ら〜めん 煙 東京・福生





もうあれから五年程の歳月が流れたのだろうか。当時福生駅前近くに雫と言う名前のラーメン店が営業していて、そのラーメンの出来が大変いいとしてフリークの間で広まった事があった。

石神本の2006年版にも紹介されていて濃厚鶏白湯をウリにしていたお店で、水曜・金曜はその塩味の「鶏の雫」、火曜・木曜・土曜はまた違う醤油味の「鶏と魚介の雫」を提供していた。

そんなお店だったが2009年2月突如として休業に入ってしまった。そう思っていると早稲田にオープンした「紅蓮」と言うお店が、実は雫の店主が経営していた事が判明して出掛けたものだった。

そんな現在では紅蓮の店主が、少し前には諸般の事情でいつ樹が間借りしていた以前雫が営業していた場所で、新しい店名と新しいラーメンを今年の初頭から提供しているとして気になっていた。

と言う事でそろそろ落ち着いた頃だろうと、小作のラーメン店を出た後にこちらへやって来た私だった。場所は本当にとても福生駅から直ぐ近くで、ここまで近いとは思わなかった程だった。

薄手の芥子色の暖簾がなんとも小料理屋のような風情を発していた店頭。入口左手にベニヤ板いっぱいに店名が表記されていて、その独特感がまたたまらなかった。少し前は「雫deいつ樹」だったが、今度は「雫de煙」と言った処か。

店内へ入って行くと先客がお一人に、厨房にお店の方がお一人の店内。左手に券売機があった。結局何にするか定まらずにそこへ立つ。こんな時は券売機の一番上の列のボタンを選ぶのがセオリーで、見るとしろいぶしと言う白醤油のラーメンだった。

その味玉入りを選んでこの際だからと、二軒目だったがついチャシュー&炙りチーズごはんのボタンも連打した。振り返ってお店の方にチケットを手渡し、入り口寄りのカウンター席に腰を下ろした。

店頭や券売機の横にも貼られていた蘊蓄は、座った場所の目の前にもあって蘊蓄は必ず見れるようになっていた。程なく到着。

豚骨鶏ガラから燻してそれを2昼夜かけて炊いた出汁らしく、白醤油使用だけに一見すると塩らーめんに見えるものだった。

そこに背脂が浮いており、さらに刻まれた青葱と黒胡椒に一味唐辛子らしきものが適度に浮いていて、何とも見栄えするビジュアルと言えた。

それではと行かせて貰えば、燻製手法は燻した後香りが飛ばないよう密閉してエイジングの為熟成させているものだそう。

とは言えその風合いは、どちらかと言えばさりげない程度の、香りがふわりと来る程度のもので、むしろその淡さが絶妙にも感じられるものだった。

その独特かつ王道感さえ感じるうま味の柔らかな味わいが前面に出ていて、燻しはその洗練性を表現させる一手段にしか過ぎないように捉える事が出来た。

中細ストレート麺は低加水タイプながら、非熟成的な風情にしなやかさが足されてこれまた良かった。大きいチャーシューが実にボリューミーだった。

チャシュー&炙りチーズごはんは、スープを掛けてどうぞとの事で、その通りに愉しむとチーズがさらにトロリと来てチャーシューも美味しかった。

気がつけば完食。それはなるほど実に美味しいラーメンで、雫を称えた実力がよく見えた一杯と言え、そのラーメンがいかに良かったかも理解出来た。いや、とんでもなく実にとっても良かった。

(左フォト) 味玉しろいぶしら〜めん/チャシュー&炙りチーズごはん (2011.05.26)


 ら〜めん 煙 (けむり)

 住所:東京都福生市福生1043-1  TEL042-553-3941  定休日:月曜日&第1・3火曜日

 営業時間:11:00〜14:30/17:30〜21:00 ※日曜日11:30〜15:30 (売り切れの場合閉店)

 アクセス:JR青梅線福生駅西口下車。ロータリーから延伸する通りを進んで程ない福生駅前交差点
       を右折して一小通りを歩いて行く。30m程先の右路地を曲がって行った右側にあり。



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