中華料理 生駒軒 東京・浅草橋





青い空が何処までも青く陽射しが夏色に煌めいて、強い南風がはためくものをはためかせていた、そんな八月葉月上旬の今日も猛暑の休日木曜日だった。

過日訪れた浅草橋大勝軒で萬楽飯店について尋ねると、確かに以前周辺の鳥越辺りで営業していたそうで、そんな世間話しの折りこちらもまたかなり以前からやっていたとして気になっていた。

秋葉原界隈にも同名の中華店が営業しており、しばらく前には人形町生駒軒浅草生駒軒を訪れていて、そのきっかけともなった浅草橋生駒軒だけにそう言えばとなって今回訪ねることにした。

近年は製麺会社の児玉製麺所が、本社機能を果たしている中華店チェーンのようだ。人形町生駒軒で大正八年の創業を知ったものだが、その人形町店が本店になったことはないことをそこで確認したことがあった。

するとその昔生駒軒は、何処が本店だったのだろうか。さらには鳥越ならば萬楽飯店はいつ頃まで営業していたのか、そんなところまでもし判ればと考え、本日もまた浅草橋へやって来た。

江戸通りを蔵前へ向かって行き、蔵前橋通りを左折。日本武尊を祀る鳥越神社の前をさらに末広町方面に歩いて、途中の左路地を入って程ない路地をさらに左折すると風情も良くこちらが佇んでいた。後で確認して見ると、浅草橋駅西口から歩いた方が近道のようだった。

以前ネットで見た時は外壁のトタン板が著しく錆びていたが、その修復工事が施工されたようで、変に古びた感じもなく周辺の景色に溶け込んでいたこちらであった。

入口の白地に「味自慢中華料理」と記された暖簾を吊す鉄棒が、こちらもまた湾曲していて、長い暖簾が綺麗に収まっていた店先だった。既製品の暖簾を店頭で垂らすには、以前は至極当たり前のことだったのだろう。

さっそく入店すると右手に厨房があり、その前にカウンター席が奥まで伸びていて左手には四人掛けのテーブル席も並べられていた。厨房の熱気が来ないよう、客席の間をガラスで仕切っていた。

カウンター席の一番手前に、周辺に在住されているような常連さんらしき方がおられ、中華定食を口に運んでいる最中だった。

その後ろを通り過ぎて雰囲気的に後続客が続く気配もなかったので、テーブル席の方に腰掛けさせて貰い、厨房上にあった半チャーハンラーメンの文字に、やっぱりこれだなとなってそれをお願いすることにした。その横には京劇スターらしき方が映るポスターが貼られていた。

こちらは昭和47年に開業されたそうだ。浅草店が昭和50年開業だから、こちらの方が三年早く創業したようだ。ふと見ると右手の大きな鏡には、生駒会従業員一同の文字が刻まれたていた。

先に色目的にも鮮やかな半チャーハンが来て、口にすると見た目以上にしっかりと炒められたものでなかなかの美味しさ。程なくラーメンも到着した。小ぶりのチャーシューに、メンマとナルトが具材として載ったもので、さらに刻みねぎを軽く散らされたそんなラーメンだった。

油があまり表面に浮いてない所為か、湯気が多めに立ち昇って撮影の邪魔になる程だった。それではと行かせて貰えば、良き昭和と言う時代から貫いて来た風情が、何とも言えない風合いとなってその美味しさを感じさせた。麺の茹で加減も絶妙で、チャーハンがそれにしても素敵だった。

着丼した時に気づいていたが、白磁の丼には店名の生駒軒と共に、日本橋店と京橋店の文字が入っていた。お聞きすると現在はどちらも閉店してしまったが、その二つの店舗が本店だったそうで、察するに直営店の二店だったのだろう。

萬楽飯店についてお聞きすると、10年以上前まで萬楽と言う中華店が周辺で営業していたそうで、おそらくその関連店が営業していたところだろう。知りたいことが二つとも判って収穫のあった訪問だった。

気がつけば完食。精算を済ませて周辺の鳥越神社を参拝すると、蝉の音が高らかにこだましていた。いや、かなりさりげなくも素敵な美味しさで、実に素晴らしく良かった。

(左フォト) 店頭と周辺/ラーメン/半チャーハン (2014.08.07)


 中華料理 生駒軒@浅草橋

 住所:東京都台東区浅草橋5-25-9  TEL03-3851-3449

 定休日:日曜・祝日  営業時間:11:00~20:00 ※中休み未確認

 アクセス:JR総武線浅草橋駅西口下車。傍の浅草橋駅西口交差点から蔵前橋通りへ向かって
       歩いて行き直前の左路地を曲がって100mほど歩いた左側にあり。

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最寄り駅はJR総武線浅草橋駅。西口から行くと近道。

周辺に鎮座する日本武尊を祀る鳥越神社。

昭和47年に開業した浅草橋生駒軒。

厨房の熱気が来ないよう、ガラスで仕切られていた。

麵類も豊富な中華料理店のこちらだ。

時間が止まったような昭和と言う空間に佇める。