中華そば 丸福 東京・西荻窪





春霞みの向こうにスカイツリーがぼんやりと浮かんで、そこに映る景色はまるで大正末期まで存在した浅草十二階が時代を越えて姿を現したようだった三月弥生下旬晴天の陽射し煌めく金曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、春の陽気が続き吹く夜風が心地良いそんな午後七時過ぎだった。

数年前の立川勤務時代にも荻窪本店を訪れて、こちらのことをそこでお聞きして機会があればその暖簾を潜って見たいと思っていた。

吉祥寺勤務が始まって、そういえば仕事帰り立ち寄って見るかと思いを馳せるところとなった。

荻窪駅北口前にあった昭和26年創業の丸福は駅前再開発で消えてしまったが、その流れを汲む本店がその周辺で今もなお営業している。

こちらはその店主の実弟の方が営むお店で、経営はそれぞれ違うことを本店で以前お聞きしていた。

そんなわけで西荻窪駅で途中下車して、南口側に出てそこから程ないその店頭へやって来た。周辺の居酒屋が露店で焼く、焼鳥の煙りが周囲に立ち込めていた。

さっそく入店するとフロアはたまたまだろう先客ゼロで、厨房には店主ともう一人の方がおられた。

腰掛けてからメニューを眺めつつ、味噌ラーメンが気になりながらも、玉子そばと手作り餃子五ケをお願いすることにした。

1984年の昭和59年にオープンしたこちらだそうで、こうして店内を見回すと壁紙などが何処か今風な雰囲気があった。

お聞きするとこちらが入る以前はブティックのような洋品店だった店舗らしく、そこを改装させてこんな雰囲気となったらしい。

色々なラーメンを食べ歩いていることを告げると、この西荻窪駅周辺だけでも20軒近くの店が営業していることを教えてくれた。

また数年前に荻窪本店を訪れていることも言い足すと、本店より麺を若干気持ち太めにしていることもさらに教えてくれた。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、なんとも言い表わせないほど素晴らしい風情がたまらない中華そば。

豚ガラと鶏豚挽き肉のような風合いの清湯スープに、そう言われて見れば気持ち太め気味のストレート麺それぞれが実に素敵な中華そばだった。

中華そばの具材である、味玉子・チャーシュー・もやし・メンマどれもが次元を越えた切なさがあり実に良かった。餃子もかなり美味しく、気がつけば完食。

途中で後続客が来店して来て二階へ上がって行き、それで上にも客席フロアがあることを知った。1階厨房前カウンター席の5席に対して、2階は12席あるそう。

先ほどまで二人だったがその時はタイミング悪く店主だけで、もう一人は休憩か何かで何処かへ行ってしまったばかりだった。

そんな二階のお客さんを対応するべく店主が上がって行くと、そこへ常連さんらしき方がさらに入店して来て、厨房に誰もいない状況を確認すると「居ないなら帰っちゃうよ」とすぐさま夜の帳へ消えて行った。

いや、かなりとんでもなく絶大に果てなく、何処までもひたすらなんとも素敵だった。再訪必至。

(左フォト) 玉子そば/手作り餃子五ケ/店舗と周辺 (2014.03.28)


  中華そば 丸福 西荻店

 住所:東京都杉並区西荻南3-25-7  TEL03-3331-3270

 定休日:日曜日  営業時間:11:30〜23:30頃

 アクセス:JR中央線西荻窪駅南口下車。南口前を右手に30mほど歩いた右側にあり。

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なぜか店頭等に萌えキャラが挨拶するイラストがあった。

手作り餃子は、お持ち帰りも出来るようだ。

昭和26年創業荻窪本店の店主の実弟の方が営む店。