自家製麺 火の鳥73 東京・高円寺





くすんだ色をした雲と青空が交錯して、八重桜が見頃を迎え春がさらに加速していた四月卯月半ばの月曜日。今日も仕事が終わって外に出れば、春めく夜風が心地良いそんな午後七時過ぎだった。

ここ最近高円寺駅周辺のラーメン店に傾倒しているが、今夜もそんな一店のこちらで高円寺駅南口から程ない路地裏で2010年10月5日から営業しているらしい。

ネットによれば石神井の方で20年以上やっていた情報があり、何より店名の73が創業年であれば、今年で41年間営業している老舗ラーメン店と言うことになる。

また店名の火の鳥と言えば、直ぐに思い浮かぶのが手塚治虫氏が壮大なスケールで綴る、初期の頃から発表して来た未来編など様々な時代の中で物語が展開して行く氏のライフワークとも言える作品。

そんな店名に二桁の数字もあって、大変気になるところとなり今回仕事帰りこちらへ立ち寄るかとなった。そんなわけでまた高円寺駅南口に降り立ち、そこからそう遠くないその店頭へやって来た。

路地の入口に店の看板が立て掛けられており、それを見た時にそう言えば立川勤務時代高円寺へ降り立った時にもその看板を見ていたことを思い出した。看板から数メートルも歩けばこちらの店先で、陽気の良さもあってか入口が開いていて店内にある券売機が見えた。

さっそく入店してその券売機の前に立ち、こちらのイチオシらしい辛口味噌らぁ麺を選んで、サイドメニューも行くかとなって、そんなきざみチャーシュー丼のボタンを連打した。

先客は女性が一人だけのフロアが広がっていて、厨房にも30代くらいの男性が一人だけおられた。チケットを手渡すと麺大盛がサービスだそうで、それならばとお願いすることにした。

選んだこちらイチオシの辛口味噌らぁ麺は、辛さをかなり辛く出来るようだが、そこはそこそこの辛さで希望した。ふと見ると、厨房の奥に製麺機械が確認出来た。その周囲には、かちどき製粉の小麦粉大袋が見受けられた。

店名の火の鳥と73の数字がいたく気になって来たことを率直に告げると、やはり手塚治虫作品から来ているようで数字も推察した通り西暦の創業年だった。

練馬区南田中で1973年の昭和48年に、与三郎と言う名前で開業したこちらだそう。そこで13年間営業した後に、1986年練馬区石神井町に移転を果たして、その時から火の鳥と言う店名になったらしい。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、豚骨・鶏がらの優しい味わいの白濁スープに、香ばしく焦がした唐辛子の素敵な風情が実にたまらないもの。

前半は淡い味噌スープに唐辛子から来る適度な辛味が感じられるが、後半になると味噌スープと言う次元で収まらない味わいがクセになってしまいそうな感覚があって良かった。

チャーシューがベーコンにも似た食感でこれが美味しく、白ネギも切り方に工夫が見られて実に素敵なものだった。自家製麺ながら熟成させてから提供しているこちらのようで、そのモチモチ具合がまた良かった。

途中ピッチャーのような小さい容器に焦がし唐辛子が来て少し足してさらに食べ進めた。きざみチャーシュー丼もまた、何処か懐かしさが前に来る美味しさで美味しかった。

大盛具合も素敵ながら、気がつけば完食。最後には辛味の所為で汗がたらたらと流れていた。食している途中でお店の方が一人増えて厨房は二人になっていた。

もう一人の方に再度店名について突っ込んだ店名由来についてお聞きして見ると、以前の店舗の周辺に手塚治虫氏率いる虫プロがその昔あったそうで、そんなところから自然に火の鳥と言う店名が浮かんだらしい。なるほど。

途中で帰って来られた方は創業店主の二代目らしく、最初からおられた方は義理の兄弟の方のようだった。創業店主は元気にご健在らしい。いや、かなり実に素敵で、とてもなかなか良かった。

(左フォト) 辛口味噌らぁ麺/きざみチャーシュー丼/店頭と周辺 (2014.04.14)


 自家製麺 火の鳥73

 住所:東京都杉並区高円寺南4-25-8  TEL03-3312-1239  ※公式ツィッターアカウント

 定休日:日曜日  営業時間:11:30〜16:00/17:00〜翌1:00※麺なくなり次第終了

 アクセス:JR中央線高円寺駅南口下車。右手に出て前方の通りの横断歩道を渡り、程ない左路地
       を入って8mほど歩いた右側にあり。

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最寄り駅はJR中央線高円寺駅。

練馬区南田中で1973年に与三郎と言う名前で創業。

オススメメニューは、辛口味噌らぁ麺の他にもあった。

券売機はビジュアル付きで判り易かった。

途中小さい容器に焦がし唐辛子が来て継ぎ足した。

清潔な雰囲気のこちらだった。