後楽本舗 東京・渋谷





優しいそよ風も感じた、今日も爽やかで過ごしやすい…しかし初夏と呼ぶにはまだ早い気もした、それでも気がつけば5月も半ば近くの日曜日であった。

先日こちらに初めてやって来て食した醤油ラーメンも良かったが、先客がオーダーして目の前を横切って行った、みそラーメンも見るからに美味しそうだった。

いや、美味いに違いない。そう確信してまた時間を置かずにこちらに訪れることにした。そんなわけで日曜日の夜の渋谷の午後8時半頃、また店頭へやって来た。

またさりげなく入店してさりげなく今回は味噌ラーメンセットをオーダーした。するとさりげなくオーダーが通り、さりげなくラーメンが作られて行った。

普段はこうしてさりげなく事が運ぶものである。普段からこうあるべきだと心情的にはいつも思っている私だが、店によってルールが変わるだけにままならなかったりする事もあった。程なく到着。

いやいや、なんともしんなりするまでしっかり火を通した野菜が多めに乗っているみそラーメンで、そのしんなり具合だけでも結構良い風情が醸されていたものだった。

しかも味噌スープから来る懐かしい味わいに野菜の甘みと共に寄り添うようにやって来る、隠し味と呼ぶには大袈裟かも知れないその自然な甘みにどこか王道とも言えるものがあって良かった。

その甘みに身に覚えがあったものの直ぐ名前が出て来なかったが、足下近くにあった青森辺りの地名が入ったダンボール箱がその答えを教えてくれた店内であった。

それにしてもこの味に記憶がある私で、いつ何処で食したか記憶が風化して思いだせないが、舌が不思議と味わいだけ覚えていた。

醤油は鶏が前に来ていたが、味噌は気の所為かも知れないが、逆に豚骨感が感じられた。しっかりと炒めた野菜に、かくありきなラーメン像が去来していた自分が居た。

今回も餃子三個を一緒に食したがこれがやはり肉餡がかなり美味く、それはそれは気が付けば完食であった。

ラーメンは470円だがタンメンとみそラーメンは550円で、ラーメン類に餃子三個とライスのセットはどれも650円だけに、お徳感を随分と感じたセットメニューであった。

麻婆豆腐が人気メニューなのかオーダーする方が多かった。いや、みそラーメンもまた、美味しなこちらであった。


(左フォト) セットみそラーメン/メニュー (2010.05.09)







地球温暖化が加速する日本の移ろいゆく季節からすれば、口を持たない老木の如く翻弄されるばかりで、そんな初夏の陽気にもはや四季と言う器さえ無いがしろにされそうな、そんな5月上旬ゴールデンウィーク最終日の祭日の水曜日であった。

そんな今夜は先日周辺店へ行く際にこちらを見つけ、その店頭の風情に気になっていたラーメン店で、今日も午後8時過ぎに終わってふとその店頭が浮かんで今回入店することにした。

そんなわけでまた渋谷109前のY字路を左手に進んで行って左路地を入り、マークシティの手前にあるその店頭にやって来た。

店名らしき様々なロゴが並ぶ店頭でもあり、「名代後楽ラーメン」かと思いきや「ラーメン王」と言うロゴがあり、その下にある「後楽本舗」が本命かと思えば、はたまた暖簾の左下の壁に「ラーメン後楽」の文字も見つけた。

そんなこちらだけにネットでは様々な店名で紹介をされているが、その評価はどこでも大抵は評判が良いもので、こちらもまた渋谷の人気ラーメン店の一つであった。

さてそんなこちらだが、入り口が開け放たれていて中の様子がよく見え、覗くとカウンター席の半分が埋まって半分が空いていた店内であった。

さりげなく入店してそんな一席に腰を降ろそうとすると、ちょうど右隣りの方が精算して帰って行かれ、また半分が埋まって半分が空いた状態が維持された店内だった。

前情報は何もなしに入ったのでメニューを見て悩むことしきりとなったが、ふとこれにするかと見て決めた醤油ラーメンに餃子3個と小ライスがセットになった「ラーメンセット」をオーダーする事にした。

しばらくすると先客がオーダーした味噌ラーメンにタンメンも目の前を通過して行ったが、どちらもあれ?と思う程にそれは美味しそうであった。

それは何とも不思議な感覚に襲われるもので、まるで数分だけのタイムトラベルと呼べば良いのかと言うものだった。程なく到着。

その目の前にやって来たラーメンもやはり同じ感覚で、将来もしタイムマシンが開発されて昭和の良き時代を訪れた時ラーメンを口にしたのなら、これと同じなのではないのかと思わせるものがあった。

ラードが軽く利いて鶏のこれ以上ないさりげない旨味が小川のせせらぎのように感じられるものでこれが実に美味いと言いたくなるもの。中太ちぢれの麺は、その絶妙な物腰がたまらなかった。

それはそれは郷愁に打ちひしがれたラーメンであった。もう気が付けば完食である。思わず良かった事を告げて世間話しもして見ると、鶏を前面に出しているものの豚骨も若干利用しているそう。

醤油とラー油を回し掛けて食した餃子が、またなかなかの旨みほとばしる肉餡が詰まったもので、こちらもまたかなり感動的な美味しさで白米共々良かった。

こちらは34年前に始めた支店の一店だそうで、すると昭和51年頃にオープンした事になる渋谷店で、こちらも入れて全部で都内に6店舗を展開しているそう。

店名の文字に「後楽」が入るだけに、思わず昭和29年創業の味「幸楽苑」が脳裏に浮かんだが、全然関係ないようであった。

帰宅後さっそくネットで調べてみると、なるほど確かに新橋・有楽町・新宿5丁目・新宿歌舞伎町・笹塚にも支店があり、新橋は銀座側にある岡山中華そばと冠がある「後楽」も同じ系列のようだった。

いや、まさしく名代と言えるものがあった、なかなかの美味しラーメンであった。


(左フォト) セット醤油ラーメン/セット餃子/店舗外観 (2010.05.05)


 後楽本舗(こうらくほんぽ)@渋谷

 住所:東京都渋谷区道玄坂2-7-4 TEL03-3464-1650 定休日:無休 営業時間:24時間営業

 アクセス:JR渋谷駅ハチ公口下車。渋谷109前道玄坂下交差点Y字路を左手へ100m程進んで
       行き、右手ユニクロ前辺りの左路地を入って行った左側にあり。



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