こうや麺房 東京・御茶ノ水





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まるで色を失った白黒写真のように街は暗いグレーの色に染まって、確実に迫り来る台風の影響を受け大雨が降りしきり路線バスが遅れていた朝方の十月神無月上旬月曜日だった。

そんな今日も仕事が終わって外に出れば、台風は速度を上げて昼過ぎには首都圏を越えたらしく、外に出れば台風一過のやや強い風が木々を揺らしていた月夜のそんな午後七時過ぎだった。

ここ数日こちらのラーメンが良かっただけに何度も思い浮かんで来て、こうなればまた行くかとなったものの、この台風で果たして営業しているのだろうかと不安が過ぎった。

しかしそれでもその時はその時となって御茶ノ水まで一駅電車に乗って、順天堂交差点を右折しさらに歩いてこちらへ向かった。

まもなくと言う頃店舗の明かりが見えて、思わずその営業中の報に安堵の息がもれた。

ラーメンとはそんな気にさせる、唯一の食べ物ではないだろうかと思いを胸にしつつ、怒濤の天候だった一日もあってかたまたま先客の居ない店内へ入って行った。

先日とほぼ同じ場所辺りのカウンター席に腰を下ろして、右手の壁面一面に記されたメニューの一群を見ながらさてと何にするかなった。

やっぱり前回と同じワンタンメンにしようと言う思いがかなり強かったものの、そこは違うメニューを愉しむのがマニアの道ではないかと言う一念も負けていなかった。

数秒後に決断するまでの心の葛藤は、いつにも増して火花が激しく散るしかなかった。

出た答えはマニアの道の一念が勝利を収め、それはもうごく自然に幾度となく発して来た言葉であるチャーシューメンがさりげなく出て来た。

台風でやってるか心配しながら来たことを告げてお聞きすると、こんな台風が猛威を振るった本日でも、いつもと変わりなく営業していたこちらだそう。

夕方から提供する限定タンメンや、とり肉白菜麺のメニューも目に入ったが、ワンタンメンのイメージからあまり離れないようにするかとなってチャーシューメンを選んだ次第だった。

なお、まだ前回から二週間ほどしか経っていないだけに、ほとんど変わらない店内だった。

店主が平ざるを軽妙に操って、麺がビシッと軽く音を響かせてから、ドンブリのスープの中へ滑るように入って行った。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、そこはやはりもう唸りたくなる美味しさがたまらないもの。バラロールのチャーシューも風情よく、それだけに気がつけば完食だった。

精算を済ませて挨拶しながら外に出ると、食の文京ブランド選推奨店である案内が目に入った。見上げれば月が高層ビルの上で明るく輝いていた。

いや、かなりとんでもなく絶大に果てなく、広大に絶大に壮大に何処までも素敵で良かった。

(左フォト) 叉焼麺/最寄り駅までの周辺 (2014.10.06)


 こうや麺房

 住所:東京都文京区本郷2-10-8  TEL03-3818-5855

 定休日:日曜・祝日  営業時間:平日11:15〜15:00/17:30〜22:40LO◆土曜11:15〜15:00

 アクセス:JR御茶ノ水駅御茶ノ水橋口下車。横断歩道を渡ってから右手に進み、突き当たりの外堀
       通りを横断歩道をまた渡ってから左折。順天堂前交差点を右折して、順天堂横交差点で
       また向こうの歩道に渡り、さらに進んで本郷二丁目交差点の手前の左側にあり。


秋らしさを思わせる小花が咲き綻んでいて、そしてそう高くもない青空に浮かぶ雲と大輪のひまわりが夏の風情を思わせて、そんな季節の交錯を感じさせた九月長月下旬の水曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、夕方頃から小雨が降り出して来たようで、微量の雨が止んでは降ってを繰り返していた何処か夏めく午後七時過ぎだった。

当サイトを開始した秋葉原家電量販店時代に様々なラーメン本やネットの情報を頼りにして訪れるラーメン店を探したものだが、その後よく調べて見るとその訪問範囲内でありながら気がつかずにいた店が何軒かあった。

こちらもまたそんな一軒であり、御茶ノ水駅から徒歩圏内でありながら当時何故だか知らずにいて、秋葉原がまた勤務先となって、そう言えばと今回訪れることにした今夜だった。

そんなわけで傘をさして外に出ると運良く小雨が止んで来て、傘をたたんで秋葉原から一駅だけ電車に乗って御茶ノ水で下車。

水道橋寄りの御茶ノ水橋口から出て、横断歩道を渡ってから右手に進んで順天堂大学関連施設方面へ向かうと、遠くに順天堂の三文字が浮かぶ建物群が見え橋の下を電車が何本も行き来していた。

横断歩道をまた利用してT字路を左折し、その先をさらに右折。まもなく順天堂大学の建物の下を通り過ぎて、しばし進むと本郷二丁目交差点の手前の左側に風情良くこちらが佇んでいた。

支那そば屋こうや@四ツ谷の暖簾分け店になるこちらだそう。ネットによれば9割がリピーターで、1日に80食出ることもある人気店らしい。

店舗入口看板には店名と共に四ツ谷本家でも見られた、思わずなごんでしまう絵が描かれていて、ともするとこうや直営店にも見えてしまうほど良い雰囲気があった。

さっそく入店して行くと、常連さん数人の先客が居る、静かな店内が広がっていた。

奥寄りのカウンター席に促されて、そこに腰掛けながらも予定通り悩むことなく、でっかいワンタン5コ入りと付記されていたワンタンメンをオーダーした。

ふと見ると紅茶にも見える紅い色の冷茶がいつの間にか置かれていて、口にするとそれはジャスミン冷茶でなかなかの素敵な風合いだった。

さりげなく開業してどれほど経つのか厨房に立つ方にお聞きして見ると、今年でちょうど20年目になるそうで、すると1994年の平成6年から営業を始めたこちらのようだ。

後ろを振り返って壁面を見ると、夕方から提供する限定のタンメンが950円で用意していることがフォトを交えて紹介されていた。

またひと味違うらしい柔らか塩味とある、とり肉白菜麺も案内されていたが、そちらは手書きで売切れと記されたメモが貼られてあった。程なく到着。

なんともゴロゴロと転がる、肉ワンタンのボリュームの良さにまず目が奪われるワンタンメンで、チャーシューも良い風合いに喉がゴクリと思わず唸るしかなかった。

ともあれそれではと行かせて貰えば、いかにもそれはこうや系らしい持ち味で、それがもう実に果てなくたまらないもの。鶏ガラと豚骨を三時間炊いたスープだそうで、絶妙の極致と言いたくなるほどと言えた良さだった。

肉ワンタンがなるほど、これでもかと挽き肉が入るもので、これがまた美味しかった。ワンタンも弾力が良く、ツルンとした喉越しもあって素敵な風合い。

それだけに気がつけば完食だった。いや、かなりとんでもなく絶大に素晴らしく、果てなく途轍もなく確実にとても美味しかった。

(左フォト) 店頭/ワンタンメン/御茶ノ水橋から順天堂を臨む (2014.09.24)


最寄り駅はJR御茶ノ水駅で御茶ノ水橋口から向かう。

駅を出ると右手に見えるこの順天堂とある建物を目指す。

そこを越えて本郷二丁目交差点手前の左側にあり。

夜はこの麺メニューの他に、おつまみメニューもあった。

促されて着席すると、ジャスミン冷茶が迎えてくれる。

壁面のメニューを見ると、メニューリストにないメニューが。