中華そば専門 初富士 東京・八王子





八王子市内には八王子ラーメンを提供する、ラーメン店が多く点在している。いわゆるご当地ラーメンの一つである。

その八王子ラーメンの特徴となると、あっさりした色の清湯醤油スープに細麺が泳いで、比較的細いメンマに刻みタマネギが乗っており、そこにタマネギの辛みを中和させるため表面に軽くラードを浮かせたものだそう。

そんな八王子系のラーメンを初めて世に送り出したラーメン店こそ、昭和34年に八王子駅南口界隈の子安町で創業したこちらだそう。

それ以前は周辺の京王線北野駅前で、惣菜店を営んでいたらしい。区画整理による移転らしく今度は駅から遠くなってしまう為、業態変更を決意して当時から人気大衆食だったラーメンを提供する飲食店を始める事にしたよう。

そこで北海道で刻み玉ねぎが入ったラーメンに出会ってそれを参考にして、刻み玉ねぎの辛味を和らげる為にラードを浮かした醤油味のラーメンが完成したらしい。

その後更なる移転で現在は中野上町に店を構えているこちらだそう。そして今は二代目がご夫婦で営業していて、四年前には店舗を新築したらしい。

そんな元祖八王子ラーメンのお店が現在も営業していると言う事で、それならば是非とも愉しんで見たくなり今回出掛けた次第であった。

そんなわけで予定外だった二店目を出た後、乗って来た路線バスの今度は上りに乗って4停留所目の西中野2丁目停留所で降車。

秋川街道から閑静な住宅街を入って行くと、新しい建物に小豆色した暖簾が風情よく揺れていたこちらの店頭に到着した。

中へ入って行くと午後二時近い時間で、特に周囲は何かがあるわけでもないひっそりとした住宅街ながら先客が数人おられて後続客も続いてさすが八王子系元祖のこちらだった。

真新しい店内だが、以前から使っていた感じの札掛け式のメニューが、実に味のある雰囲気を造作していた。そこから中華そば並盛りを注文した。そして程なく到着。

それではと行かせて貰えば、今までの八王子系が昭和後期から平成初期だとすれば、明らかにこちらだけは昭和初期の風情が怒涛の如く感じられるもので、実に元祖らしい風格と厳格さが共存するもので実に良かった。

チャーシューが感涙ものの美味しさで、さりげないナルトにさえ歴史ここにありと思えた。

尾張屋滝井製麺所の麺も何故か他所とはまた違う、いい風情の風が感じられるものであった。刻み玉ねぎはザックリと刻んだもので、ここから様々な枝が派生したかと思うと感慨深いものがあった。

気がつけば完食だった。精算時に北海道の何処の地域に玉ねぎが入ったラーメンがあったかお聞きして見たが、先代から具体的な話しは聞けなかったようで判らないそう。

二代目と言っても老練な店主ご夫妻で、その分時を刻んだ味わいは、言い表せない絶妙さを有していたように感じた。いや、凄く良かった。

(左フォト) 中華そば(並)/壁のメニュー板/店舗外観 (2010.10.15)




 中華そば専門 初富士 (はつふじ)

 住所:東京都八王子市中野上町4-17-4

 定休日:日曜日  営業時間:11:00〜20:00

 アクセス:JR中央線八王子駅北口下車。地下通路へ降りて7番バス乗り場から発車するバスに
       乗車して西中野2丁目停留所で降車する。バス通りを少し前進して十字路手前にある
       左路地を入って行き、道路に出たら左折して少し歩いた右側にあり。



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