南北ラーメン おざく 東京・小作





曇り気味ながら陽が射しては陰る、春の終わり間近らしい不安定な天候の、そんな五月下旬休日の木曜日だった。

話しは今月の上旬に溯るが、実はこちらの店頭に立った事があった。ところがなんとその日は悲しいかな臨時休業で、中に人の気配がするもののその旨の表記がなされており、やむなく当日はその周辺のもう一つの気になっていたお店の方へ伺ったものだった。

こうなればリベンジである。その日店頭で堅く誓ったあの日から、約20日近くが過ぎた本日出掛ける事にした。こちらが創業した時は八王子市内にある「南京ラーメン総本家星の家」の支店だったらしい。

しかし総本家が代継ぎした頃なのか定かではないが、現在では星の家の看板を下ろして、南京ラーメンならぬ「南北ラーメンおざく」として営業しているこちらであった。

そんなわけでまた立川から青梅線電車に乗り換えて小作駅で下車。駅からそう遠くない、こちらへやって来た。液晶電光看板の文字が動いており、遠くから今日は営業している事が判り、その時点で胸を撫で下ろした。

暖簾が二つあるこちらで、二軒分ある幅広い店舗だなと来て思ったが、いざ左手の暖簾から入ると左右夫々にカウンター席があり、その真ん中に冷水器が置いてある間取りだった。

常連さんらしき先客に後続客の方がいらして、平日の午前中で店頭の新奥多摩街道は駅周辺ながら車の交通量も人通りも少ないにもかかわらず、コンスタントに入店客が入って来て比較的賑やかな店内と言えた。本日はもう一軒予定しているので大人しく行こうと、麺1ケとなっているラーメン並をワンタン増しでお願いする事にした。

超特盛とあるのは麺2ケ半となっていて、並盛の600円に対して900円と表記されていた。まもなく右手の先客のラーメンがやって来て、ご飯を追加オーダーしていたお客さんのようで、その横にあったラーメンが実に美味しそうだった。ねぎ増しもオーダーしたらしく盆の上に乗っており、別の小型の小鉢にスライスされたタマネギがゴワッと盛られていた。

修業先の星の家は八王子にあるラーメン店だが、思わずタマネギの存在がかくありきに思えてしまう。しかしその切り方は八王子ラーメンのそれとは明らかに違っており、南京ラーメンと言う冠があるだけにまた違った系統を意識したものなのだろう。ちなみに南京とは、中国の一都市。

店内には入店客向けに液晶テレビが壁に取り付けていて、報道番組か何かが放映されていた。ふと見ると客に背を向けた液晶テレビがさりげなく店内にもう一台設置されており、そのテレビは丁度店主が居る方向に向けられていてきっとTV好きな店主なのだろう。程なく到着。

なるほど到着したラーメンのスープの色を見ても八王子ラーメンとは一線を画す風合いで、それにしてもやはり美味しそうなビジュアルだった。それではと行かせて貰えば、中太ちぢれの麺は加水低めで熟成させた感じのやわめシフトで、醤油がさりげなく利いたスープには、カメリアラードのような高級ラードが感じられるもの。

スライスされたタマネギが表現し難い良さを表出させており、じんわりしたうま味をさざ波のように返しては舌に打ち付けていた。そのスライスされたタマネギは予想以上に薄いもので、そうはしなかったが透けて見えるかも知れない感じなほどと言えた。

ワンタンは木型に押し付けて製造しているのか、そんな跡がワンタンの皮にアザのように出来ていた。そのワンタンの皮がコシの良いもので、肉餡もいい感じでなかなか良かった。

店名は変わっても提供するラーメンは変わってないこちらだそうで、どちらもよく知る方が書き込んだネットの情報には、星の家先代とこちらのラーメンはそう変わらない良さがある事が謳われていた。

麺1玉でもけっこうな麺量のこちらながら、それは気がつけば完食だった。少しすると店主と常連さんが笑顔を交わしていたのが見えた。いや、実にしみじみと、かなりとっても良かった。

(左フォト) ラーメン並ワンタン増し/店舗外観/JR小作駅西口ロータリー (2011.05.26)


 南北ラーメン おざく

 住所:東京都羽村市小作台4-11-11 TEL0425-55-5824 定休日:月曜日 営業時間:11:00〜20:00

 アクセス:JR青梅線小作駅下車。新奥多摩街道へ出て横断歩道を渡ってから右折して少し歩いた
       左側にあり。徒歩およそ3分。



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