中国料理 福芳 東京・上落合
 ※店内撮影禁止





日蔭の小梅の花は未だ咲かないものの、陽射しがふり注ぐ方は春の陽気に満開を迎えていた、そんな三月弥生上旬の休日木曜日だった。

中野周辺のラーメンを探している内にネットで見つけた中華店で、その木造建物の外観に良き昭和の佇まいが見て取れて立ちどころに気になるところとなった。

その割にはあまり紹介するブログサイトが少ないのは、こちらの店内にどうやらその撮影を禁止する貼紙があるからのようだった。

これまでも高はし@赤羽二郎@赤羽とみ田@松戸牛丼専門サンボ@秋葉原などで経験して来た店内撮影禁止だが、オーダーしたものと外観だけ撮影すれば問題なかろうと出掛けることにした。

東京メトロ東西線落合駅の直ぐ上で営業しているこちらだが、JR東中野駅からでもそう遠くないことに気づいて、そんなわけで中野を経由せずに手前の東中野で下車した。

中野寄りの西口改札を抜け出て、比較的強い風が吹くなか前方の山手通りを右手にしばし歩いて行った。200mほど歩いて行くと、早稲田通りと交差する道路案内板が見えて来た。

その上落合二丁目交差点の横断歩道を渡ってから右手へ若干歩いて行くと、なるほどかなりの存在感を持つこちらが何とも風情よく佇んでいた。

白地の小振りな生地に紺色の縦縞が染め抜かれた暖簾が、折りからの風で大きく揺らいでは垂直に垂れ下がってを繰り返していた。

さっそく入店して行くと開店まもない正午前もあってか先客はゼロで、店頭同様に昭和の趣が100%な雰囲気の良い店内が広がっていた。

まさに時間がこの場所だけ止まってしまったような感じと言うしかなかった。

カウンター席に腰掛けようとするとテーブル席へ促されて、壁面にあるメニューからラーメンと五目ヤキメシをお願いすることにした。なるほど奥の壁側に、店内の撮影を禁ずる小さな張り紙があった。

赤い樹脂製のボードに、目玉焼き、ニラの酢の物、ヤキブタ、アゲ餃子、肉ドーフ、生野菜の提供メニューが350円で愉しめることが記されていて、その何れかをラーメンと共に注文する考えもあった。

しかしチャーハンが美味しいと言うネット情報に、それなら最近控えていたチャーハンをたまにはとなって食すことにした次第だった。

そのチャーハンが豊富なラインナップのこちらで、オーダーした五目チャーハンの他にも、玉子チャーハン、カレーチャーハン、肉チャーハン、カニチャーハンなどとあった。

もうすぐ開業して50年になるこちらだそうで、すると昭和42年前後から営業を始めたところだろうか。程なく到着。

それはどうみても昭和30年代以前から連綿と続く、そんな中華そばの風合いがあるものがやって来た。具材はほくほくしたモヤシにメンマ、そして小ぶりなチャーシューと刻みネギが散らされたもの。

横浜中華街から広まった日本の中華そばだが、その周辺の老舗町中華のラーメンに近いものがあり、直ぐ思い出したのは中華みゆきのラーメンだった。

この界隈で言えば、高円寺駅前の中華味楽のラーメンにも近く、そう言えば開業も同じころだ。

それではと行かせて貰えば「ALWAYS三丁目の夕日」の世界が目前に広がる、もう子供の頃に白黒テレビで見た映像が、ひねった蛇口から怒濤の如く溢れる水道の水のように現れた。

チャーハンもなるほどかなりの素敵な美味しさで、それだけに気がつけば完食だった。いや、かなりとんでもなく良き昭和の風情が感じられた、素晴らしきラーメンと五目ヤキメシだった。

(左フォト) 店頭/ラーメン/五目ヤキメシ (2015.03.05)


 中国料理 福芳(フクホウ)@上落合

 住所:東京都新宿区上落合2-28-1  TEL03-3361-5885

 定休日:日曜日  営業時間:11:00~21:00

 アクセス:東京メトロ東西線落合駅下車。出口4から外に出て右手へ100m進んだ早稲田通り沿い
       右側にあり。JR東中野駅からも徒歩圏内で、山手通りを右手に400mほど歩いて早稲田
       通りを横断歩道を渡ってから右折して50mほど進んだ左側にあり。