生駒軒 東京・人形町





おぼろげな陽射しを曇り空が隠して正午前に若干雨がぱらついていた、春らしく不安定な空模様が広がるそんな四月卯月末日の休日火曜日だった。

先日某千駄木カフェマスターのサイトで浅草橋にある生駒軒を紹介されていて、思わずその風情も豊かな建物もあって目が釘付けにされてしまったことがあった。

生駒軒と言えば秋葉原店を訪れたものだが、どうやら都内に多く点在する店らしく、それを立証するサイトがそちらで紹介されて思わずまた見入ってしまった。

そう言われて見れば確かにその通りで、これまでこうして都内のラーメンを食べ歩いている際に何度か見掛けた記憶がよみがえった。どうやら人形町にある生駒軒が元祖の生駒軒であるらしい。まあそのうち出掛けてみるかと思いながらも、その資料を取り敢えず印刷だけしていたものだった。

そんな折り堀切来集軒の店主から昭和24年ころ14歳の時に長野から上京して東京の中華店に入る際に、来集軒にするか生駒軒にするか悩んだ末に来集軒へ入ったことをお聞きした。

生駒軒がその時すでにグループで何軒もあった事と、長野出身者が大変多かったこともお聞きできた。その店主がもし生駒軒に入っていたら、生駒軒はまた違った歩みをしていたのかも知れない。

そんな偶然が二つ重なったことによって、これは是非とも人形町生駒軒を訪れてみようとなった。そんなわけで地下鉄などを利用して、久しぶりにまた人形町へやって来た。

人形町と言えば人形町系大勝軒を思い出すが、今は関連するラーメン店は全く営業していない。そう遠くない所には人気ラーメン店も営業している周辺だ。調べ物をしたかったので周辺にあった図書館へ行き、そろそろこちらが営業を始めた頃だろうとその店頭へ立った。

円形の中に生駒軒の文字を押し込めたようなマークが大きく表記されていたこちら。1919年の大正八年に創業したらしい。

さっそく入店すると、ランチタイムのいい時間だけに、盛況な店内が広がっていた。空いていたテーブル席に促されて、ともあれラーメンをお願いした。

お聞きして見ると、同時期に初期の生駒軒が何軒か同時に開業しているそうで、こちらが第一号店とか本家だとか言うことはないそう。そうした本部機能は、昔から生駒軒に麺を卸している児玉製麺所がその役割を果たしているようだ。

なお初代店主は、確かに長野からやって来られたらしい。丸長グループといい長野出身者が多い戦後まもない頃の都内ラーメン店主と言えて、蕎麦と言う麺文化が発達した長野あってこそのラーメンの普及と言えるのではないだろうか。

またテーブルには赤く染まった梅干しが、コーヒーシュガーの容器に入って置かれていた。生駒軒には、この梅干しが置かれていることが多いという。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、これが実に素敵な醤油味のラーメン。ワカメとチャーシューに、大ぶりのメンマが多めに乗るもので、その下に泳ぐ児玉製麺製の中細麺がまたかなり素敵なもの。

チャーシューもかなりとんでもなく良かった。さすが生駒軒創成期から続く人形町生駒軒と言えた。気がつけば完食。

ふと見ると壁面のメニューのところに、ネギラーメンとネギソバの案内を見つけた。どちらも700円。ネギが違うのか、はたまた麺が違うのか。違いを聞かずしてこのまま帰ったら、寝れない夜が続いてしまいそう。

と言うことで思わずどう違うのかお聞きして見ると、ネギソバの方は油そばだそうで、なんてことはなかったその違いだった。こうしたメニューをさりげなく取り入れているところも、やはり流石と言うところだった。いや、かなり果てなく途轍もなく、実に素敵でとっても素晴らしかった。

(左フォト) ラーメン/店舗外観 (2013.04.30)


 中国料理 生駒軒@人形町

 住所:東京都中央区日本橋人形町2-3-4  TEL03-3666-1633

 定休日:日曜・祝日  営業時間:11:45〜15:30/18:00〜22:00 ※土曜は午前の部のみ

 アクセス:地下鉄人形町駅A1出口下車。甘酒横丁交差点から甘酒横丁へ入って行き程ない右手
       にあり。

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すぐ傍には行列が絶えない人気鯛焼き店がある。

周辺には多くの老舗料亭が点在している。

都営浅草線人形町駅A3出口からも遠くない。