石神井公園中華大勝軒 東京・石神井台







昨日と同じ暖かさが続いて春と言うよりも初夏の気配さえ感じる、青空から注ぐそんな陽射しがまぶしい4月も後半となって来た週末の土曜日だった。

先日馬喰町の新店へ訪問した処、無性にその傍にある人形町系の横山町大勝軒へ行きたくなって、思わず先にそちらへ行ってしまった位だった。

明治45年創業の人形町大勝軒は珈琲大勝軒となって休業しており、そこにおられた方が昭和62年に同じ人形町の町に大勝軒を創業させたものだが、現在その人形町大勝軒もどうやら休業しているらしくそれを先日ネットで知って寂しい限りだった。

浅草橋大勝軒、その昔は浜町にあった新川大勝軒日本橋本町大勝軒も同じ系統であり、小岩の大勝軒妙典の大勝軒もその可能性が高く、その他には未訪だが清澄白河の方にも同じ系統の大勝軒があるよう。

そんな中で過日こちらの存在を知る処となった。少し前まではそう遠くない場所の石神井町3-1-4に位置していたこちらだが、移転して富士街道沿いの石神井台8-22-1に変わったよう。

ネットのラーメン画像を見る限り人形町系のそれで、先述した事は実は推測の範疇で必ずしもそうだとは言い切れず、そんな事を確認して見たくなって出掛ける事にした本日だった。そんなわけで総武線緩行線電車を飯田橋で下車。

有楽町線ホームに降り西武池袋線直通電車を待てば、折りしの節電ダイヤもあって当分来ない状況。やむなく池袋でまた降りて、そこから西武池袋線電車に乗るため、そのホームに上がる手間があった。すると乗車した電車が発車する直前、何と栃木南部を震源とするやや大きめの地震が発生。

西武池袋駅の天井照明器具が大きく揺れた瞬間また大きい揺れなのかと一瞬肝を冷やしたものの直ぐ収まって、乗った電車のダイヤが多少遅延した程度で事なきを得て大泉学園までやって来た。

時に駅からかなりある場合、そこまでのバスを知るいい方法が一つある。今までもその手段を使って来たが、今回もその方法で交通手段が判明した。

それは何かと言えば周辺にある公共施設サイトのアクセスを見るもので、今回の場合もうまく東京都立石神井特別支援学校のアクセスを参考にさせて貰い、陽射しが燦々と降り注ぐその店頭へスムーズにやって来た。

店内へ入ると正午前でも先客が2〜3人の状況で、客スペースと厨房がすぐ隣接しているものの、ガラスで完全に分離されているこちらで、厨房の熱気が来ない配慮がなされていた。それもあってか挨拶はあっても特に場所を促されなかったので、一番奥の落ち着けそうなテーブル席まで行ってそこへ腰を降ろした。

まもなくお店の方が冷水とおしぼりを持って来て、オーダーの確認があったので特に決めて無かったがすぐにラーメンとネットで気になってはいた餃子を一緒にお願いする事にした。すると揚げ玉子のトッピングを奨めて来られたので、最初は拒んだが人形町系のお店だしと思い直してお願いする事にした。

またランチは小ライスがサービスだそうで、勿論それは二つ返事だった。ちなみに大勝軒おすすめメニューとして辛いラーメンや、東池袋系を意識したようなつけ麺メニューもあった。そう経たない内に後続客が続きに続いて、まもなくほぼ全てのテーブル席が埋まり、大変盛況な店内となって来た。

それを見て、かなりの人気を誇っているこちらだと理解できた。などと思っている内に、程なく餃子が来てラーメンもそれに続いて到着した。

ラーメンは見る限りやはり人形町系のそれだが、先日の横山町の時は口で風を送らないと撮影出来ない程スープに油の膜が張ってなかったが、こちらはそんな事はなくむしろ油膜がしっかり張っていた。

かなり大きい餃子に驚きながらもそれに手をつけずにラーメンを行かせて貰えば、なるほど何ともこれが永福町の息吹をわずかに感じそうな雰囲気もあるもの。しかし、どちらかと言えば間違いなく、人形町系の風を感じるラーメンと言えた。

とは言いながらも、ビジュアル的には人形町系の何処よりも現代的なイメージがあった。煮干しの量も永福町系程ではないにせよ、かなり入っていた方だった。中細ちぢれの麺は、程よいコシでいい風合い。チャーシューがまた、なかなかの美味しさ。

揚げ玉子は名前の通りのもので、表面が目玉焼きの下面のようになっていたもので悪くなかった。スープ表面の油膜に煮干しもあって、最後まで永福町系を思い起こさせたが、それに併走する人形町系感にシャープな切り口のある味わいによって、実に風情をその分豊かにさせてくれた。

そしてラーメンのそんな風情を知る為手をつけなかった餃子をほお張れば、思わず片手で膝をポンと打つ美味しさ。今まで様々な美味しい餃子を口にして来たが、もう間違いなくトップクラスの旨さと言えた。

水餃子を焼いた感じの仕様で、ボリューミーでジューシーこの上なく、サービスで来た小ライスに乗せてとても美味しく頂いた。

それは気がつけば完食だった。精算前に確認させて貰うとやはり近くから移転したこちらだそうで、そこで昭和45年に創業して昨年6月に少し移動したようだった。先代からウチは人形町や浅草橋の大勝軒と同じ流れを汲む大勝軒だと以前から聞いていたそう。

その先代の方らしき方もおられるかなり賑やかな厨房は、さながらタラちゃんのいないサザエさん一家と形容したくなる感じで、そうした事を教えて頂いたのは、マスオさん的な立場の感じの方だった。

近年個々の大衆中華店の消失が加速度を強めているが、こうしたこちらの方向性を知ると何処か安堵するものを感じた。ちなみに周辺の練馬区東大泉にも、同じ大勝軒は在るが、そちらは東池袋大勝軒系のようだ。

いや、とんでもなくかなり良かった、明治時代から連綿と続く人形町系大勝軒の、そんな現代的な中華そばとアントン餃子だった。

(左フォト) ラーメン+揚げ玉子/アントン餃子/メニュー/店頭外観 (2011.04.16)


 石神井公園 中華 大勝軒

 住所:東京都練馬区石神井台8-22-1  TEL03-3923-7770

 定休日:火曜日  営業時間:11:30〜14:30/17:30〜21:00

 アクセス:西武池袋線大泉学園駅南口下車。南口ロータリー内4番バス乗り場より吉祥寺駅行きに
       7分程乗って西村停留所で降車。進行方向へ50m歩いた富士街道沿いの右側にあり。



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