中華そば いぬい 東京・牛浜





梅雨が宣言されて台風の影響もあってしばらく雨の日が続いていたが、それも中休みとなって天候の良い、やや涼しい5月最終日の久々連休の火曜日だった。

実はしばらく前にとある方からこちらのラーメン店を教えていただき、ネットで調べて大変気になるお店の一つとなった。ところがこちらの定休日がおそるべしで、日曜・月曜・木曜の曜日が定休日。

一週間の内に営業しているのが火曜と水曜と金曜と土曜の4日のみで、現在私の休日曜日が月曜と木曜だけに行けずじまいだった。

そんな中で指定連休が今回たまたまあったので、少し前に今日なら行けると気がつき出掛ける事にした次第だった。そんなわけでまた中央線快速電車に乗って、立川で青梅線電車に乗り換え最寄り駅の牛浜へやって来た。

やはりここも気になるラーメン店が無ければまず下車しない駅で初めて改札を抜けた。左手の西口に降りて新奥多摩街道に出て右手へ歩いて行くと風情良く佇んでいたこちらだった。

店内へ入るとまだ正午前ながら盛況な様子で、街の人気店のオーラに満ちていた。メニューはこちらも至ってシンプルで、ラーメンはなんと中華そばのみで並盛・大盛・特大の中から選ぶだけ。

後は小ライスと並ライスは用意されているが、チャーシューメンとかワンタンメンはここでは無粋となってしまうのか全く無かった。

とりあえずもう一軒予定していたので、こちらでは中華そばの並盛だけお願いした。店内を見回すと様々なカレンダーが幾つも壁に掛けられているこちらで、それは周囲にある商店や取引先らしきもので、きっと常連さんたちが年末に持ち寄ってくれるのだろう。

そして厨房に入る方の壁には晴雨表なるものが貼られていて2006年あたりまであった。16年近く続いたらしいが体を壊して入院したのをきっかけにして現在では作るのをやめてしまったそう。

昭和46年に創業したこちららしく、初代店主は一度リタイアして2代目と3代目へ引き継いだようだったが、昨年辺りか初代店主が復活してネット情報通りまた厨房に立たれていた。

ネットでそのご年齢を83歳と知らされたが、すぐ目の前におられる店主はどう見ても60代後半から70代前半で、ウソですよねえと女将さんらしき方に確認してみた。

するとこれが間違いないそうで昭和3年生まれと言う事になり、なんと現在でもオートバイに跨がって何処かへ出掛けて行くそう。程なく到着。

鶏の脂がさりげなく香る、そんな醤油ラーメンがやって来た。レンゲを用意していない代わりに胡椒が白と黒の両方とも卓上にあった。確かにレンゲを必要としない仕様の中華そばだけに、誰もがそのまま口にしており良き時代のラーメン店らしい光景の店内と言えた。

麺の上には、チャーシュー、メンマ、ナルト巻、浅草海苔、微塵切りの玉葱が丁寧に配されており、一見すると八王子ラーメンのようにも見えるがレンゲが不要な程油は少なめだった。

それではと行かせて貰えば見た目通りの風情豊かな中華そばで、中太ちぢれの麺は低加水の分乾麺に近い味わいが感じられるもの。咬んだチャーシューから醤油のもろみのような風合いがあってまた良かった。気がつけば完食。

ラーメンの代金である500円の精算を済ませて外に出れば、紅いつつじが通過してゆくトラックの勢いで揺れていた。青い空からの陽射しは、まだそれほど強くなかった。梅雨が明ける頃今年も暑い夏がやって来る。いや、風情のいい素晴らしい中華そばだった。

(左フォト) 中華そば(並)/店頭外観/周辺の新奥多摩街道 (2011.05.31)


 中華そば いぬい

 住所:東京都福生市志茂49-1  TEL042-551-5112

 定休日:日曜・月曜・木曜  営業時間:11:00〜19:30

 アクセス:JR青梅線牛浜駅西口下車。ロータリー右手から延びる道路を歩いて行き、突き当たりの
       新奥多摩街道を右折して200m程進んだ右側にあり。徒歩およそ8分。



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