希須林 小澤 東京・阿佐ヶ谷 ※閉店







夜半から北寄りの風がそよぎ雨が降り出したようで、暗い灰色の雲が街に覆いかぶさり、桜の花を周囲に散らばしていた四月卯月上旬の火曜日。今日も仕事が終わって外に出れば、日が暮れても冷たい雨が止まず街のアスファルトを濡らしていた、そんな午後七時過ぎだった。

ここ数日久しぶり担々麺づいただけにマイブームが再燃して、ふとまだ訪れていなかったこちらのことを思い出して、今夜こそと仕事帰り立ち寄ることにした。

以前訪問した担々麺専門店かつぎや麺絆や519の店主が修行した希須林と言うことで、その何処かへ訪れたいと思っていたが、いつでも行けることが災いしてか結局これまで訪れていなかった。

本店は、現在青山となるこちらだそう。その創業の地がこの阿佐ヶ谷らしく、現在はその場所の直ぐ近くに創業店主のお名前が付くこちらだけが営業しているようだ。

創業は1980年のこちらだそうで、それは小さな中華料理店から始まったらしい。その店名の成り立ちはネットによれば、店主が懇意にしていたロシア料理店キスリンにあやかって名付けたものだそう。

杉並区阿佐谷南3-31-2の場所にあった旧本店の阿佐ヶ谷店は、2001~2002年頃に一時期だけオリエンタルAZと言う店名になったことがあったようだが、そうしない内に今の店名に戻したようだ

小澤のこちらは、後述する案内で判ったが、1993年に開業したようだ。ちなみに他の店舗は、1998年に青山本店、2004年に赤坂店、2005年に大宮店、2010年に軽井沢店がそれぞれオープンして現在に至っているらしい。

と言うわけでまた阿佐ヶ谷駅南口に降り立ち、そう遠くないその風情のある店頭へやって来た。さっそく入店して行くと満員だそうで、当分席が空く見込みがないらしい。

見ると座って待つことが出来そうな場所があり、せっかく来たのだし駄目元で多少待たせて貰い、駄目なら諦めて帰るようにしても良いか確認すると良いとのこと。

入口に在った長椅子に腰掛け、しばしの間そこで待つことになった。しばらくすると何度となく予約客が入店して来ては奥へ消えて行き、私のように予約せず来られた方は直ぐ諦めて帰って行った。

そんな折り何気なく後ろに振り返ると、そこに在った案内を読んで大いに驚くしかなかった。何しろその見出しはなんと「閉店のお知らせ」で始まっていたからだった。

設備の老朽化により平成27年5月31日をもって残念ながら閉店してしまうことが綴られていた。画一的な活字の空いている部分には、手書きの文字で「長年のご愛顧誠にありがとうございます」と書き加えられていた。

直ぐ近くに搬出口がありそこにおられた方と世間話しに花が咲いて、ついこうしたラーメンウェブサイトを運営していることを告げると驚いていた。そうこうしている内にメニューリストを手渡されて予定通り担々麺をお願いした。

点心もお願いするかとなって、焼餃子は通常5ケだが3ケでも受けるそうでそれでお願いすることにした。十数分ほど待っていると、アルコールを嗜まないグループ客の方が帰って行かれ、程なく空いた三人テーブル席に促されて、カウンター席のないこちらであることに気づかされた。

前方の壁面には不思議な絵画が、同じタッチのもので三枚並べられて飾られていた。また後ろに振り返れば、比較的大きな観葉植物が置かれていた。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、なるほどこれはかなりの至福を感じてたまらないもの。やることは、全てやり切っている持ち味がかなりとても良かった。

豚骨鶏ガラを4時間ほど炊いたスープに、たっぷりの野菜を加えたものらしく、味の付いた粗い挽き肉が多めに入って、ぷりぷりとしたキクラゲが幾つも入り満足度の高い味わいだった。

焼き餃子も厚みのある餃子の皮に、風情のいい肉餡がとても美味しかった。それだけに、気がつけば完食。いや、かなりとんでもなく絶大に果てしなく、途轍もなく完璧とも言える風情・風合い・風格がひたすら良かった。

(左フォト) 店頭/担々麺/焼き餃子3ケ (2015.04.07)


 希須林 小澤 (キスリン オザワ) ※2015年5月31日閉店予定

 住所:東京都杉並区阿佐ヶ谷南3-32-1  TEL03-3391-4138  ※公式サイトはこちら

 定休日:月曜日  営業時間:11:00~14:30(14:00LO)/17:30~22:30(21:30LO)

 アクセス:JR阿佐ヶ谷駅南口下車。左手の中杉通りを右手へ進んで行き、ロータリーから150m
       ほど歩いた三つ目の右路地を入って少し歩いた右側にあり。



小澤の文字を図案化したマークがそこかしこにあった。

中に入ると左手に二階へ上がる階段があった。

残念ながら設備の老朽化により平成27年5月31日閉店。

メニューブック。

冷水、おしぼり、箸。

二階の雰囲気は、こんな感じだった。

餃子をオーダーするとやって来る。

同じタッチの絵が、三枚並べられ飾られていた。

後ろに振り返れば、比較的大きな観葉植物。