すごい煮干ラーメン凪
東京・新宿ゴールデン街







青空から燦々と爽やかな陽射しが注ぐものの明日はまた西側から天候が崩れる予報が出ていた、ともあれ本日は早春煌めくそんな三月弥生上旬の休日火曜日だった。

時に首都圏ラーメン事情を考えると、煮干し食材を利用したラーメンが近年非常に増えているのは見逃せない事実であると思う。

その口火を切ったのは間違いなく王子駅周辺で営業する中華そば屋伊藤で、そのガツンと来る煮干しスープは世のラーメンフリークの舌を唸らせたものだ。

残念ながら現在休業中となってしまった秋田角館伊藤店主の弟さんのラーメン店で、今では二人の息子さんもほぼ同じ味わいラーメンを提供するラーメン店を営業している。

そしてその煮干しラーメンをインスパイアして、類を見ないほどのファンを作っているのがラーメン凪の新宿煮干だ。

多くのラーメン店で、煮干しの文字がメニューに躍るようになったのも、おそらくこちらの存在が大きいと言えそう。

そんな煮干しラーメンを実際に出掛けて口にしても、こちらほどのインパクトがあるラーメン店はほぼ皆無と言えて、そうしたラーメンを食す度にこちらのことが脳裏に浮かぶものだった。

そんなわけで西新宿店は幾度か訪れているが、ゴールデン街店は未だ一度しか足を運んでいなかったことに気づいてこちらへ出掛けることにした。

最近の凪さんの話題としては、西新宿店の煮干王二階の炎のつけめんを閉店させ、2月28日よりプレオープンにて「らーめんこんどる屋」なる新ブランドが営業を開始しているらしい。

ちなみに凪 Noodle BARは、いつの間にか豚王歌舞伎町店へリニューアルしたようだ。なお、こんどる屋はヤシオマスと言う名前の淡水魚の出汁を、ベースにしたラーメンがウリのそちらだそう。

その魚は栃木県水産試験場で品種改良されたニジマスで、身の色が県花であるヤシオツツジに似ていることからからヤシオマスと命名されたものだそう。

というわけで総武線電車から中央線快速電車に乗り継いで、新宿で下車して東口地下街から新宿サブナード地下街へ。

その15番出口から外に出て背中側の交差点の横断歩道を渡って、斜め左に入る小路を歩いてその店頭へやって来た。

ランチタイムのいい時間ながら店頭に待つ人がいなかったので、どこでもドアにも見えるその扉を開け、急な階段を上がると先客が券売機でチケットを購入しているところだった。

先客はそのままカウンター席の一つに促されて行き、券売機が空いたのでこれで行くかと肉煮干ラーメンとチャーシューご飯のボタンを連打。

振り返るとちょうど満員御礼だそうで、チケットを渡して下のドアの外で待つところとなった。

外に出るとなんと五人近い方が待っており、やはりタイミングが良かったようだ。まもなくお店の担当の方が降りて来て、私をお店脇の場所に先頭で並ばせてから、順番に一人ずつ上げてチケットを買わせていた。

しばししてから食事を終えた二人の先客が帰って行き、どうぞと二階へ上げられ階段を上ると、窓寄りのカウンター席に促されてそこへ腰を下ろした。

ふと頭を上げると麺場浜虎で見た絵と、タッチが似ているそんなラーメンのイラストがあった。後でこの絵についてお聞きすると、こちらのスタッフの方が描いたものだそう。

この新宿ゴールデン街の一角で2004年9月から週に一度の間借り営業で始めたラーメン凪だそうで、それは2006年3月まで続けられその6月から渋谷で本格的な営業を始めた。

そのオープンまもない9月に、当時の渋谷店を訪れたものだ。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、このスープの煮干し感はやはり感動級の美味しさでたまらないもの。一杯に50グラム以上の煮干しを利用しているだけにインパクト大だ。

ベロンと来る一反も麺にゴワッとした太麺も良かったが、圧巻なのが絶大に美味しい豚チャーシューで、これはなかなかの素晴らしさと言えたものだった。

チャーシューご飯はまた違う肉を使用していたが、そちらの豚肉も以前触れているようにまた良かった。最後に残った濃厚煮干スープをそこに入れ、オジヤのようにして愉しませて貰った。

気がつけば完食。いや、莫大に絶大に雄大に壮大に勇壮に、卓越した美味しさで何処までも果てなくかなりなんとも良かった。

(左フォト)  肉煮干ラーメン/チャーシューご飯/案内/店舗遠景 (2014.03.04)


 すごい煮干ラーメン凪 新宿ゴールデン街店本館

 住所:東京都新宿区歌舞伎町1-1-10-2F(新宿ゴールデン街内G2通り沿い) 

 TEL03-3205-1925  定休日:無休  営業時間:24時間営業  

 ※公式サイトはこちら。  ※データ情報更新(2014.03.04)

 アクセス:新宿駅東口下車。新宿サブナード地下街15番出口から出て背中の新宿区役所前交差点
       の横断歩道を渡って左斜めに延伸する遊歩道を入って行く。二つ目の右路地を曲がった
       新宿ゴールデン街内G2通り沿い右側にあり。



新宿サブナード地下街15番出口から向かうと便利。

角度がかなり急傾斜の階段を上がって行く。

傍の壁面に掛かっていたラーメンのイラスト。

壁面には文字がところ狭しと記されていた。

新宿ゴールデン街内G2通り沿いにあり。

わが煮干に一片の悔いなしと言うことらしい。






にわかに盛夏の表層が青空の一片にさえも見え始めて来た感のある、五月も後半となって来た梅雨が近い事を忘れてしまいそうな晴れ渡る休日火曜日の午前中であった。

渋谷へ勤めるようになって久々にラーメン凪渋谷本店を訪れ、その味わいの良さに関連店も気になるところとなって来た。

そんなわけで以前行こうと思いながらもまだ出掛けていなかった、そんなこちらを訪れることにした本日であった。2004年9月に新宿ゴールデン街で仮営業を始めた凪だ。

都営新宿線電車に乗って新宿三丁目駅で下車。歩いて行くと新宿花園神社の鳥居が靖国通り沿いで目に入った。

江戸時代この周辺が内藤新宿と呼ばれた宿場町だった頃から、新宿総鎮守として知られる神社だ。そこから更に少しだけ歩けば新宿ゴールデン街で、こちらに到着したのは正午辺りだった。

戦後まもない頃新宿駅東口にあった闇市を移転させた事に端を発する飲食店街で、1950年代に建てられた木造長屋に数坪しかない店がひしめく様に建ち並ぶ街だそう。

ゴールデン街はおそらく初めてだと思うが、新宿で呑んだ勢いでもしかしたら先輩に連れて行かれたかも知れない。わずかな記憶の中で、そんな思いが去来した。

さて中へ入るかとドアノブに手をかけて扉を開ければ、それはまるで時間旅行の入口を間違えて開けてしまったのかと思う程に、絶妙な角度の木で出来た階段が上へと続いていた。

上がりきればラーメン店だけに、そこは時の扉ならぬ麺の扉と言う事に気付かされた。さっそく上がって行くと、そこには券売機があった。

そこで味玉煮干しラーメンに肉めしのボタンも連打して、目の前の空いていた席に腰を降ろしてチケットを厨房の方に手渡した。

自然な古い佇まいにこれが新宿ゴールデン街かと店内を見渡せば、比較的狭い店内には10席前後のカウンター席が並んでいて、昼どきもあってその八割近くが埋まって盛況ぶりを見せていた。

周辺はバーやスナックばかりだけに夜の顔しか見せない街に、こうした昼の顔も持つラーメン店が出来るのも時の流れと行ったところだろうか。

先に来た肉めしに手をつければ、これがなかなかの中のなかなかの素敵な味わい。

ラーメン店サブメニュー選手権チャーシューご飯部門なんてのがあったなら、堂々第一位ではないか?と思った程にしっくりと来る美味しさに満ち溢れていた。程なくラーメンも到着。

一杯に50g以上の煮干しを利用しているらしい極めて濃い煮干し醤油スープは、レンゲでそれを一すすりするだけで人を虜にする圧倒的な存在感を持っていた。

それは唯一無二でありながらも、王道感の顔を合わせて持つものであった。敢えて表現するならば伊藤的な煮干し感に、新たな息吹を加えた感じがあるものだった。

そしてそんなスープに負けない存在感を放つ極太ちぢれ麺だけでも実に素晴らしい麺の世界へ導いてくれた。

さらに幅5センチ以上の笑ってしまうほどの幅広麺が若干だけワンタンのようにして入っており、「いったんも麺」なるネーミングもあるそうでこれがまたとても楽しい食感であった。

昨年10月10日オープンして同年11月30日まで営業していた比較的近くにあった西新宿店は、来月いよいよ再開する予定だそう。

そちらでは動物系を前面に出して、また違う煮干しラーメンを提供するそう。

ラーメンや肉めしにも入っていた四角いネギが、味わいにも良い効果を与えており、キラリと光るその個性も演出していた。気がつけば完食。

いやいや、なかなかの煮干しラーメンとサブメニューで良かった。午後になると強い南風が吹き出して来た新宿界隈。あと一週間強もすれば、花園神社の大祭が始まる。

(左フォト) 味玉煮干ラーメン/肉めし/新宿総鎮守の花園神社 (2010.05.18)