番外編
下町洋食 須田町食堂 東京・秋葉原





真っ青に広がる青空から燦々とふり注ぐ陽射しが、街角に直立する黄葉樹を煌めかせていた11月霜月上旬の金曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、穏やかな夜風がそよいで、月夜の明るい午後八時過ぎだった。

聚楽の前身である須田町食堂が、2006年から秋葉原UDXの3階で時代を越えて復活して営業していることを、つい先日になって初めて知るところとなった。

ラーメンから目を下ろして秋葉原外食事情を調べている内に気がついた次第で、今後もこうした視点を持つことは必要になりそうだ。

聚楽と言えばホテル事業も昭和30年代から行っている大外食企業で、その前身は1924年と言うから大正13年に創業したこの須田町食堂に始まると言う。

大正デモクラシー盛んな、その年の3月10日に簡易洋食をウリにして開業したそう。

最盛期には90店舗近い系列店が営業していたらしい。しかし太平洋戦争の劣勢もあってか、昭和20年当時は5店舗にまで落ち込んだらしい。

昭和14年には浅草花やしきを買収したこともあったが、数年後には松竹へ売却している。

そんなわけで今年もクリスマスイルミネーションが始まっていた、秋葉原UDXに仕事帰りやって来た。エスカレーターを乗り継いで三階へ上がって行き進むと、程なくこちらの店舗区画の入口があった。

その入口はレトロ風な雰囲気を造作していて、何ともなレトロモダンな感じになっていた。さっそく入店すると満員だそうで、入口にあるノートに名前と人数を記入。

丸椅子でしばし待っていると中からお店の方に入店を促されて、入口周辺のテーブル席に案内されてそこへ腰を下ろした。

メニューリストを広げてから店頭にあったそれを眺めて決めていた、ほほ肉のビーフシチュー&オムライスに、ノンアルコールビールでも飲むかと、アサヒドライゼロを一緒にオーダーすることにした。

サンプルが並ぶショーケースウィンドーの中には、比較的大きな文字で創業当時の様子が案内されていた。

それによれば大正後期は高嶺の花だった洋食料理を、庶民の手に届く価格で提供したことで街中の話題となり、帝都東京の食文化に大きな影響をもたらした須田町食堂だそう。程なく到着。

最初にやって来た中瓶のノンアルコールビールを、一緒に来たグラスに注ぐ。

すると白い泡がみるみる内に表面を塞いで行き、黄色い液体はもはやビール以外の何物でもなく喉を鳴らせた。それを一気に飲み干せば、疲れが吹き飛ぶ爽快感が心に押し寄せた。

普段ラーメンを食べ歩いていると、こうしたビールをノンアルコールでもいいから飲みたいとは思わないが、何故か洋食ならその気にさせるものだ。

そして徐にこちら自慢らしいふわとろオムライスに手を付ければなるほど実に素敵な美味しさ。

牛ほほ肉をしっかり柔らかくなるまで煮込んだビーフシチューは、なかなか乙な味わいと言えてその牛ほほ肉の旨さと言ったらもうなかった。

それだけに、気がつけば完食。いや、かなりなかなかとても実に風情よく素敵で良かった。

(左フォト) 入口/ほほ肉のビーフシチュー&オムライス/屋外から臨む (2014.11.07)


 下町洋食 須田町食堂 秋葉原UDX店

 住所:東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDX AKIBA-ICHI 3階

 TEL03-5297-0622  定休日:無休  ※公式サイトはこちら

 営業時間:平日・土曜11:00~22:00LO◆日曜・祝日11:00~21:00 LO

 アクセス:JR秋葉原駅電気街口下車。右手に出て前方のスカイウォークを上がって行き、秋葉原
       UDXに入りAKIBA-ICHI内の3階にあり。



秋葉原UDXのAKIBA-ICHI内3階で営業している。

1924年と言うから大正13年に創業したこちらのようだ。

帝都東京の食文化に大きな影響をもたらしたそう。

大人のお子様ランチなるメニューもあった。

ノンアルコールビールを愉しんでみた。

今年もクリスマスイルミネーションが始まっていた。