中華麺専門店 めとき 東京・新大久保





冷たい雨が満開の梅の花を幾分散らさせて、見上げれば膨らみを増した桜の蕾に潤いを与えていた、そんな三寒気味の一日となった三月弥生下旬の休日木曜日だった。

そんな雨もあってまた新宿周辺のラーメン店にするかとネットで候補店を探している内に、何度となく目にしながらもまだ訪れていなかったこちらの情報が目に止まり本日こそ行って見るかとなった。

そんなわけで新宿でさらに山手線電車に乗り換え、一駅だけ乗って新大久保駅で下車。その周辺を貫く大久保通りはコリアンタウンと呼ばれて、近年の韓流ブームもあってその界隈はまるで原宿のような建物が建ち人々が押し寄せていた。

そんな大久保通りを歩いて行き、立喰そば店満大の奥の路地を左折。200m程歩いた頃だろうか、風情もよく佇むこちらの店頭へ到着した。オレンジ色のビニールシートが雨に濡れていて、何処かエキゾチックに感じられた。

その上に目時商店と記された袖看板があった。草村商店よろしく、こちらのラーメン店の会社名なのだろう。そして入口には白地で大きめの暖簾に、店名のめときの文字が刻まれていた。

軽く吹いた北風に揺らぐ暖簾をよく見ると、店名の最後の文字の下の部分だけが手垢が付いた感じで薄汚れていた。さっそく入店すると、ちょうど満員の全席が埋まる店内が待っていた。

外は冷たい雨が降って寒かったので、そのまま入口辺りの場所で待たせて貰うことにした。しばらくすると後続客が来られたので、その方も入店出来るよう一歩奥へ進んだ。

1972年の昭和47年3月に創業した、永福町大勝軒ご出身の店主が営むこちらだそう。このサイトを始めた頃は、ラーメン本に紹介されることもなかったこちらだ。

それもそのはずで、住所も伏せられた取材拒否店であったらしい。ちなみに壁面に掲げられた提供メニューは、なんと中華麺と小盛中華麺のみだった。以前は大盛があったようだが今は無かった。

一歩奥に進んでさらに待っていると、程なく奥寄りの方が精算を済ませて帰って行き、店主が後片付けを済ませた頃そこまで進んで、中華麺と注文しながらその空いたカウンター席に腰掛けた。

目の前の厨房はやたら狭く、かまどが道路寄りの端に据えられていて、その隣りに麺を茹でる厨房器具が配されてあった。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、鰹節と煮干しの絶妙窮まりない素晴らしくも優しい味わいのスープに、草村商店の柔めゆえに風情豊かな中細麺がまたたまらないもの。店頭の大勝軒と刻まれた、緑色の麺箱が麺の素性を語っていた。

目時店主にさりげなく話しかけると、永福町大勝軒には21歳の時から五年間修業されたことを教えてくれた。そして26歳の時に現在の店名で独立して、69歳の現在に至るまで変わることなく営業して来られたそう。

修業当時の永福町大勝軒の味を、忠実に再現しているこちらのラーメンだそう。東池袋大勝軒でも修業した時代が違うと、夫々異なった風情を感じる時があるが、こちらもまたそんなところなのだろう。

ご自分が立っている厨房を指差して、この中も当時の永福町の厨房を再現した手作りの厨房であることまで教えてくれた。

もしや開業時は大勝軒の店名だったのか気になったので、いやみにならないよう注意しながら確認させて頂くと当初から現在の店名だったそうだ。

ふと見ると、おつりが小皿に置かれて用意されていた。麺量300gながら、気がつけば完食。いや、何処までも果てなく絶大になんとも、とめどもなくかなり遥かまで素晴らしかった。

(左フォト) 中華麺/店舗と周辺/最寄駅新大久保駅 (2014.03.27)


 中華麺専門店 めとき

 住所:東京都新宿区大久保2-29-8  TEL03-3200-8836

 定休日:日曜・祝日・月曜  営業時間:11:30〜14:30

 アクセス:JR山手線新大久保駅下車。改札を出たら目の前の大久保通りを右手に進み、ガードを
       潜り信号交差点を直進。そこから四つ目の左路地の立喰そば店満大奥の路地を左折。
       200mほど進んだ右側にあり。



この路地を入って行けば200mほど先にあり。

昭和47年創業の永福町大勝軒系のラーメン店。

緑色に大勝軒と刻まれていれば草村商店の麺箱。

以前は大盛りもあったが現在は並盛と小盛のみ。

並盛をオーダーして食べていると目の前に110円が。

韓流ブームでコリアンタウン色がより鮮明になっていた。