東清楼 埼玉・浦和東口 ※閉店





厚い雲が青空を隠して陽射しも遮るものの雨が降ることもないが湿度は高く、歩けば汗が滲んでともあれ穏やかな八月葉月下旬休日金曜日の午前遅い時間だった。

JR浦和駅東口周辺に、老舗製麺所が中華店も営業しているとしてしばらく前から気になっていた。

その中華店こそがこちらで、今年の3月に埼大通りで営業するラーメンショップで、こちらの麺箱を見た時から頭の片隅に付かず離れずとなっていた。

昼しか営業していない情報に休日を利用して行くかと思っていると、夜も営業している時があるとして実は二度ほどその店頭を訪れたことがあった。

しかしその店内は真っ暗で少し前まで営業していた気配もなく、どうやらやはり最近は昼営業しかしていない様子だった。そんな気になる一店ではあったものの、他の店の訪問もあってしばらく忘却の彼方となっていた。

そんな折り北浦和のカッパ氏に先日SNS内で煽られてしまい、最近そう言えばその周囲に気になる中華店が出来たこともあってそれならばと今回出掛けることにした。

そんなわけで開店まもない時間、その店頭へやって来た。駅からおよそ5分ほど歩いた、住宅街の一角にあるこちらだ。

比較的古い製麺所の建物の一角を増改築して営業しているようだ。よく見ると中華料理の隣りに、喫茶の文字も見受けられた店頭の看板だった。

特に暖簾を掛けることもなく、営業中と筆書きされた木板を傘立ての中に入れて立たせてあった。さっそく入店すれば右奥にもフロアがあって、それだけに比較的広い店内となっていた。

ご高齢の店主らしき方がカウンターの向こうにおられたので、思わずその前のカウンター席に腰を下ろした。メニューからラーメンをお願いする。

こちらの製麺所はやはり長い歴史があるようで、何と昭和23年11月3日に創業したそう。両親が三年ほど営業した製麺所を引き継いで、今年で62年になるそう。昔は139軒の店に卸していたそうだが、現在では13軒くらいのラーメン店としか取引きしていないらしい。

20年前からこの中華店を始めたのだそう。製麺所の建物は、47年ほど前に建てたものらしい。製麺機械が並ぶ方は、なるほど昔の風情そのままでそんな歴史を感じた。

甥っ子の方がホテルグランパシフィックが運営する高級広東料理店の銀座楼蘭に勤めているらしく、先日取材がありテレビに映っていたらしい。店主はまだ朝食を済ませてないそうで、その後厨房の奥へ消えて行った。

何気なくメニューリストを再度見ると店頭に喫茶の文字があったが、ソフトドリンク類がメニューリストの中にあったものの黒線が引かれて消されていた。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、豚骨・鶏ガラに香味野菜のコクがサラリと来る素敵な味わいの清湯醤油スープ。中細ちぢれの細麺は、絶妙の太さでなかなか。

どの提供メニューも盛りが良いらしいが、確かにこの400円のラーメンでさえボリューミーだった。ともあれ気がつけば完食。製麺部では、麺や餃子の皮の小売りもしているそうだ。

さて取引するラーメン店が減って、夜の営業がおぼつかないのは解せないと思っていたが、そばにおられたお姉さんから埼玉県の学校給食に卸しているとお聞きしてなるほど納得だった。

朝三時から数千食の製麺作業に追われているそうで、むしろ現在の方が忙しい日々を送っているこちらのようであった。いや、なかなかの持ち味があって、かなり実に素敵でとても良かった。

(左フォト) ラーメン/製麺室内/製麺所入口 (2013.08.23)


 中華料理 喫茶 東清楼 (トウセイロウ)

 住所:埼玉県さいたま市浦和区東高砂町7-9  TEL048-886-7716  ※公式サイトはこちら

 定休日:水曜日  営業時間:11:30〜14:00/17:30〜20:00(夜の部は製麺多忙時お休み)

 アクセス:JR京浜東北線浦和駅東口下車。ロータリー手前右手の道路を進んで行き、横断歩道を
       渡ってさらに直進。二つ目の十字路を左折。そして一つ目の十字路を越えて少し歩いた
       左側にあり。



20年前から中華料理店を始めたそう。

店内は落ち着いた雰囲気で比較的広いフロア。

製麺所の建物は50年近いだけに風情があった。