播磨坂もりずみ 東京・小石川







ほのかにそよぐ風が秋めく街角と僅かにシンクロさせながら、爽やかな青空からそそぐ陽射しの下で遅生した蝉の鳴き声が聴こえて来た、そんな九月長月下旬の久しぶり月曜日の休日だった。

秋葉原がまた勤務先となって、その周辺のラーメン店をネットで探している内に、こちらが営業していることに気がついた。

残念にも閉店してしまったちゃぶ屋の後継店とも紹介するサイトもあっただけに、一気に気になる一店となってさっそく出掛けて見ることにした。

そんなわけで総武線電車を御茶ノ水で下車して、地下鉄丸ノ内線に乗り換え茗荷谷に降り立った。改札を右手に出てそこに往来する春日通りの横断歩道を渡ってから右手へ進んで行き、小石川五丁目交差点を左折。

程なく江戸時代の幕臣として知られる高橋泥舟と、明治時代の政治家等で知られる山岡鉄舟の旧居跡案内板が見受けられた。

そこは左右に車道があり、その真ん中は播磨坂さくら並木と呼ばれる歩道となっており、洋風ゾーンと和風ゾーンに分かれていて、奥の和風ゾーンでは小川が流れていた。

そこを歩いているとそのせせらぎがサラサラと聴こえて来て、都会に居ることさえ忘れさせてくれそうな並木道になっていた。

この通りは戦後の戦災復興事業における付近一帯の土地区画整理によって都市道路環状三号線の一部として造成されたものだそう。

その周辺が松平播磨守の上屋敷だったことなどから播磨坂と呼ばれていた場所に、昭和35年にサクラが植樹され今日に至るまで播磨坂さくら並木と呼ばれているらしい。

そんな緩やかな坂の播磨坂を歩いて行き、その突き当たりにある千川通り直前の右側にこちらが営業していた。その先には小石川植物園が在る周辺だ。

まるでフランス・パリのシャンゼリゼ通りにでもありそうな、カフェスタイルの建物で営業する何ともお洒落な店舗のこちらであった。

と記しながらも、オリエンタルな雰囲気も感じられた。一週間ほどの仮営業を経て、2013年10月25日にグランドオープンを果たしたこちらだそう。

今やミシュランで星を獲得した日本を代表するラーメン職人と言える森住康二氏と、ワイアードカフェ等を展開するカフェ・カンパニーがタッグを組んだこちらのようだ。

昨年の夏に開業した東京ドーム・ラクーアで営業するもりずみキッチンの旗艦店となるこちらだそう。

近年の企業が創成する多ブランド多店舗展開とそのイメージ戦略は、本部オフィスが中枢機関となっており、しばしば本店と言う位置づけさえも消し去っている状況と言えそうだ。

ともあれ入店しようとすると、自動扉でも無いのに入口の扉が開いた。お店の方が私に気がついて開けてくれたからだった。

ひと昔前は中へ入ってもよく一言の挨拶も無い時代さえあったものだが、ここまでする店はまだ少ないだけに素晴らしい対応のこちらと言うしかなかった。

中へ入るとフロアもまた外装のように、券売機も無いお洒落な空間が広がっていた。一番奥の厨房前にあるカウンター席に促されて着席すると、フランス料理店のようなハードカバーが付いたメニューリストが用意されていた。

そこから少しだけ案じてから塩糀らぁ麺や本枯れ節塩らぁ麺が気になりながらも、醤油煮たまごらぁ麺に気持ちの良い接客に思わずねぎめしも一緒にオーダーすることにした。

注文を終えてメニューリストを引き下げようとされたので、その撮影をしても良いかお聞きすると快く手渡してくれてこれまた嬉しい対応だった。

運よく厨房が目の前だったので話し掛けると、その方はちゃぶ屋におられたそう。周辺の方々でそこそこ席が埋まる落ち着いた雰囲気のフロア。後続客が続いて、俄かに活気づく店内。程なく到着。

さて箸は?と探せば、腹部辺りのテーブルに引き出しがあるそうで、そこから箸を取って手にした。それではと行かせて貰えば、なかなか風情のある味わいで、もう実に素敵でたまらないもの。

「らぁ麺のために、やるべきことはやり尽くす」をモットーに、食材と向き合い誠実に創り上げたらぁ麺を提供しているそう。

そのスープは火入れした後に寝かせた醤油と澄んだ旨味のスープをバランスよく配合し、滑らかな喉越しを重視した中細麺とのことで確かに素敵だった。途中で胡椒ミルを利用すると、趣向が変わりまた実に良かった。

ねぎめしもまたビジュアル良く、そしてボリュームも良く美味しく頂けた。それだけに、気がつけば完食。やはり精算時も素晴らしい対応で、気持ちよく店を後にした。

その後茗荷谷駅界隈のカフェでまったり。帰りは錦糸町駅行きの都バスが春日通りを走っていたのに気がついてそれに乗って帰途に着いた。

いや、かなりとんでもなく絶大に素晴らしく、かなり果てなくなかなかなんとも実に良かった。

(左フォト) 店舗外観/醤油煮たまごらぁ麺/ねぎめし/店先 (2014.09.22)


 THE NOODLE BAR 播磨坂もりずみ - HARIMAZAKA MORIZUMI -

 住所:東京都文京区小石川4-15-13 HARIMAZAKAビル1階  ※公式サイト ※Facebook

 TEL03-5805-3655  定休日:火曜日  営業時間:11:30〜15:00/17:30〜22:00

 アクセス:東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅下車。改札を右手に出て往来する春日通りの横断歩道を
       渡ってから右手へ進んで行き、小石川五丁目交差点を左折。緩やかな播磨坂を歩いて
       行き突き当たりにある千川通り直前の右側にあり。

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最寄り駅は東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅。

春日通りを歩いて、この先の小石川五丁目交差点を左折。

店先のメニューが綴られた立て看板。

なんともオリエンタルな雰囲気も漂っていた店頭。

明るく穏やかな時間が流れるフロア。

播磨坂さくら並木の和風ゾーンでは、小川のせせらぎが。