ホープ軒本舗 東京・吉祥寺北口







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朝方てっきり雪かと思えば暗い空から冷たい雨が降り注いでいた、山間部は雪だろうかと空を見上げたそんな十二月師走下旬年の瀬の月曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、一度止んだはずの雨が微量の水滴をまた天空から落としていた、冬めく空は夜空となって黒ずんでいた午後七時過ぎだった。

吉祥寺が勤務先ならばまたこちらにもとなるもので、今夜こそとなってその店頭へやって来た。すでに何度も訪れた阿佐ヶ谷ホープ軒とは、経営が違う本家本元となるこちらだ。

以前は黄色い暖簾を入り易いように縦に二つ折りにしていたが、八か月ぶりその店頭に立つと同じような黄色い暖簾であるものの折らずにしかも店名と共に「SINSE1938」と刻まれていた。

1934年の昭和9年に難波二三夫氏が屋台で始めた貧乏軒に端を発するこちらと聞くが、定かでないがその時は共同経営か何かで実際に独立したのがその四年後の1938年なのかも知れない。

少し先に二人の先客が店先で待たされていたが、店内へ促されたようで暖簾の前に立つ頃には奥のカウンター席に腰を降ろしていた。自分も指を一本立てて中へ入ると中ほどの席に促されて、横歩きしてそこに辿り着き肩をすぼめるようにして腰掛けた。

メニューをしばし眺めた後で結局前回と変わらない中華そばに、もやしと味付玉子の追加トッピングをお願いすることにした。そして前金制のこちらだけに、800円の支払いを直ぐに済ませた。

ふと見ると大晦日から年明け四日まで、年末年始休業となることが厨房の壁面に案内されていた。大抵の年末年始休業は、このパターンだが例外も少なくない。

先客のラーメンが出来上がったらしく、脂多め等の好みに応じたラーメンをその仕様を告げながらその先客の方々の前に置いていた。

阿佐ヶ谷見たいに醤油濃いめを希望したい時は、味濃いめと言えばそれに近い味わいになることを傍におられたお店の方に確認させて貰った。店内臭は阿佐ヶ谷とほぼ変わらないだけに、かなり向こうと同じ感じになるのではないだろうか。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、阿佐ヶ谷で慣れた分こちらの中華そばにも慣れ親しんだ味わいが感じられて、そのバランス配分にも今回は好意的に思えることが出来た。

それにしてもモヤシのホクホクさがかなり素晴らしいもので、むしろ柔らかめの中細ちぢれ麺の風合いは、こちらに分があるようにも感じられたほど実に良かった。

チャーシューもなかなかで、味付玉子もよく味が染みていて、やたら美味しかった。それだけに、気がつけば完食だった。

挨拶して外に出るとサンロード通りの入口付近の頭上には、2015年迎春と記された新年を祝うボードが吊られてあった。それを見たとき年明けが、直ぐそこまで来ていることを実感した。

いや、かなりとんでもなく絶大に果てなく、何処までも確実にとっても素晴らしかった。

(左フォト) 店頭/中華そば+もやし&味付玉子/年明けを待つサンロード (2014.12.29)


 ホープ軒本舗 吉祥寺店

 住所:東京都武蔵野市本町1-14-12  TEL042-220-0530

 定休日:無休  営業時間: (月〜土)11:30〜翌3:00/(日・祝)11:30〜翌2:00

 アクセス:JR吉祥寺駅北口下車。ロータリー左手先のサンロードに入って行き、一つ目の右路地
       を曲がって少し歩いた左側にあり。


蒼い雲の隙間から煌めく白い雲が顔を出して、陽射しが時折り注いでは隠れて肌寒さを募らせていた、三月弥生も半ば近くになって来た週明け日曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、また穏やかにだけ冷え込んでいた、早春の夜風が春に偏り気味な午後七時過ぎだった。

先日創業店主難波氏の次女の方が営業する阿佐谷ホープ軒を訪れて、醤油を感じるシフトにホープ軒の懐の深さに感無量となった。

こうなると以前にも訪れた御長男の吉祥寺店にも足を運びたくなるもので、そこは勤務地だけにこちらもまた電車に乗り込む前にその店頭へやって来た。

吉祥寺駅北口からそう遠くない路地裏で営業しているこちらで、やはり勤務先から少し歩いて辿り着くのと、以前のようにして入店するのでは気分的にかなり違うことに気づかされた。

ともあれ数年ぶりのこちらへ入店するとほぼ満員の店内で、空いていた奥の落ち着けそうな方へ進んでそこにあるカウンター席へ腰を下ろした。

厨房の目の前の壁面に大きな文字で「栄養満点中華そば」と「チャーシューメン」と表されており、提供メニューはその二つだけという潔いこちらだ。

意図的に阿佐谷ホープ軒の時と同じオーダーにして見るかとなって、また中華そばにもやしと味付玉子でお願いすることにした。すると例によって代金の先払いとなって早速済ませた。

ふと、こちらの直営店がどちらになるのかについて気になり、厨房の方にさりげなくお聞きして見ると大塚店と東高円寺の杉並店であることを教えてくれた。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、やはりこちらもまた実にとても素敵な中華そば。阿佐谷が醤油を前面に出すのなら、こちらはスープと油の一体感を表出させたものと言えば良いのだろうか。

阿佐谷にもあった唐辛子香辛料の唐華がこちらにもあり、後半終わり間近になってから少量だけ掛けて愉しませて貰った。気がつけば完食。

食材が同じであることが、食後に感じる後味感で判った。いや、こちらもまた絶大に絶対良かった。

(左フォト) 中華そば+もやし&味付玉子 (2014.03.09)


直営店は、大塚と東高円寺の2店のみ。

クセになりそうな唐辛子香辛料の唐華。

見上げれば頭上に見える電光袖看板。




二十四節気の小雪を迎えた関東平野では、見上げれば小雪ならぬ枯れ葉が大雪を思わせる程に舞い降り、湿気を含んだ枯れ葉からの薫りに秋の風情が感じられた11月後半週明けの月曜日だった。

西東京寄りは朝方既に雨が降っていて一度収まったようだが、仕事が終わって外に出ればまたいつの間にか降り出していて傘を広げて帰途についた。

そう言えばしばらく前だが、通勤途中駅の吉祥寺に、こちらが在る事に気がついたものだった。昭和9年創業の故・難波二三夫氏が屋台で始めた貧乏軒に端を発する、成華公司〜ホームラン軒のそんな店名変遷を経て営業する、元祖東京豚骨ラーメンのこちらだ。

この吉祥寺などのホープ軒は、玉川上水などの村山ホーム軒系と、千駄ヶ谷等のホープ軒系の暖簾分けが成されたらしい。

千駄ヶ谷等のホープ軒系には、らーめん弁慶香月@恵比寿、土佐っ子@常盤台などがあり、そんな店名からも判るように「背脂ちゃっちゃっ系」と言う異名を持つ系統だ。

そんなわけで雨そぼ降る中また吉祥寺で途中下車して、今夜は駅から直ぐ近くのこちらの店頭へやって来た。傘を窄めて店先に立つと、ほぼ満員の店内ながら奥のカウンター席が一席空いているそう。

そこに促されて先客が座っている後ろの、僅かな足の踏み場しかない狭い通路を、身体をよじりながら歩いてそこに腰を降ろした。

特にオーダーするラーメンを決めないで来たが場の雰囲気に任せて口を開けば、初めて来たラーメン店なのにチャーシューメンにモヤシ増しと言う言葉が、まるでいつも通っている常連の如く注文していた私だった。

さすが元祖東京豚骨の店が持つ、昭和の善き流れが、ここには在るのかも知れない。前金制らしくあらかじめ支払いを済ませてラーメンを待った。

それにしても追加トッピングのメニューの冒頭にモヤシとニンニクの文字が並んでいて、ラーメン二郎を思い出さずにはいられなかった。程なく到着。

こうして目の前に来て見ると、そこは二郎のラーメンとはかなり違っていた。顔をドンブリに近づけると振られた背脂はないものの、溶けだした背脂の甘い香りが優雅にその主張を示すものだった。

それではと行かせて貰えば、中細ちぢれの実に味わい深い麺がタマらないもので、そこにモヤシのモヤシ臭さが実に昭和のラーメンの郷愁を誘うものと言えた。

そして先述の背脂の甘味が、遥か以前に何処かで味わった筈だが、晴れない霧の向こうに提灯だけが夜空に赤くぼんやりと見えるだけで、何も語って来ないもののとてもとても嬉しい味わいと言えた。

しっとりしたチャーシューの質感も良く、かなり美味しく一枚一枚を大事に頂いた。普通盛りでもモヤシ増しもあってかいいボリュウムながら、そこは気がつけば完食であった。いや、実に良かった。

(左フォト) チャーシューメンもやし増し/店頭 (2010.11.22)