南京ラーメン 総本家 星の家
東京・八王子





夏の束を集めたような陽射しが、もやついた青空からレーザービームの如く肌を突き刺し、日を追う毎に真夏と言う名の果実の皮を剥いているように暑くなる8月後半休日の木曜日だった。

少し前にJR青梅線小作駅周辺にある、南北ラーメンおざくと言う名のお店を訪ねた事があった。こちらで修行した店主が営業するラーメン店で、以前はこちらの支店として営業していた時代があったらしい。そんな総本家のこちらへ、今回出掛ける事にした本日であった。おざくへ訪問した後、こちらへの想いが沸々と沸いていた次第だった。

ネットで調べると路線バスを利用すれば問題なさそう。そんなわけでまた八王子駅へやって来た。ここだと思ったバス乗り場へ行くと、午前中は違う乗り場から乗車する旨がインフォされていて、そんな事もあって降車する停留所の確認も出来ないまま来たバスに乗車。浅川を渡った頃国道16号と違う道路を走っている事から乗車したバスが違う事に気づいた。

運転手さんにお聞きすると、ひよどり山トンネル経由ではなく八日町経由に乗るべきだったそう。谷野町南バス停で降車してその経由の八王子駅行きに乗れば浅川橋バス停で止まるらしく、その通りに乗り換えてこちらの店頭へやって来た。

雑誌やテレビで紹介されたのを見た事もある、昭和52年12月創業の全国的にも知名度の高い老舗ラーメン店のこちらだ。店内へ入ると狭い店内の右手に大きな鏡があるのかと思えば、フロアーが奥手にもあるこちらだけに広い店内で、思わず入り口が二つある南北ラーメンおざくの店内がフラッシュバックしていた。

そんな奥のカウンター席が空いていたので、そちらまで進んでから腰を降ろした。メニューを見上げて、並盛りをお願いする。少し間を置いてから玉子をお願いする事にした。チャーシューメンにしようかとも思ったが、シンプルにラーメンを楽しみたくなりそうしなかった。こう暑いと普段と違う思考力となる。

直ぐ近くに賞状が飾ってあり、それを見て店主のお名前が星野さんだと初めて知った。なるほどそれゆえに店名が星の家なのかとその時に理解出来た。メニューがある場所には、麺は柔らかく硬めの指定は出来ない事が表記されていた。程なく到着。

厨房を見ていると、どうやら先代の女将さんが現店主のよう。こうして口にして見ると先代のラーメンはもちろん口にしてはいないものの、なんとも変わらない古い歴史の息吹を感じる事が出来る味わい深いラーメン。

八王子は桑の都とも呼ばれた時代がある町で、その昔養蚕や織物が盛んだったらしく、こちらはそんなところからなのか、染め物の技術を応用して作り上げたラーメンだそう。細かいチェックをしながら、仕上げて行くこだわりがあるらしい。

スライスされたタマネギが何とも言えない薬味感になっていて、大判のチャーシューがなかなか美味しく、なると巻きにメンマにもいい風情があった。玉子は単なる固ゆでだったが、むしろその方がこのラーメンにはぴったりと言えた。

テレビで紹介されている事を裏付けるようにその関係の色紙が何枚も店内に貼られていた。店先に吊るされた茶色い暖簾に「幻のラーメンあんちゃん亭」と記されている事についてお店の方に触れると、あんちゃんとは先代の愛称らしく恩師等の有志から贈られた暖簾だそうで、仲間内で店名とは違うこちらを表す意味の名前なのだそう。

牛テールや貝柱等も入るラーメンで、なんとも言えないパワー漲る流石全国区の老舗ラーメン店の美味しいラーメンだった。気が付けば完食。後精算方式で、それを済ませてご挨拶して外に出た。

炎天下の中を歩いて、バス停で八王子駅行きのバスを待つ。こちらの最寄りのバス停は下に多摩川に合流する一級河川の浅川が流れる橋の中間に位置しており、川のせせらぎが下から聴こえて来た。もうしばらくは、暑い日々が続きそう。いや、かなりハイレベルで美味かった。

(左フォト) 玉子いり南京ラーメン並/店舗外観/最寄りの橋上にあるバス停 (2011.08.18)


 南京ラーメン 総本家 星の家 (ほしのや)

 住所:東京都八王子市中野上町1-5-12  TEL0426-22-2511

 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)  営業時間:11:00〜18:00 ※日曜・祝日〜19:00

 アクセス:JR八王子駅北口下車。12番乗り場(午前中は14番乗り場)で、西東京バス八日町経由
       の方の創価大学循環行き等に乗車して浅川橋バス停で降車。進行方向へ進んで行き
       マガジンショップ八木の手前左路地入って駐車場案内板を頼りに行けばあり。