多万里食堂 埼玉・大宮東口





曇り気味ながら青空から陽射しが注いで、北風の所為か今日も気温はさほど上がりそうにもなかった、そんな三月弥生下旬の休日火曜日だった。

時に現在は浦和が勤務先で通勤しているが、秋葉原を経由して上野で京浜東北線電車から降り、いつも必ず高崎線か宇都宮線直通の中距離電車を利用している。

その方が断然早いからで、本日も大宮と言うことでまた上野で降りて一番鴬谷寄りの跨線橋を上がり、いつものように高崎線と宇都宮線の出発順に表示される電車発車時刻案内を確認した。

すると次の発車は11時ちょうど発の普通電車高崎線直通の籠原行きで、旅情を誘う下の14番ホームから出ると言うことで、そこから左奥へ進んで長い階段を下りて電車に飛び乗った。

そんなわけで本日は晴天のなか、ここ最近ネットなどで見つけた大宮駅周辺の老舗店のラーメン目当てに出掛けた一日だった。

かくてまずは予定通り大宮駅で改札を抜けて、東口南階段を降り前方のいづみや本店右手の路地を入って進み、大宮高島屋の裏手に位置するこちらの店頭へやって来た。

ちょうど開店直前で常連さんらしき六人程度の方々が規律よく順番に並んでいて、暖簾が掛けられるのを今や遅しと待っていたそんな店先だった。

その後ろにさりげなく着くと、直ぐに二人連れの方が世間話しをしながら私の後方に並んだ。するとものの数分で扉が開いて、濃紺の暖簾が店頭に据えられ、先頭から順番に店内へ入って行った。

するとスムーズに行列は流れず、それはゆっくりと詰まって行った。券売機があるような雰囲気ではないだけに最初は何故だろうと思ったが、店内がちらりと見えて先精算方式のこちらのようで直ぐそこに精算所が設けられていた。なるほど。

自分の番となって店頭の案内で決めたラーメンと、特製と冠された味つけ玉子のチケットを購入。奥へ進むと右奥のテーブル席へ促されてそこに腰を下ろした。

店内は比較的広く歴史を感じる風格ある佇まいで、白い壁で囲まれて清潔な風情もあり、目の前には花園に子供が二人居る構図の大きな絵画が飾られていた。

店先にあったメニューに「六十三年変わらぬ多万里のラーメン550円」と表記されていたので、チケットを取りに来られたお姉さんに「今年で63年になるこちらなんですね」と話しかけてみた。

するとずいぶん前に貼ったメニューだそうで、「えーと65? 66・・・いや、とにかく昭和21年に出来たのよ」と教えてくれた。こちらも戦後まもない頃から開業した食堂だそうだ。程なく到着。

なかなか風情のあるラーメンがやって来た。味つけ玉子は別皿で到着した。チャーシューが1枚に、海苔・メンマ・刻み長ネギ、それにごく稀に見掛けるグリンピースが散らされていた。

味つけ玉子をラーメンの上へ乗せてそれではと行かせて貰えば、それはもう昭和のよき時代を感じさせる実に素敵な味わい。

鶏ガラベースのいい風合いのスープで、麺は極細で手揉み風の縮れ具合がたまらないもの。目をつぶれば東海道新幹線の開業式典が始まり、大阪では万博がスタートして太陽の塔が異彩を放っていた。

子供のころ万博に行きたくて両親にかなりそうせがんだのも、今となってはいい思い出でしかなかった。あれから40年以上が経過していた。

半チャーハン・半玉子丼・半カレーライス・半中華丼どれかと、ラーメン又は半ラーメンのセットメニューがあるこちらで、近くで半チャーハンを口にしている方がおられたが、なかなか美味しそうだった。

味つけ玉子もしみじみと美味しく、気がつけば完食。いや、かなり途轍もなく実にとっても良かった、王道とも言えたよき昭和と言う時代の風情を感じさせたそんなラーメンだった。


(左フォト) ラーメン/壁面のメニュー/店舗外観 (2013.03.26)


 多万里食堂 (タマリショクドウ)

 住所:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-69  TEL048-641-3551

 定休日:木曜日  営業時間:11:30〜19:30

 アクセス:JR京浜東北線他大宮駅東口下車。東口南階段を降りてロータリー右奥前方のいづみや
       本店右手の路地を入って道なりに進んで行き、大宮高島屋裏手の路地出口手前の右側
       にあり。



JR上野駅で東北方面中距離電車に乗ればそう遠くない。

大宮駅東口南階段を降りて、前方の路地を入った場所。

先精算方式の昭和21年創業のこちら。

大宮高島屋裏手にある人気老舗食堂。

大宮高島屋は東口を出て駅前にあり。

多万里食堂特製の味つけ玉子。