丸め〜背脂煮干〜 東京・武蔵小金井 ※閉店












そろそろ夏色の空が待ち遠しくなって来た6月初日の水曜日。そんな今日も仕事が終わって外に出れば、微量の雨粒が梅雨時らしい天候の今夜だった。

オープンまもない頃訪れたこちらだが、なかなか良かったのにそれきりだったのでまた会社帰りに立ち寄る事にした。

そんなわけで武蔵小金井駅で途中下車して、こちらの店頭へやって来た。特に外列も無かったので入店して券売機の前に立つ。前回はラーメンだったのでつけ麺の方を選んで、温キャベツ盛りと言うのが目についてそのボタンも連打。

さらにお店の方につけめん大盛の麺量を確認させて貰うと450gだそうで、それを受けてから大盛ボタンにも手を伸ばし、合計三枚のチケットをお店の方に手渡した。すると丁度満員だった店内で、しばし待った後に空いた席に促されて、周囲を眺めながらオーダーしたつけ麺の到着を待った。

振り返った券売機の上部にさりげないインフォを見つけた。見ると武蔵野うどんのリスペクトらしい、昼夜20食限定の肉出汁つけそばが案内されていた。また武蔵小金井店は火曜日定休から、ほぼ無休の体制になっていた。

目の前には作り付けの本棚が設けられていて、何故かダメおやじのヒット作品で知られる古谷三敏氏の「BARレモン・ハート」の単行本が並んでいた。

なお背脂の量をコール出来るこちらだが、つけ麺の場合下手に脂を増やして麺の絡み具合が変わっても困ると考えてあえて何も言わなかった。程なく到着。予想した通りゆがいたキャベツは太麺の上に盛られていた。

ただそこに粉末状のかつお節が掛けられていたのは予想外だった。それではと行かせて貰えば出だしは案の定背脂の甘味が太麺にただ絡んで来るたけだったが、その後徐々に醤油の独特な酸味感が花開いて行くもの。

近藤醸造らしい醤油の味わいがクセになりそうなシフトで、実にそれが関東醤油らしくもあってタマらない美味しさだった。自家製麺の太ストレートはムッチリしていながらも物腰がいいスタイルで、さらに喉越しの良さも有るものでなかなかだった。

つけ汁に沈む角切りのチャーシューも6時間掛けて煮込んだものだそうでこれまた良かった。茹でキャベツも濃い醤油の味わいに合っていてかなりの麺量なるも気がつけば麺が消えた。

スープ割りをお願いすると濃いめか薄めか選べるそうで、薄めで行かせて貰ったが濃厚な煮干し感に飴色した細かく刻んだ玉ネギが入っていてまた良かった。いや、かなりとっても良かった。

(左フォト) 燕三条系つけ麺大盛+温キャベツ盛(麺・汁)/夜の店頭外観 (2011.06.01)


 丸め 〜背脂煮干〜 武蔵小金井店  ※下記データ(2011.6.1)情報更新

 並盛麺量:燕三条系ラーメン230g/燕三条系つけ麺350g/味麺(油そば)300g

 住所:東京都小金井市本町2-20-4  TEL042-301-8880

 定休日:ほぼ無休  営業時間:11:30〜15:00/18:00〜22:00

 アクセス:JR中央線武蔵小金井駅北口下車。小金井街道に出て横断歩道を渡ってから左手へ
       進み、300m程歩いた右側にあり。


猛暑だった夏の置き土産の紐を解いたかのような爆弾低気圧が、時ならぬ強い南風と強い大雨を吹き荒れさせていた初冬の筈の朝方だった。

それも出掛ける少し前には、誰かが合図でもしたかのように大雨だけがぴたりと止まったが、台風のような大風は収まる事は無く都内の電車のダイヤを乱していた。雲の合い間から陽射しが注いで来ると、南風が夏を誘うかのような気候にもしていた。

それゆえ月めくりカレンダーをめくったとしても白い壁しかない師走に、いつもなら厚手のスタジアムジャンパーを着込む処だったが、薄手で紺色のニットパーカーを軽く羽織って出掛けた12月上旬休日の金曜日だった。

月明けにオープンしたこちらへ昨夜訪問して見れば、10人近い行列が入り口から伸びていて止む無く断念。そのリベンジとばかりに、早速開店まもない時間にやって来た。

大喜@湯島など数々のラーメン店で修行を重ねた店主らしい、4年前に東久留米市前沢で創業した「麺や丸め」の2号店となるお店だそう。本店で提供していた燕三条系ラーメンをメインに引っ提げてオープンさせたラーメン店のよう。

店頭には特に待ち列も無かったのでそのまま入店。暖簾を潜って中へ入れば、直ぐに券売機が待ち構えていた店内であった。考えていたメニューの燕三条系ラーメンとタルタル丼がセットになったメニューボタンを選択。

煮干出汁らしい味玉のボタンも連打した。タルタル丼とは小茶碗にご飯を盛って、千切りキャベツを散らしてその上に鶏の唐揚げを一つ乗せ、タルタルソースを添えたものだそう。言わば鶏の唐揚げタルタルソース合えミニ丼だ。

振り返ると空き席が無い店内で、どうやら開店まもない時間だけに、ちょうど列が吸い込まれて少しだけ時間が経過したような感じであった。お店の方にチケットを手渡してから、そう広くない店内だけに外へ出て店頭で待つ事となった。そうしていると程なく後続客がわらわらとやって来て、チケットを中で買った後で私の後ろへその方々が並んで行った。

店の前は車の通りが絶えない小金井街道で、そこに立ち並ぶ街灯にはJリーグFC東京の応援フラッグが据え付けられていた。

本拠地が調布市に位置する味の素スタジアムに小平にグラウンドがある関係で、その周辺ではその応援が盛んなよう。また店頭の通りはシルクロード五番街とも呼ばれているらしく、そんな明記もなされていた。朝方の雨が幻だったかのように、周辺には青空が広がっていた。

お店の案内係の方が出て来たので、しばし世間話しをさせて貰った。三河屋製麺から来た開店祝いの花が目の前にあったので、こちらがその製麺所の麺を利用している旨を確認させて貰うと違うらしい。

現在は自家製麺に切り替えたそうだが多摩組の一店のこちらで、そんなコラボラーメン等の関係で今でも麺を利用する事があり、そちらと長いつきあいが続いているらしい。

祝花スタンドはその他にラーメン凪や井の庄、ラーメン大山家に吉祥寺武蔵屋、多摩組はその名前で祝花が来ていた。また燕三条系ラーメンで最近人気を呼んでいるこちらだが、店主はそちらの新潟方面の出身かお聞きして見るとそうではないそう。

そんなお話しをしていた事もあって、そう待った感覚がない内に数人が食事を終えて出て来て、まもなく入店を促されて店内へまた入って行くと、一番奥の右端のカウンター席へ促されてそこへ腰を降ろした。

カウンター目の前奥には小皿大の鏡が間隔を置いて飾ってあるこちらで、髪形を直す位置と言う風でもなくそれが在った。また背脂の量が選べるインフォを見つけた。ノーコールは普通でメガと言えば中油になるよう。

そしてギタは大油でテラが鬼油になるらしい。それならばと、メガでお願いした。油そばメニューもあるこちらで、それ用に準備されているのか調味料卓にはお酢にイリコらしき煮干しを入れてある「にぼ酢」なるものが置かれていた。程なく到着。

隣りの方はノーコールだったので見較べて見ると、見た目大差ないものだったので、ギタでもいける人はいけるかも知れない。ドンブリは黒いもので、背脂がより目立つようにする戦略のよう。

それではと行かせて貰えば、国内産小麦粉の自家製麺らしい麺がやたら太くてうねっているもので、背脂はメガでも大差ないとしたが誤解ないよう補足すれば標準でも結構多めなもの。

そこに特有の煮干し感がしっかり利いたもので、攻走守それぞれにインパクト大な面持ちなだけに、実に見事なまでに期待に応えた燕三条系背脂ラーメンと言えた。それでいて繊細な一面が伺える、無化調らしい煮干しスープがまた良かった。

極太麺も単なる極太麺でない風味食感喉越しに至るまでかなり良く、チャーシューがまた食い千切ると脂したたる美味しさ。

味玉は単に煮干しスープと同化していた煮干し出汁の煮玉子かと言えば、これまたふくよかな黄身のコクに染み込ませた醤油が良かった。醤油と言えば田中玄氏も利用する銘柄の近藤醸造もので、なるほどな説得力に満ちていた。

最近なぜか鶏の唐揚げがブレイクしているラーメン店のサブメニューだが、若干先述したようにこちらはご飯の上に千切りキャベツをあしらいそこに中振りの唐揚げを一つ乗せ、上から自家製であろうタルタルソースをかけたもので、マヨネーズの酸味も穏やかでしつこく無くなかなか美味しかった。

インパクトを求めるか求めないかはそのラーメン次第であり、何にでも求めがちな昨今であったりするが、こちらのようなラーメンであればそうした戦略の中で大いに求めるべきであり、そんな意味で実に愉しくも美味しいそんな燕三条系背脂ラーメンと言えた。

どれも並盛麺量のいいこちらながら、それは気がつけば完食の嵐だった。それにしても鏡は神秘のパワーを秘めていると言われているが、それも加担しているのか実にインパクトが大きく持ち味のいいラーメンで今日もかなりとても良かった。

(左フォト) 味玉燕三条系ラーメン/タルタル丼/店内鏡 (2010.12.03)
  

  2010.12.03 卓上のにぼ酢   2010.12.03 店舗外観



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