麺屋 大漁まこと 東京・渋谷 ※休業中





冬の些細なときめきでも感じるかのように風がいつになく南寄りで強めに吹いて、青空が爽やかに広がり2月が近づいている所為か春の足音さえ聞こえて来そうなそんな一月下旬の休日金曜日だった。

時に大崎氏のブログが昨年11月頃より連日訪問するラーメン店が逐一紹介されるようになり、如何に毎日凄い杯数が消化されているか判り氏の凄さに驚かされる。

少し前に渋谷駅周辺に気になる一店が出来たが、もう一店出来たら行くかと思っていたところそんな大崎氏のブログでその一軒を見つけたので、最近マイブームのスフレパンケーキを提供する某店が渋谷にもあることもあり出掛けることにした。

そんなわけで自宅周辺の所用も午前中には済ませ、久しぶり渋谷駅前に正午をやや過ぎた頃やって来た。こちらは渋谷駅南口ロータリーの奥にある繁華街の一角にあった。昨年の2月6日にオープンしたラーメン店らしい。

当初は大成食品の麺だったが現在は浅草開化楼らしく、店頭にはそれを知らせるように木製の麺箱が何段も重ねられていた。さて入るかと扉を開いた瞬間に、そう言えば外に券売機があるこちらだったことを思い出し、一旦扉を閉めてその券売機を探した。

するとさて?だったがよく見ると、店舗の左手にそれを見つけその前に立った。そして予定通り年明けから発売が開始されたらしい、伊勢海老そばの並盛ボタンを選びチケットを手にして入店。

それにしてもちょうちんがあったり麺箱が積まれている店頭だが、一見してラーメン店には見えないこちら。それもあってなのか多くの方が店先を通過するものの、店内にはたまたまなのかも知れないがいい時間ながら数人の先客のフロアだった。

チケットを厨房におられる二人の一人の方に手渡し到着を待つ。凝縮蛤ざんまいそばがイチオシメニューのこちらのようで、その使用するハマグリは日本有数の蛤問屋である桑名のマルタカ水産から取り寄せたものだそう。その手は桑名の・・・と言うことでは無いようだ。

それ以外の提供メニューも、芳醇まるごと蟹つけ麺、濃厚雲丹まみれつけ麺、絶妙烏賊ゴロつけ麺、濃コク海老油そばと、どれもが海の幸をこだわり抜いて提供しているようだった。程なく到着。

なるほど伊勢海老の素材が詰まったエスプーマの泡が丼の表面全体を塞いでおり、そのビジュアルは圧巻の一言に尽きるものと言えた。

それではと行かせて貰えば、未体験な味わいだけに新鮮な面持ちがたまらないもの。スペインの料理店で現在休業中の世界一予約が取れないレストランとして名を馳せた、「エル・ブジ」の料理長が編み出した料理の技法らしい。

亜酸化窒素ガスを用いることによってあらゆる食材を瞬時に泡状にしてしまうそう。ただし日本国内では亜酸化窒素ならぬ二酸化炭素を代用して用いるケースもあるようだ。こちらイチオシの凝縮蛤ざんまいそばにも、そんなエスプーマが表面に浮いているらしい。

その下に注がれているスープもまた、エスプーマの技法に負けず劣らずのフュメ・ド・ポワソンによって作り上げた鮮魚系スープと言うからおそるべしだった。ボスがイタリアでシェフをされていた方だそうで、長年ラーメンを作って来たが、その製法を初めて知った時は目から鱗だったらしい。

そう語る目の前の方はなんとすぐ近くで自分のラーメン店を営業しているのだそうで、さてその店名はとお聞きすればこれがつけ麺なかむらと言うからもうわけが判らなかった。

ともあれ豚骨や鶏ガラなどを全く使わないフュメ・ド・ポワソンによる鮮魚スープと、ムース状になった伊勢海老がズバッと来るエスプーマが浅草開化楼の風情のいい中太麺に絡んで来て切なくなるほど素晴らしかった伊勢海老そば並盛と言えた。

美味しい味玉も入っており、気がつけば完食。いや、かなりとんでもない新感覚満載のラーメンで、実にとめどもなく果てしなくどこまでも実に良かった。

(左フォト) 芳香伊勢海老そば並盛/現在の主力6メニュー/店頭遠景 (2013.01.25)


 麺屋 大漁まこと

 住所:東京都渋谷区道玄坂1-11-2  TEL03-6416-9690

 定休日:日曜・祝日  営業時間:平日11:30〜15:00/17:00〜23:00◆土曜11:00〜23:00

 アクセス:JR渋谷駅ハチ公口他下車。渋谷エクセルホテル東急左脇の道を入り、三つ目の左路地
       曲がって次の十字路の右側にあり。



渋谷エクセルホテル東急左脇の道を入って行く。

現在の主力メニューは6タイプ。

イチオシは日本有数の蛤問屋から直送される蛤のそば。

カーブの付いたカウンターがある店内。

蘊蓄も刻まれる店頭の電照立て看板。

渋谷駅から歩いてまもない場所にあり。