中華料理 銀座中本 東京・新宿御苑前







思わぬ冷え込みに震えた冬めく寒さで、ふと見ると広場の地面に小学生が登校時踏み荒らしたような霜柱が散見された、二月もまもなくと言う一月睦月下旬の休日木曜日だった。

こうしてラーメンを食べ歩いていると、たまに非常に後悔することがある。それは閉店して初めて知る情報に、あの時行けば良かったとさいなまれる時だ。

以前に千代田区有楽町の有楽町ビル地下1階で営業していた昭和27年創業のラーメン中本は、その最たる店で四年ほど前の有楽町勤務時代その内に行こうと思っていた人気老舗店だった。

しかし勤務地が変わってしまい、それでもその後訪れることを考えていながらも結局そうしなかったラーメン店で、そうしている間に悲しくも2013年11月21日惜しまれながら閉店して行ってしまった。

そんなラーメン中本で修業された方が、なんと新宿界隈で暖簾分け店を営業していると言う。

それを昨日蒙古タンメン中本を訪れるためネットで情報収拾している内に気がつき、底引き漁で偶然引っ掛かった高級魚を見る想いでそちらの情報収集も続けた昨夜だった。

行こうと思いながらも、突然の閉店で行けなかった中本の流れを汲む店の出現に、もはや本日の訪問先はこちらしか考えられなかった。

そんなわけで本日もまた新宿に降り立ち、地下鉄丸の内線電車に乗り換え新宿御苑前駅で下車して、そこからそう遠くないその店頭へやって来た。

先日訪れた某店訪問の際に店頭を通り過ぎており、来てみてそう言えば赤い看板に見覚えがあり、しかしまさかそんな事とは夢にも思わなかった。

赤い袖看板には中本の上に銀座の文字が刻まれており、その流れを如実に顕していたこちらだった。さっそく入店して行くと数人の先客がおられる、比較的広い店内が広がっていた。

奥のカウンター席に促されてそこへ腰掛け、数年前まで有楽町で営業していた中本の流れを汲むこちらであることを知って来たことを告げると、快く迎え入れてくれた店主とその奥さんだった。

タンメンが人気のこちらだけにそれを考えて入店したが、本家とは随分味わいを変えて進化させて来たこちらだそう。

それでも醤油のカエシは、開業当時から本家を踏襲したカエシであることを教えてくれた。それならばそのカエシが入る醤油ラーメンとなるもの。

そこで壁面のメニューから、チャーシューメンをオーダー。さらにこちらの名物となっている、チャーハンおにぎりもお願いすることにした。

28年前に開業したこちらだそうで、そうすると1987年の昭和62年頃に創業したところだろうか。本家の銀座中本は昭和27年の創業時、有楽町スバル座界隈の木造建物の2階で営業していた中華店だそう。

創業後まもない頃周辺火災に見回れその界隈に移転し、昭和41年に開業した有楽町ビルにスバル座と共に入ったのだそう。その頃の中華そばの値段は、せいぜい100円程度だったらしい。

昭和後期の頃は本家が支店を数店営業させていたそうで、西銀座の高速道路下の場所と中野の方にもあったそうだ。なるほど有楽町の流れを汲むこちらが銀座を冠にしていたのは、有楽町中本が西銀座にも店舗があったからだった。

こちらの店主は本店だけでなくそれら全ての支店を経験して、4~5年修業した頃に暖簾分けを許され、この新宿の地にこの店を創業させたらしい。

ふと見ると目の前には大栄食品の木製麺箱が、それはさりげなく数段積まれて置いてあった。正午間近い時間となって、いつの間にか常連客らしき方々で、大盛況となっていた店内だった。程なく到着。

チャーハンおにぎりはなかなかの大きさを誇るもので、サランラップに包まれてありレンジでチンしたような温もりを感じるもので、それが小皿に置かれてチャーシューメンと共に到着した。

空の小茶碗が付いて来たので確認すると、チャーハンおにぎりをそこに入れて残ったスープを足して愉しめることを教えてくれた。

すると女将さんがチャーハンだけでも充分な下味が付いていて、スープを足さないで愉しむ方が大半であることを補足してくれた。

それではと行かせて貰えば、何処か現代的でありながら何処か良き時代も感じさせてくれる味わいがたまらないもの。大栄食品さんの中太麺が、多加水系でまたかなり良かった。

本家のダシは牛骨で、魚介は使わない仕様だったそう。それに対してこちらのスープは豚骨がメインの清湯醤油スープで、比較的魚介の風味も強めに感じられるものだった。

チャーハンはなるほどモッチリと来る食感も良ければ、その味わいもオニギリ独特の風情が合わさった唯一無二感さえある実に素敵な美味しいチャーハンおにぎりだった。

若干残ったチャーハンおにぎりに、残ったスープを流し入れて、そのパターンでも堪能してみた。スープを味わうところで、そちらの風情も素敵だった。

それだけに、気がつけば完食。いや、かなりとんでもなく絶大に素晴らしく、こちらもまた何処までも途轍もなく確実に良かった。


(左フォト) 店頭/チャーシューメン/チャーハンおにぎり/店舗周辺 (2015.01.29)


 中華料理 銀座中本@新宿

 住所:東京都新宿区新宿1-31-15第3寺田ビル1階  TEL03-3341-2955

 定休日:日曜・祝日  営業時間:平日11:30~14:30/18:30~22:30◆土曜11:30~13:30

 アクセス:東京メトロ丸の内線新宿御苑前駅下車。池袋方面ホームからだと池袋寄り側改札から
       外に出て左手へ進み、程ない左路地を入り200mほど歩いて行った左側にあり。



最寄り駅は東京メトロ丸の内線新宿御苑前駅。

名物の美味しかったチャーハンおにぎり。

銀座・有楽町界隈にあった本家の流れを汲むこちらだ。