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気になっていた習志野市内の人気店を訪れて、せっかくだから京成大久保で途中下車してもう一杯食してから帰ろうと考えて歩いて来た道を戻って行った。
ゆっくりと周辺の景色や看板を眺めながら歩いた。まもなく実籾駅へ到着する頃、ふと路地にあったノボリが何故か妙に気になって近づいた。
するとそれはたわいのないノボリで直ぐに引き返すと、駅への近道らしき道路に気が付きそれならこちらを通って向かおうとその道を入って行く。
するとその前方に、食堂があるのが見えた。まるで誰かに導かれたように忽然とそのお店が目の前に現れた。ラーメンと記された赤い暖簾が軽く揺れていた店先だった。
店頭にあった木製のサンプルケースは時代を感じさせたが、普段の清掃が行き届いている所為かそんなに古臭さを感じさせない建物だ。
そんな佇まいに、思わず今日のもう一軒はここで行こうとなった。それがこちらで、場所は実籾駅北口の本当に直ぐに近くに在った。
さっそく入店すると常連客の方がお一人の店内に、店をきりもみする店主夫妻がおられた。
入り口の佇まいに思わず入ってしまったことを打ち明けつつ、厨房前のカウンター席へ腰を下ろしてからメニューボードお見上げてラーメンをお願いした。
店主は厨房で先客がオーダーした冷やし中華を作っておられ、まもなく搬出口から出来上がったばかりの美味しそうな冷やし中華がその方の元に届けられた。
女将さんは客スペースで対応する接客係らしく傍におられたので、例によっていつものように開業してどのくらい経つのかお聞きしてみた。
すると創業43年目になるこちらだそう。ご主人の店主はこちらを始めるまではホテルで洋食の調理を担当されていたそう。
東京オリンピック開催時に外国人客受入れ施設を目的に営業を開始したホテルニューオータニや、昭和37年に石原裕次郎の挙式が行われたことでその名を馳せた今はなき東京日活ホテルとどちらも一流ホテルにおられたようだ。
店名由来が気になってそこをお聞きすると、創業時居抜き店舗を店名ごと買い取って営業を始めたことを教えてくれた。程なく到着。
予想だにしない中華そばがやって来た。思わず箸を手にする前に観察してしまった。中細の麺はそれほど縮れておらず、醤油スープには何と背脂が軽く入りそこに軽く黒胡椒が振りかけられていた。
それではと行かせて貰えば、良き時代の支那そばでありながらも、胸ぐらを掴まれたような感動級の美味しさ。豚骨鶏ガラの微笑みは、モナ・リザにも並ぶ美しさと言いたくなるもの。
今でこそ当たり前に利用される黒胡椒だが、白胡椒は昔から廉価だったものの黒胡椒はその昔高価なスパイスだったそう。
青菜やメンマにナルトが実にさりげなくチャーシューを主役に引き立てているところも見逃せなかった。ホテル修行時代に知人から教えて貰ったラーメンなのだそう。
気がつけば完食。なんて素敵で浪漫を感じるラーメンなのか。いや、出会えて良かった。
(左フォト) ラーメン/同拡大画像/店舗外観 (2012.07.30)
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中華・定食 こけし食堂
住所:千葉県習志野市実籾5-1-13 TEL047-473-1604
定休日:木曜日 営業時間:昼営業のみか未確認
アクセス:京成本線実籾駅北口下車。踏切の道路を左手へ進み一つ目の左路地を入り程ない左手
にあり。徒歩1分。
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| 2012.07.30 実籾駅から程ない場所にある。 |
2012.07.30 木製のサンプルケースにも味があった。 |
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