らーめん花鳥風月 東京・立川 ※閉店





混沌とした夜の蒼から白ざめてゆく大空のように、霞んでいた空から俄かに陽射しが注いで、深まる秋の冷え込みが色付く青空を不安定にさせていた11月半ばの週末の土曜日。

そんな今日も仕事が終わって外に出れば、穏やかな午後8時過ぎの立川市内だった。

昨夜何気なく立川駅周辺のラーメン店情報をネットで収集していると、たま館からそう遠くない場所に、つい二日前からオープンしたばかりのラーメン店がある事を知る処となった。

なんと麺屋武蔵出身の方が営業しているそうで、八王子市内に在る「楓(かえで)」と「隼(はやぶさ)」なる人気店の3号店になるラーメン店だそう。

そんなわけで大変気になる処となって、訪問する事にした今夜だった。既に歩き慣れた通りをいつもより多めに進んで行くと、風情の良い外装のこちらが佇んでいたのを見つけた。

花鳥風月なる店名に、思わず微笑まずにはいられなかった。

それは自然が織り成す風物を花・鳥・風・月として意味させ、風雅にして風流韻事の趣きを愉しむ事を一般的に指している。ラーメン店には、なかなかいい店名だと思う。

中へ入って行くと、右手に直ぐ券売機があった。知らないラーメン店でいきなり塩で行くのも何だったので、味玉香味醤油なるラーメンを選んだ。

そしてまたサブメニューも行ってしまえと、ミニチャーシュー丼らしい風月丼なるメニューのボタンを押した私だった。

さりげなく目の前におられた方に、こちらについてお聞きしようとすれば、なんと麺屋武蔵出身の店主その人だった。

まだ武蔵が新宿本店と青山と池袋にしかなかった頃におられたそうで、その3店とも厨房経験がある事まで教えて頂いた。

なかなかいい店名ですねと告げると、店主は大のスピッツファンだそうで、既に営業している二店を含めて、アルバムタイトルなど全てそのグループに関係している事も教えて頂いた。

店主がズンドウから茹でた麺が入ったテボを引き上げると、なかなか鮮やかな手さばきでテボを湯切りで華麗に振って格好良かった。程なく到着。

それではと口にして行けば、鶏香るあっさり系の醤油ラーメンで、麺の風合いもあって支那そばと呼びたくなる持ち味が、なんともまさしく花鳥風月そのものと言いたくなるものであった。

スープのうま味の作用が、どこか明星チャルメラを思い起こすように感じられたが、若干の豚骨にアサリをベースにしているスープだそうで、なるほど明星チャルメラはホタテが隠し味だけに、なるほどと自分に理解する処だった。

それにしても麺のシフトが実に良く、そんな素晴らしい持ち味に、その世界へ何処までも浸って愉しむ処となった。さりげなく柚子の酸味が来て、魚貝が持つ柔らかな旨みの口当たりが、いい風情をこれまた醸していた。

チャーシュー丼の風月丼も、アマカラ具合が適度で良かった。入っていたネギの風合いが、実に洗練されていた。

もう気がつけば完食だった。いや、なかなか良かった。

(左フォト) 味玉香味醤油/風月丼/店頭外観 (2010.11.13)


 らーめん 花鳥風月 (かちょうふうげつ)

 住所:東京都立川市錦町1-5-24 TEL042-526-1303

 定休日:日曜日 営業時間:11:00〜15:00/18:00〜23:00

 アクセス:JR立川駅南口下車。南口左手の階段を降りて行き左手へ進んで行く。途中のY字路
       を右に進み信号交差点を越えて少し歩いた左側にあり。



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