中華料理 太陽 東京・浅草





厚い雨雲から梅雨時らしい雨が静かにそぼ降って、真夏日だった一昨日から一転して吹く風は寒い程で、夏至を迎えた日の翌日ながら交通機関の車内も冷房が切られて丁度良かった6月も下旬のそんな休日金曜日だった。

時に浅草に来々軒が誕生して、既に100年が経過した。既にそのお店は無いがそうした意味でラーメンにとって、浅草は特別な意味を持つ地域と言えるだろう。そんな浅草で現在営業している老舗店の中華ソバを食したいところとなってまた本日もやって来た。

そんなわけで幾つかの候補店の資料を携え、雨の浅草周辺を歩いた。土日は場外馬券売り場を中心に混雑する浅草だが、平日のしかも雨ともなると普段営業する店舗でさえシャッターを閉めて休む店が多かった。

実際幾つかの候補店もそんな状況で、それでもお目当て上位のこちらが営業しており、それならばとなって入店することにした。場所は浅草国際通りの言問通りの先で、低層ビルながら何とも風情良く佇むこちらであった。

暖簾を潜るとこれがもうこれ以上ないくらいの雰囲気のいい店内。気さくで如何にも老練そうな店主が、厨房で一人して入店客を待っていた。

ネットで紹介されていた餃子に目を奪われて来たことを告げると笑顔で歓迎してくれた。見た目は市川駅前に在ったひさご亭の餃子にそっくりで、揚げたビジュアルが個性を放ったものだ。ちなみにそこは暖簾分け店が今も市川大野で営業している。

そんなひさご亭餃子のイメージがオーバーラップしたこともあって5個も食せるか不安がると、3個でも作ってくれるそうで思わずまだ直視せぬ餃子だけにその言葉に甘えつつそれとそこはラーメンも一緒にお願いした。

50年近く営業しているこちらだそうで、すると昭和30年代後期辺りの創業と言ったところだろう。5軒先の場所で先代が始めた中華店なのだそうで、味もそのまま引き継いだそう。程なく到着。

餃子のサイズはそれほど大きいもので無く、女性でさえもペロリと行けそうなサイズで、思わず固定観念とはこういうものかと知った。かなり熱いので気をつけてお召し上がり下さいとのこと。

それならばラーメンから行くかと撮影を済ませて口にすれば、これが少し濁った醤油スープに中細ちぢれの麺が泳いで、比較的大きなチャーシューに多めのモヤシとメンマが具材として入るもの。

なるほど昭和30年代らしい昭和の中華ソバで、なんとも言えない風情を醸していた。味わい深い醤油スープには、隠し味があるような風合い。

しかしその隠し味が最後まで何かは判らず終いだった。麺がなかなかの出来栄えのもので、柔らかいメンマとチャーシューの美味しさには泣けた。

餃子にも手を伸ばせば、これがなるほど実に美味しい逸品。全て手作りだそうで、ジューシー極まりないともあれサイズは通常よりは大きいものでかなりとっても良かった。気がつけば完食。

こちらに来てから店主に教えて貰い知ったのだが、現在放映されているカゴメ野菜ジュース「野菜1日これ1本」の最新テレビCMに出てくる中華店は何とこちらなのだそう。

それに驚いているとさらにあの乃木坂46が冠番組内の実食レポートでこちらに来たこともあったらしい。「乃木坂って、なあに?」と言う番組だとお聞きしたが、後で調べると「乃木坂って、どこ?」と言う番組名で、思わず老練な店主の気持ちがストレートに伝わって来た出来事だった。

それだけでなく今秋公開予定の映画「夢売るふたり」(松たか子・阿部サダヲ主演)でも、こちらの店内が撮影で利用されたのだそう。

入店した時にも気が付いたが、確かに如何にも風情のある店内で、そんなところから是非共となったのだろう。いや、実にかなり素晴らしく美味しい、そんな中華ソバと特製餃子だった。

(左フォト) ラーメン/太陽特製餃子(3個)/店頭外観 (2012.06.22)


 中華料理 太陽 (タイヨウ)

 住所:東京都台東区浅草3-42-4  TEL03-3873-1412

 定休日:火曜日  営業時間:11:30〜21:30

 アクセス:浅草駅下車。浅草国際通りに出て右手へ進んで行き、言問通りを越えて100m程歩いた
       右側にあり。つくばエクスプレス線浅草駅から程近い場所にあり。



  2012.06.22 味のある風情のいい店内。   2012.06.22 AKBも乃木坂も来た浅草の老舗中華店。



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