味の兆楽 東京・渋谷





快晴が続くゴールデンウィークの日曜日で、今夜も午後8時過ぎの人の通りが絶えない夜の渋谷センター街だった。

今夜はそんな渋谷センター街中程の宇田川町交番の傍にある、こちらの中華店で晩飯を済ませることにした。

二十代の頃渋谷へ来た時にも、入った記憶は無いが確か店頭を見た気がするお店で、その佇まいもあって自然と足が向いたこちらであった。

まもなく店頭に着く頃、交番がある所為なのか周辺でいざこざでもあったのか、二台のパトカーが赤色灯を回転させながら止まっていた。

それもここら辺では別に珍しい事ではないと言う訳でもないだろうが、誰も振り返らず行き来していた雑踏だった。そしてそんな周囲に注意しながら歩いていると、黄色い電照看板が目立っていた、渋谷らしいY字路の場所にあるこちらに到着した。

早速中へ入って行くと、たまたまなのか特に何処とも促されなかったので、入り口そばの空いていた左手のカウンター席と自分で決めてそこへ腰を降ろした。

こんな時間に入ると酔いが回っている方が居そうなものだがそんなことも無く、殆どの方々が純粋に晩飯を食べに来た雰囲気の人ばかりの感じであった。

特にメニューを決めてなかったが、半チャンラーメンがあったのでそれにしようかと思ったものの、ふと特製みそそばなるメニューを見つけた。

そのネーミングにややときめくものを感じ、その大盛で行こうと厨房のお兄さんにオーダーした。なんたって味噌ラーメンならぬ、みそそばとは何とも和風な面持ちと言えた。

ところで兆楽と言うと一度だけ入店した事がある店名で、それは以前西葛西駅周辺にあって今はもう無い中華兆楽で、そこがこちらと関係があったのか定かではない。程なく到着。

おお、和風とは違っていたが中華風とも言えない味噌ラーメンで、様々な野菜がたっぷりと入って、味噌をアッサリと利かせた感じでなかなか風情の良さげな味噌らーめんがやって来た。

それではと行かせて貰えば、これが何とも懐かしいスタイルでありつつ味わいの良いもので、コク味が効いた味噌をあっさり利かせたものであった。

思えば20年から30年前と言えば、こうした風情の味噌ラーメンが主流だった時代があったもので、ラーメンの高額化の波のなか、こうした忘れていた優しい味わいに不意に出会うとそこは嬉しくなる。

何気なく街を歩いていて、古い級友に突然街で出会ったようなもので、無性にこうしたラーメンを口にしたくなる時がたまにあり、良い一軒をまた渋谷の街角で見つけられて良かった。

麺は中太ストレートの中加水麺風で、野菜のシャクシャクした食感も良かったが、キクラゲのプリンプリンした食感はとんでもなく良かった。

精算する頃さりげなくいつ頃創業したのかをお聞きして見ると、東京オリンピックが開催された前から営業していたこちらだそうで、ゆうに半世紀は渋谷の人気中華店として営業しているようだった。

それにしても具沢山でとても美味しく、これぞ大衆中華の真骨頂と言える中華店であった。ちなみにマークシティ寄りにももう一店兆楽があるようだった。

気が付けば完食。それは安くて美味しい、そうした特製みそそばであった。

(左フォト) 特製みそそば大盛/店頭外観/店舗周辺夜景 (2010.05.02)


 味の兆楽 (あじのちょうらく)

 住所:東京都渋谷区宇田川町31-5 TEL03-3461-6400 定休日:無休 営業時間:11:30〜翌3:00

 アクセス:JR山手線渋谷駅ハチ公口下車。渋谷駅前スクランブル交差点前から渋谷センター街に
       入り、次の右路地を曲がって一本右手の並行している通りを左手に進んで行く。歩いて
       行くととY字路があり、そこを右手へ少し進んですぐ左側にあり。



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