中華料理 七面鳥 東京・高円寺





昨日降り続いた雨も朝方には小康状態となって、もやつくこともないもののどんよりとした雲が空を覆い隠して、また降り出す予報も出ていた春らしいと言えば春らしい四月卯月上旬の金曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、いつの間にかそんな雨も止んでいて、夜空には下弦の月が真上近くに小さく見えたそんな春の宵の午後七時過ぎだった。

一昨日高円寺某店を訪れた際のことだが、その少し先にこちらの大きな袖看板が見えて、思わず近寄って見るとこれ以上ない老舗中華料理店のその風情に、悩殺されてしまい是非こちらにも後日訪れて見ようと堅く誓ったものだった。

ネットでさっそく調べて見ると既に某マイミク氏も訪れており、焼飯を堪能されてレポートを上げておられた。知れば知るほどその老舗ぶりに驚嘆して、仕事帰り我慢できず立ち寄ることにした。

そんなわけでまた高円寺で途中下車して南口に出て、一昨日と同じ道路を歩いてその店頭へやって来た。1960年の昭和35年に創業したこちらだそう。

世の中に完璧な文章など存在しないと村上春樹氏は作品の中で語っているが、完璧な老舗中華料理店の外観は存在すると言ってもいいほどのこちらと言えた。と言うわけで中に入ると、これが左右にカウンター席が延びる店内。

老舗中華料理店の店内としては画期的とも言えそうなこちらだった。右手の奥に液晶テレビがあったからでもなかったが、それに引き寄せられるようにその傍に腰掛けた。奥の厨房には店主ご夫婦と息子さんらしき方の三人がおられた。

メニューからラーメンだけでなく、一人前の焼飯の30円引きになると言う半焼飯も一緒にお願いした。すると程なくしてビール等注文していない私にも、ネットで知っていた無料らしいお通しが出てきた。

しかも二品で一つはお新香。もう一つは様々な野菜が入った煮付けで、口にするとどちらも美味しかった。程なく到着。それではと行かせて貰えば、これがもう素敵なラーメンで、豚臭さが絶妙な素晴らしさでとても良かった。麺の自然な風合いが、また素敵と言えた。

半焼飯はそう言われて見るとやや少なめにも見えたが、一人前にも見える立派な量に変わりはなかった。チキンライスの型にはめてキャベツの千切りと真っ赤な紅生姜が添えられて洋皿に乗って来たがこれまたその美味しさと言ったらもうなかった。

さりげなく話しかけると、昭和24〜25年頃から営業していた新宿河田町に在った中華店の七面鳥の名前を貰って、昭和35年から始めた中華店であることを教えてくれた。

そしてよくお聞きしていると、小田急線の成城学園前駅傍に今も営業している成城飯店は、なんとその本家である元中華七面鳥だったそう。ネットの情報によれば中華七面鳥を昭和41年に閉めて、店名を変えて成城学園前駅前で再スタートしたらしい。

武蔵小杉駅周辺にある七面鳥もまた、同じ流れを汲む中華店だそう。千歳船橋駅周辺にも同じ流れを汲む中華店があったそうだが、残念ながらそちらは最近閉店してしまったそうだ。なお小平市内にも同じ七面鳥と言う中華店があるそうだが、そちらはこちらとは全く無関係の店なのだそう。

そう聞くとトーキョーノスタルジックラーメンで紹介された、昭和50年に創業した雑司が谷の中華そばターキーがどうなのかお聞きすると関係ないことを教えてくれた。なんたって七面鳥を英語にすればターキーだからだ。気がつけば完食。

創業当時は煮干しも入れた中華そばを提供していたが、周辺の方々に受け入れられなかったのでそれを入れずにやって来たそう。それを聞くと時代時代で流行りがあることを実感するもので、この現代なら受け入れられるのかも知れない。

早過ぎても遅すぎても、売れなければ廃れるだけなら、時代と言う名の顧客需要を受け入れて今と言う時代の波に乗ることはけして悪いことではないのだろう。いや、かなりとっても素敵で絶大になかなか果てなく実に良かった。

(左フォト) ラーメン/半焼飯/店舗と周辺 (2014.04.04)


 中華料理 七面鳥@高円寺

 住所:東京都杉並区高円寺南4-4-15  TEL03-3311-5027

 定休日:土曜日  営業時間:11:30〜15:00/17:30〜21:00

 アクセス:JR中央線高円寺駅南口下車。右手に出て前方の通りを左手に進んで行き高円寺南
       四丁目交差点を左折。そこから150mほどさらに歩いた右側にあり。徒歩およそ5分。

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JR高円寺駅総武線ホームから臨むこの道路を進む。

完璧な老舗中華料理店の外観はこんな感じでは。

左右の壁面にメニューボード。

サッカー選手中心のサイン色紙があった。

まず無料の突き出しが二つやって来る。

これでビールを愉しむ常連さんも少なくなくなかった。