らーめん 潤 東京・亀戸







昨夜の雨も雨雲も、まるでブラックホールの果てに吸い込まれてしまったかの如く、澄み渡る晴れやかな十二月中旬土曜日の午前中であった。

時に新潟県燕市と三条市の周辺では、東京で背脂ラーメンが出回る遥か前の、昭和初期から生まれていたそう。そうすると背脂ラーメンの元祖はそちらと言う事になるが、あまり知られてはいないらしい。

そのラーメンは煮干しもふんだんに利用しているのが特徴で、以前このサイトで「燕三条極太煮干し背脂」と紹介したが、一般的には「燕三条背脂ラーメン」と呼ばれている。

最近多くの新潟のラーメン店が都内に進出している事について触れているが、その先駆け的な存在に「らーめん潤」と言う名前の蒲田で四年前にオープンしたラーメン店がある。

こちらもその系統のラーメンを提供するお店で、新潟県燕市小牧にある「酒麺亭潤」を総本店とするグループのラーメン店で、新潟県内では「らーめん処潤」が四店舗の他、「らーめん食堂あしょろ」の一店舗も経営している。

そんな蒲田にもある潤の関連店が、どうやらごく最近になって、亀戸の地にも開業したらしい。蒲田店と同じ直営店かと思いきや、そうではない模様だった。そんなところが気になる所となり、開業まもないこちらへ出掛ける事にした私であった。

よく利用するJR総武線電車に乗って亀戸駅で下車。明治通りを海側方向へ向かい、京葉道路の歩道橋を渡り更に直進して行く。すると首都高速の手前の左側に、壁の表面がコンクリ打ちっぱなしになっていた今風の五階建てビルがあった。その一階に石神氏の名前が入っている、開店祝いの花環が立て掛けられていたこちらがあった。

営業開始まで10分近くあったので、しばし待ってから開店となり入店。店内に入ると左手に券売機があり、そこで岩のりらーめんと大力納豆飯も選び、チケットを手渡してから店主らしき方の前のカウンター席に腰を降ろした。

背脂の量が選べるようで、何も言わないとやや少なめだが、一言告げれば無料で中油・大油・鬼油の3段階の中から背脂を振ってくれるそう。中油にしようかと思ったが、結構さっぱりした背脂らしく、ラーメンフリークには大油が丁度いいようで、それならばとその大油でお願いした。

総大将のブログもあり、先述の気になる事をやはり間違いなかった目の前の店主に確認して見ると、以下のお話しを確認する事ができた。

こちらの店主は蒲田店を任されていた山内(やまのうち)さんと言う方で、以前に池袋で開催されたラーメンイベントブースで新潟の潤の臨時支店をお手伝いした事がきっかけで、蒲田店の店長となられたらしい。

一時期は五反田に「らーめん専門店こがね」と言うラーメン店も出店していて、二店を同時に運営していた事もあったそう。

そんな山内氏が暖簾分けを許され直営の蒲田店を後輩に託し、晴れて独立して今月五日にプレオープンして開業を果たしたのがこちらであった。程なく到着。おお、背脂がこれでもかとしっかりと振られており、こちらがラーメンの具として初めて利用したらしい岩のりが黒ずんでいる事もあり、余計に目立っていた。(笑) 

浅い皿に乗せられてやって来たので、そこを持って受け取り、背脂が手にべっとり付着する事も無かった。ともあれ、これは美味しそうだ。

それではと行かせて貰えば、いやいやいやいや、美味い美味い美味い美味い美味い。なるほど元祖背脂の歴史が古い燕三条背脂もあってか、意外な程にあっさりした口あたりの背脂だ。これなら鬼油でも問題なさそう。

スープを飲んで気がつき、目の前の店主に確認してそうだったのか、となった。何かと言えば煮干しの事で、小魚の頭はてっきりそのまま利用していると思ったが、ハラワタと共に取り除いているそう。

だから煮干しが入っているとは言え、当然上品な口当たりになっており、そんな事もあり大変まったりした美味し背脂ラーメンであった。ただ若干だけ煮干しらしい独特な苦みが後から来て、それが一つのオリジナリティを感じるものとなっていた。

どうやら煮干しを前に出さない旧派と前に出す新派があるらしく、この系統の元祖である福来亭系やその親族の杭州飯店系やこちらは旧派のようだった。ちなみに本家は、鳥取境港産の煮干しを利用しているが、こちらは鹿児島産を利用しているそう。

ただし麺は毎日総本家から送られて来る潤特有の自家製麺だそうで、オーストラリア産の最高級の良い外麦を利用しているらしい。必然的に一日寝かせた熟成麺で、ウドンのような極太麺は、しっかりしたコシに滑らかな口あたりがいい風情の麺であった。

サブメニューでお願いした大力納豆飯は、新潟の納豆を利用したものだそうで、刻みネギで合えてあり、つけ麺でも利用しているらしい粒子の細かい魚粉が振り掛けてもあり、これがまた実に美味しいものだった。

その豆は大変に大きく、昭和12年創業の小出にあるメーカーで、全国納豆鑑評会で最優秀賞に輝いた実績もある実力の持ち主の納豆だそう。

いやいや、気が付けば完食だった。今日もまた美味し、元祖系の背脂らーめんであった。

(左フォト) 岩のりらーめん/拡大画像/大力納豆飯/店頭外観 (2009.12.12)


 らーめん 潤 (じゅん) 亀戸店 (暖簾分け店)    ※公式ブログサイトはこちら

 背脂の量について ※デフォルトは少なめ ※無料サービス 〜 中油/大油/鬼油

 住所:東京都江東区亀戸6-2-1SHIROUHOUSEU-1F   TEL03-5858-8630

 定休日:体力の限り、無休  営業時間:11:00〜15:00/18:00〜23:00 ※土日曜は通し営業。

 アクセス:JR亀戸駅北口改札口下車。改札を出たら左側にある明治通りに出て、そこから左手
       に進んで行き、京葉道路の歩道橋を渡って、更に直進して左側の歩道を歩いて行く。
       首都高速のすぐ手前の五之橋北詰交差点の手前左側にあり。



  2009.12.12 明治通りを京葉道路も越えて進んで行った左側にあり。   2009.12.12 外観も内観もコンクリート打ちっぱなし。



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