中国ラーメン 揚州商人 埼玉・北浦和西口





霞んだ空から季節のフィルターを通した感じで陽射しが街を照らしていた、そんな春が加速していた四月卯月半ばの週明け日曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、やや風が出ているもののそれだけに今夜もまた穏やかな午後七時過ぎだった。

北浦和にもあの揚州商人があるとして、最近ご無沙汰なだけにそれならそこは行って見るかと思っていて、そこで今夜こそとなってその店頭へやって来た。

よく都内で見掛ける揚州商人だが、新松戸でも営業していてずいぶん前にそこへ訪れたものだ。そんな昭和58年創業の首都圏に三十店舗近くが営業する揚州商人だ。

その前身は大正中期に都内・北千住で、現社長の祖父が営業していた「中華そば正華」だそう。

さっそく入店すると風情豊かなその店内は、何処も寸分違わぬ面持ちを有しているが、それはこちらの支店でもまた同じだった。

そのある意味伝統とも言えるその眺めは、ごく自然などこにでもある雑多感で構成されており、それはまるで知らない揚州の町の大衆中華店にでも迷いこんでしまったような錯覚に陥るほどと言えた。

ともあれカウンター席へ促されて、メニューを広げてそこからシンプルに行くかと決めて、正油ラーメンにプラス380円の炒飯セットをオーダー。

するとこちらでもまた太麺の刀切飯か細麺の柳麺が選べるとのことで、新松戸店では刀切麺だったので今回は柳麺の方を選んだ。

メニューリストを再度広げて見ると、トリュフ入りのショーロンポーがメニューに加わっていて、高級食材に目がない方には打ってつけのものと言えた。

ラーメンは正油味と塩味が中心にラインナップされていて、その他には担担麺以外にも黒酢のラーメンなる味わいがあるものの、中国ラーメンとした冠が示すように味噌ラーメンは提供していなかった。

それにしても映画の中のワンシーンにもなりそうなその店内の雰囲気で、フロアにおられる先客はまるで映画俳優のようでそんな風に見えてしまうのが実に面白い。

ふと見上げるとちょうど頭上の腰を浮かせば手が届くところに、A5サイズの紙にいわゆるドライブうんちくにでもなりそうな小話が一つずつ紹介されていた。

例えば「揚州のお話〜刃物の町〜」では揚州の町は刃物生産が盛んであるらしく、その関係から刃物を使用する職業が多いに発達して行ったと言う。

特に包丁を使うコック、剃刀を使う床屋、ハサミを使う洋服の仕立屋が盛んだったようで、この三種の刃物を揚州三把刀(サンバトウ)と呼ばれ世界的にも轟いているらしい。程なく到着。

それではとラーメンから行かせて貰えば、丸鶏から来るような素敵な味わいがたまらないもの。そんな鶏ガラベースのスープが、なかなか豊かに感じられた。

細麺の太さは適度に中太気味で、太麺好きな私だが麺は刀切麺よりもこの柳麺の方が好みだった。

青菜やメンマもいい感じで、チャーハンもなかなかの美味しさ。気がつけば完食。いや、こちらもまた実にとても素敵で美味しかった。


(左フォト) 正油ラーメン/セット炒飯/店舗外観 (2013.04.14)


 中国ラーメン 揚州商人 北浦和店

 住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤9-32-2  ※公式サイトはこちら

 TEL048-831-1868  定休日:年中無休  営業時間:11:00〜翌4:00

 アクセス:JR京浜東北線北浦和駅西口下車。ロータリーから斜め右に延伸するハッピーロードを
       進んで行き、国道17号の中山道に出た場所の向こう側の歩道にあり。



店内の独特な雰囲気が実にいい。

提供メニューも在り来たりでなく、しかも豊富な内容。

なんだか揚州の町で迷って入った店の雰囲気がある。

刀切麺か柳麺どちらか選べる中国ラーメン揚州商人。

いわゆるドライブうんちくにでもなりそうな内容のもの。

北浦和駅西口脇八重桜の前を走る京浜東北線電車。