古典札幌柳麺 芳蘭 東京・有楽町





多くの雲が大空を浮遊するものの、青空から秋めく陽射しが注いでいた九月も最終コーナーを出た水曜日。そんな今日も仕事が終わって外に出れば、やや湿度の高い午後9時過ぎの有楽町界隈だった。

札幌の老舗ラーメン店の芳蘭の暖簾分け店が有楽町にあるとして、先日から気になる処となり訪れる事にした今夜であった。店頭に到着すれば、丁度先客がぞろぞろと出て帰る所をやり過ごしていた。

地下から上がって来るその人数は、まるで何かのTV番組の収録中の一場面かと思ってしまう程に、それはこれでもかと後から後からと出て来て、もうびっくり。

直ぐそこでは外人がハイタッチしていて、赤ら顔の日本人も居たから、外資系企業の宴会帰りにラーメンと予測出来た団体御一行様だった。

ざっくり言って20人くらいは居て、さぞかし店内は広いのだろうと関心する事しきりだった。しかし下に降りて見れば、そこそこの広さにどうすればあれだけの人数が入るのかまた関心するしかなかった。

ともあれ店内は、そんな団体客の大量の空のドンブリを、お店の方が手分けして片付けている最中であった。空いている奥のカウンター席を見つけて、そこに座っていいか確認してから腰を降ろした。

後片付けが落ち着いてから刻んだオシンコが入ったオチョコに、オシボリと冷水が注がれたコップが来て、メニューを広げると見慣れない客と察知したのか、味噌と塩ラーメンがオススメだと教えてくれた。

それならばとメニューにあった味噌わんたんめんをお願いした。店内をあらためて見渡せば、有名芸能人のサイン色紙が壁じゅうに貼られておりこれまた関心するしかなかった。

目の前の壁には昭和30年代頃らしい、札幌芳蘭のフォトが飾られていた。札幌の来々軒が、隣りにあるのが感慨深い。店頭にはその芳蘭の姉妹店と掲げているこちらだ。

札幌芳蘭をネットで調べて見ると、札幌市中央区南5条西5丁目にあるお店で、札幌ラーメン発祥の店としているようだった。

さて数をこなしたばかりだからなのか、かなり早くやって来た。それに顔を近付ければ、これでもかと感じるド豚骨感で、ここは博多ラーメン店かと思わず店内を見渡してしまった。

それではと行かせて貰えば、口にしてもやはりド豚骨の味噌らーめん。この味噌わんたんめんが実は千三百円であったりして、口にするまでは実に高いと思っていた。

しかし、実際に食べて見ればその圧倒される実力に、もうそれは納得するしかなかった。

ワンタンもいい感じで、キクラゲの厚みにチャーシューのうま味にも大いなる風情を感じる事となり、それはそれはいいボリュウムながら気がつけば完食であった。

札幌芳蘭が言う札幌ラーメン発祥の店と言えば、それは大正11年に北海道大学正門前に創業した竹家食堂で創業者は大久昌治さんと言う方だ。

確かに竹家は大いに繁盛して、旭川に芳蘭と言う名前の中国料理店を開業させている。そしてその後に昌治さんの奥さんの妹のツネさんにより、第二芳蘭なる店舗がオープンした。

その場所の住所と現在の場所は比較的近いものの異なるが、太平洋戦争により東京の来々軒など多くの当時人気店が閉店に追いこまれており、同じ店名だけにそうなのだろう。

ちなみに何故ゆえに芳蘭と言う店名が生まれたかと言えば、当時大人気の京劇のスター梅蘭芳に由来している。

そんな処を精算時こちらの方にお聞きしたが、はっきりした事は判らなかったが、それに近いお話しが聞けて何れにしても縁のあるこちらなのだろうか。

いや、かなりとっても良かった、味噌わんたんめんであった。

(左フォト) 味噌わんたんめん/店内にあったフォト/店頭外観 (2010.09.29)



 古典札幌柳麺 芳蘭 (ホウラン)

 住所:東京都千代田区有楽町1-2-9日比谷ビルB1F TEL03-3580-8868

 定休日:無休  営業時間:11:00〜翌2:00※日曜祝日〜24:00

 アクセス:JR山手線有楽町駅日比谷口下車。日比谷映画街付近JRガード沿い。徒歩およそ6分。



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