はしばやん ランタン亭
東京・渋谷 ※閉店





初夏と言う名のメヌエットの伴奏が始まったかのように、すがすがしい青空仰ぐ6月初旬の水曜日だった。そしてそんな今日も、午後9時過ぎの渋谷の街角だった。

時にネットで渋谷のラーメン情報を調べている内に、渋谷界隈には複数の長崎ちゃんぽんを提供するお店がある事に気がつかされた。代々続く暖簾分け店なのか、そこは行って見なければ判らない。

そんなわけでそうした中の一店の何度となく店先を歩いていた、こちらに入店する事にした今夜であった。雑居ビルの数段上がった場所に入り口があり、店内に入って行くとそこそこ盛況なこちらだった。

厨房前のカウンター席に座ろうとすると、ちょうど左隣りの方が帰ろうとする所で、入れ替わるようにしてそこに腰を降ろした。

いつもの事ながら初訪問にしていきなり大盛をオーダーしてしまう事が多い私だが、こと二郎系とチャンポンのお店に関しては慎重になるもので今日もそうだった。

そんな長崎ちゃんぽんの量を確認すると大盛が結構いい量だと言う事が判って、並盛りの長崎ちゃんぽんをお願いした。しかしそれだと今度はまた何だしと、ご飯にお新香がついたセットで決着した。

さてチャンポンを何気なく待っていると、周囲にあったインフォで、とある事に気付かされた。

なるほどなるほど、渋谷にある幾つかのチャンポン店は、すべては以前渋谷センター街にあって今は無い、同店名の「はしばやん」と言うお店の支店だったのか、だった。

円山町にあるお店がその店名だとは気がついていたが、ここもその店名だとは思わなかった。

ネットでは「中央亭ランタン亭」となっていたから、最近この店名で統一されたのかも知れない。この他に近くの宮益坂と松濤の方にも支店があるようだった。程なく到着。おお、なんとチャンポンには、うずら卵にしては大きい、そんな生卵が乗っていて驚いた。

よく見ると蘊蓄にもその事について触れていて、庶民の間で広まって行った流れの中で生卵など当時は高級食材だったものが具材として入れられたそうで、だからこそ元祖と冠がある所なのだろう。

しかしそうした長崎ちゃんぽんが、コンビニ全盛のしかも渋谷で、そんなコンセプトで提供している所が興味深かった。

それではと行かせて貰えば、生卵が麺に絡んで何とも言えない良さがあるのも然ることながら、味わい深い豚骨スープがズバッとやって来るその旨さがたまらなかった。本来のチャンポンは豚骨スープが当たり前だが、こんなレトロ的な豚骨感でありつつも斬新性があって好きになれたものだった。

それはそれは感動領域の長崎ちゃんぽんと言えて、箸が止まらない美味しさと言うしかなかった。ゲンコツからしっかり炊いているそうで、なるほど納得のその旨味が口内を駆け巡っていた。

唐あくが入った中太麺も、他の長崎直送と較べて食感などワンランクいいものでとても良かった。

後半お新香と野菜で口にしていたご飯を、麺が無くなってから豚骨スープに投入してオジヤにして愉しんだが、これがまた何とも実に美味しかった。もう気がつけば完食だった。

ランタンと言えば以前に船橋東武で開催された長崎物産展で営業していた蘇州林さんの際にも触れたように、長崎ランタンフェスティバルが毎年2月に催され、長崎と言えばランタンと言える程に縁のあるものだ。

その時だけは、陽が暮れた長崎の街は極彩色の美しい光りに包まれるそう。いや、これはなかなかと言えた、美味し長崎ちゃんぽんであった。

(左フォト) 元祖長崎ちゃんぽん  (2010.06.02)


 はしばやん ランタン亭   ※公式サイトはこちら

 住所:東京都渋谷区渋谷3-18-7渋谷東一号館1階

 TEL03-3486-5428  定休日:無休  営業時間:11:30〜22:30

 アクセス:JR渋谷駅東口下車。駅前陸橋を上がって明治通り恵比寿方面右手の歩道に降りて
       歩いて行った右側にあり。



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