麺処 花田 東京・池袋東口







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霜月に訪れた南風が季節を押し戻していた東京地方と言えた、高度500mの直前で足踏み状態が続く東京スカイツリーが若干だけ薄く霞んで見えていた、青空臨む11月前半休日の風光る火曜日だった。

味噌ラーメンと言えば札幌味噌と言う程に、一時代ラーメンの代名詞として席巻した時があった。一つの街にチェーン系の味噌ラーメン店があれば、個人系の味噌ラーメン店が一つ以上はあった。

それも今ではいつの間にか遠い過去となっていて、新横浜ラーメン博物館の貢献に交通の高速化とインターネットの普及もあって、様々なラーメンが口に出来るようになった時代と言えた。

味噌ラーメンはと言えば、誕生した場所が誕生した場所だけに、現代においても札幌が流行を牽引していると言っても過言では無さそう。

もちろん多くの名店・人気店・有名店でもしのぎを削って、日夜新しくて美味しい味噌ラーメンが提供されていると思う。

そんな中で先日こちらで口にした味噌ラーメンは、明らかに今までとは違う味噌ラーメンであった。それでは単なる「異質な」と言う意味合いになってしまうが、これが実にとても美味しいものであった。

一般的にひとあじ違うと形容される料理だが、公式サイトでも店主自ら表現しているように、ふたあじ違う料理にこそ新しい息吹が芽吹くのかも知れない。

これはまた食べて見たいとなった。修業したラーメン店にも訪問して見たくなったが、その前にもう一度こちらへやはり行って見たくなった。

そんなわけで、時折り強い南風が都内を巡っていた本日、また出掛ける事にした。池袋駅を東側に出て五差路をサンシャインに向かう途中で、右路地を入った場所の店頭に立てば、辛子色の暖簾が公園のブランコのように揺れていた店先であった。

店内は数人しかいない様子。そんな中へ入って行き、券売機で味噌つけめんを選んで、さらに大盛増しボタンも連打した。

出て来たチケットをお店の方に手渡すと、その直ぐ近くの席に促されてそこへ腰掛け、例によって野菜増し・ニンニク増し・無料小ライスのサービスを全てお願いして、しばしの到着を待った。

するとそれまでそう混んでいない店内だったが、ものの数分で周辺企業のランチタイムが始まったのかあれよあれよと言う間にカウンター席は全て埋まって、背中の壁に7人近い店内列が出来る程で、これまたタイミングが良かったようだった。

店主らしき方が北京鍋を自ら操っていて、野菜を投入すると軽妙な手つきで炒められ、味噌ダレに出汁が順次入って瞬く間に味噌ラーメンが提供されて行った。

なるほどつけめんのつけ汁は、北京鍋に残したラーメンのスープをさらに濃くする等して提供されるようで、後続客のラーメンより後から太麺と共にやって来た。

これがつけめんもまたビジュアルからして、恋の奴隷か、はたまた虜にさせるものがあった。私は尾を振る子犬と言った処だろうか。

つけめん専用の極太麺は、少し触ればプルプルと音でも聴こえそうな程で、そのつややかな柔肌にはグッと来るものがあった。

ラーメンの時には野菜がてんこ盛りだったが、つけ汁もまた若干の山がこんもり出来ていて、汁の中には野菜が椀すれすれまで入っていた。

それゆえに太麺が入る隙間がなく、まるでラーメン二郎のラーメンを天地返しするように、慎重に麺を軽く押し込んで汁に浸しから数本だけ口にして行った。

ラーメンとつけめんと言えば、ラーメンが良くてもつけめんはイマイチとか、その逆もまた起こりえたりするものだが、こちらの場合はなんとも変わらない感動の度合いが口内を襲って来たから凄い。つけ汁に垂らされた胡麻ラー油がまた良かった。

絶妙な汁のバランス加減は、おそらく実家がラーメン店だった店主が幼い頃から培って来たのか、はたまた天性のものなのか。

ともあれ、もう実に聡明でいて曇りひとつないすっきりした窓硝子を見るように、美味みの大海原の太平洋が広がるように美味しかった。

そこに寄り添う麺が先述したようにとんでもなく良く、身を任せるようにその世界へ引き込まれた。ただ闇雲に冷水でシメるだけでない風情が実に良かった。

後半になってからニンニクを入れ足して、さらなるうま味パワーが炸裂。ナチュラル感のある一味を足してもまた良かった。

スープ割りにして貰ってからサービスで来ていたご飯を入れてオジヤで汁を余す事なく堪能。

麺量は大盛りで400g近い感じながら、その良さゆえに気がつけば完食だった。いや、やはりとんでもなく、とっても美味しなつけめんだった。

(左フォト) 味噌つけめん大盛(汁・麺)/無料小ライス&ニンニク (2010.11.09)


 麺処 花田 (はなだ) 池袋店 ※下記データ(2012.3.12)更新   ※公式サイトはこちら

 麺量:ラーメン並盛り160g・大盛り240g/つけ麺並盛り250g・大盛り375g

 住所:東京都豊島区東池袋1-23-8東池袋ISKビル1階  TEL03-3988-5188  定休日:無休

 営業時間:平日・土曜11:30〜15:30/17:00〜23:00◆日曜・祝日11:30〜22:00

 アクセス:JR池袋駅東口下車。サンシャイン60通りに入って大黒屋ブランド館を右折して、焼肉
       叙庵を左折。程ない右側にあり。


今年の猛暑の記憶を洗い流してしまいそうな程に、朝から冷たい雨が降り頻って厚い雨雲が陽射しを遮って気温を落としていた、10月下旬最終コーナーに入った今週だけ休日となった雨の木曜日だった。

そんな今日は池袋に所用で出掛けて、とある関係からこちらがとても気になる処となって訪問する事にした本日であった。

店主のご実家も青森でラーメン店を営んでいるそうで、上京して初めて働いたラーメン店が池袋だったらしい。

その後様々な経験を経て野方にある麺処花道で修行を積み、今年の四月にこちらをオープンさせた花田店主だそう。

そんなわけで雨がそぼ降るなか、総武線と山手線等で池袋駅へまたやって来た。周辺にある超高層ビルのサンシャイン60は、昭和53年に出来たビルで開業した頃は東洋一の高さ。

当時都内に通学する高校一年生だっただけに、そのビル見たさによく池袋まで来たものだった。東急ハンズで買い物をしたり、ゲーセンで暇を潰していた青年時代の良き遊び場所の周辺であった。

雨がよく降っており、信号で立ち止まると震え上がる程に寒かった。サンシャイン60通りの途中の路地を入り、次を曲がってこちらの店頭へ到着した。

入り口を入って行くと、左手に券売機があった。ボタンの全てに画像が埋め込まれており、一番上の大きなボタンにはメインメニューの、味噌・辛味噌・つけめん・辛つけめんが順番に並んでいた。

一番左手の味噌を選んでから、味玉のボタンにチャーシュー一枚のボタンを二回押し、出て来た4枚のチケットを手に取り奥へ進んだ。

すると厨房の奥にもカウンター席があるこちらで、その一番手前に促されて腰を降ろした。

券売機の上にも案内されていたが、カウンタにも野菜大盛り無料、にんにく増し無料、ランチごはん無料の三拍子揃った無料サービスがインフォされていた。

チケットを手渡すなり直ぐその確認があり、そこはガッツリ気分の休日ゆえに、ニンニクを含めて全てお願いした私だった。

すぐ目の前には大きいズンドウが煮えたぎっており、豚足や背脂の固まりなど多くの食材が、まるで踊っているように中で揺れていた。

裏通りにあるこちらだが、先客が帰っては外からひっきりなしに後続客が入店して来る人気店で、外に列が出来そうで出来ないで推移していた。

店主らしき方は色々な作業をしていても、大抵は帰って行く客に目を見据えて挨拶を欠かしていなかった。野菜を炒め置きせず注文が入ってからオーダー分だけ炒めていた。

公式サイトで花道さんと相互リンクしている間柄ながら、お聞きして見ると経営は別だそう。程なく到着。

これがなかなかの見栄えのする味噌ラーメンで、野菜のサービスも予測よりもあってその上に白髪ネギが添えられていて、チャーシューもいい大きさと言えた。ニンニクはこちらも別皿に乗せられて来た。

それではと行かせて貰えば、これがもうあなた実にうんまいもの。

修行店の花道は未食でそことほぼ同じラーメンだそうだが、こうすれば味噌ラーメンはここまで美味しくなるのかと唸ってしまう程に良かった。

食材は大きな差はないように思うが、何処とも違う歴然とした差を感じるしかない程。麺も三河屋製麺の低加水の太麺が、スープを持ち上げながら実にスープを上手く絡ませていた。

鮮度の良いゲンコツに鶏ガラにモミジに豚足と背脂、管理が行き届いた香味野菜など多くの野菜を投入して昆布も加えているらしい。

それを6時間炊いた後1日冷やしてからスープとして利用しているそう。それを白と赤の合わせ味噌等を利用した、特製の味噌ダレを加えて完成するらしい。

後半になってからカウンタにあった粉状の唐辛子を一匙入れたが、適度な辛さで風景も少し変わる程度に留まっていて良かった。

サービスのライスは、麺が無くなってからドンブリに入れ、オジヤのようにして楽しんだがこれまた良かった。もう気がつけば完食だった。

春に芽を出した花が、秋でも咲き誇る美味しさと言えばよいのか。

いや、実に素晴らしく癖が少なくそれでいてハマり易い、しかも王道感がありつつ、こんな味わいの味噌はちょっと無いと思うしかなかった。

(左フォト) 味噌+味玉&チャーシュー2枚/無料インフォ/店頭外観/店舗周辺 (2010.10.28)


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