蕎麦を提供する日本蕎麦店だ。
店頭もまさしく如何にも日本蕎麦店と言う風情で、なるほど確かにラーメンも提供しているインフォがあった。大きなサンプルケースが印象的な店頭で有った。
しかもその店頭には、「テレビで大人気の石神様」と言う触れ込みの後に、こちらのラーメンを推薦して貰った事が、達筆なふで書きで紹介されていた。
そんな案内を横目に店内へ入店。やはり周辺の人気蕎麦店のようで、盛況な店内が広がっていた。
お店の方に石神氏の本を見せて千葉から来た事を告げると喜んで頂き、そこで紹介していた塩ラーメンをお願いした。
相席の席を了解してレジの直ぐ前にあるその席に腰を降ろすと、ちょうど店内がよく見渡せる位置であった。相席の方がラーメンを口にしていれば、他のテーブルにおられる方も殆どの方がラーメンを食べていたのであった。
もう和風ラーメン専門店で、来るラーメンを待っている図と言うしかなかった。ふと或る事に気づく。オーダーした塩ラーメンは、どこのメニューを見ても無かった。先客の方々もメニューにないからか、オーダーして食している方は見た限りおられなかった。
お聞きすると以前はメニューを表示していたそうだが今はしていないそうで、でもオーダーしてくれればちゃんと対応してくれるそう。
なおすぐ近くに支店が1店舗あるこちらだそうで、JR平塚駅構内にある湘南ステーションビルの平塚ラスカの5階にあり、そこでもラーメンを提供しているようだった。程なく到着。
おお、若干だけ濁ったその塩スープは、何とも言えない良い風情に満ちていた。これは美味しそうだ。茹でられたキャベツが沈んで入っていて、そこにメンマとナルトが置かれ、中央にいい感じのチャーシューが鎮座していた。
そう言えば最近多くのラーメンを口にしているが、ナルトを比較的以前よりはラーメンの中に見なくなったものだ。それほどにラーメンは進化しているのかも知れない。
ナルトは当初日本蕎麦に利用されていた具材で、それがいつしかラーメンに利用されるようになった。
だから近い将来日本蕎麦の中に戻ったとしても何の不思議もなく、そんなナルトの将来を考えてもいいかも知れない。閑話休題。
さてこちらはどうか。レンゲと箸を携えてそれではと行かせて貰えば、それはもう、いやいやいやいやいや、美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い。
ラーメン用のスープを普段から別にとっているそうで、一般的な鶏ガラと豚骨の食材の他に、魚貝類のシジミを多めに利用しているそう。
そんな前情報に、シジミがかなり前面に来たラーメンかと思いきや、そうでも無いながら何とも味わい深い絶妙なバランス感でシジミと言う食材を著わしており、それが実に冴え渡る美味しさで唸る良さがあった。
全く定かではないが、日本蕎麦店であればそのツユに使うであろう鰹節か何かの魚介感も足されている気がするもので、その相乗効果の所為なのかと推測してしまう所だった。
そんなスープに入る麺は、低加水気味の自家製麺だそうで、口にして見れば非熟成的な打ち立ての食感が実に見事で、麺との絡みも良くしていた。チャーシューが実に美味かった。
その滋味萌える味わいに、それは気が付けば完食であった。後精算のお店で美味しかった事を告げて平塚駅に向かった。
すると直ぐ近くのロータリーの一角につるやの都まんじゅうとあるお店があり、地元の方々が大人買いしていた姿を目の当たりにした。平塚銘菓1個35円とあり、これは買って帰ろうと、それの十個パックを買い求めた。
そんなわけで、平塚の戦後まもない頃に開業したお店の美味し二杯のラーメンに打ちひしがれて、東海道線上り電車に揺られながら家路に着いた初冬の日であった。乗った電車はロングシートタイプだったが、出来たての都まんじゅうを隠れるようにして頬張れば、これが大変ウマウマだった。
(左フォト) 塩ラーメン/店舗外観/平塚ラスカ/つるやの都まんじゅう (2009.12.08)
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大黒庵 (だいこくあん) 本店
住所:神奈川県平塚市紅谷町4-21 TEL0463-21-1335 定休日:無休 営業時間:11:00〜20:00
アクセス:JR東海道本線平塚駅北口下車。駅前ロータリー左奥の道を入り、直ぐある右路地を
進んで行った左側にあり。
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