佐野ラーメン たかの 埼玉・南区太田窪





青空がまるで青海原が映る蜃気楼のように澄み渡って、陽射しが爽やかに注ぐものの風が出ていた分冷えていた二月下旬の週末土曜日。今日も仕事が終わって外に出れば、風はそこそこになって満月近くの明るい月夜の午後七時過ぎだった。

時にこれまで多くのご当地ラーメンを紹介して来たが、佐野ラーメンは紹介していそうでそうしていなかった。栃木県佐野市内で広まるそのラーメンの歴史はかなり古く、昭和初期には既に多くのラーメン店やラーメン屋台が営業していたと言う。

どちらも麺の基本は青竹打ち製法の平打ち麺だが、スープは店舗毎に仕様が違うこだわりのスープが提供されているらしい。そんな佐野ラーメンを提供するラーメン店が、浦和駅東口からバスを数分利用した場所にあるとして気になっていた。

そんなわけでそんなこちらへ路線バスを利用してやって来た。その場所はセブンイレブンがある太田窪(北)交差点から県道35号線である産業道路をエッソガソリンスタンド方面に200mほど歩いた右側に在った。

太田窪と書いてダイタクボと読むそうで、最初はそのままオオタクボと読んでしまった。ダイダラボッチの足跡に由来しているらしく、大多窪から変化して行った地名らしい。

さっそく入店すると厨房の前にカウンター席があるこちらで、その後ろには座敷テーブルが四卓並んでいた。そこではそれぞれのファミリー客がラーメンを楽しんでいて、それはそれは盛況なフロアが広がっていた。

入口にはその座敷テーブル席が空くのを待つファミリー客が1組おられて、その後ろに立って待っていると単身客の私をお店の方が見つけてくれてカウンター席の方へ促してくれた。カウンター席の方はまだ半分ほど席が空いており、その奥が落ち着けそうだったので、そこまで進んでから腰を下ろした。

佐野ラーメンのこちらだが、オススメは醤油ラーメンならぬ塩ラーメンらしく、それならばと塩味の方のチャーシューメンをお願いして、お隣りの方が食す半チャーハンが美味しそうだったのでそれもお願いすることにした。

するとサラダなどが付くセットメニューが一緒の値段で出来るそうで、それならばとそれでお願いした。後続客が続いて、カウンター席も満席近くになって来た。

創業してどれほど経つのかお聞きすると、昭和60年3月17日が開業日だと日にちまで教えてくれた。佐野ラーメンでトップクラスの人気を誇る老舗ラーメン店で、昭和51年創業のおぐら屋にて修行した店主が営むこちらだそう。

店内の壁面には、期間限定として「季節の彩り野菜タンメン」なるメニューが案内されていた。なおラーメンが塩味で、中華そばが醤油味と名称を分けているこちらのようだ。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、その澄んだスープからは思いも浮かばないような素敵な味わいが感じられて、思わず「ああ美味い」と言うため息にも似た言葉が出てしまった。

チャーシューは780円と言う金額にも係わらず、喜多方ラーメンにも負けないほど量が入っており、その量も良かったがその味わいもまた実に素敵だった。

そしてその大量のチャーシューの下には、インパクトある太平打ちの縮れ麺が多めに泳いでいて、豚骨・鶏ガラベースに魚介風味がさらりと利いたそのスープが絡んで来てたまらなかった。半チャーハンがこれまた実に嬉しい美味しさで、サラダと白菜の浅漬けがいい箸休めとなった。

気がつけば完食。なんとも風情豊かな味わいを、証明するかのように店内は賑やかで、周辺の愛される人気店であることが実感できた。いや、かなりとんでもなく、こちらもまた実に果てなく良かった、そんな佐野ラーメンと言えた。

(左フォト) チャーシューメン(塩味)/半チャーハン/セットサラダ等 (2013.02.23)


 佐野ラーメン たかの

 住所:埼玉県さいたま市南区太田窪2-6-8  TEL048-881-0930

 定休日:月曜日・第3火曜日 ※月曜祝日は営業して翌日休業

 営業時間:平日・土曜11:30〜15:00/17:30〜21:00◆日曜・祝日11:30〜20:00

 アクセス:JR京浜東北線浦和駅東口下車。浦和駅東口7番バス乗り場より浦04・浦04-2・浦04-3・
       浦05系統他に乗車して太田窪(だいたくぼ)バス停で降車。直ぐ傍の太田窪(北)交差点
       から川口方向のエッソガソリンスタンド方面へ進み200mほど歩いた右側にあり。



太田窪(北)交差点から、エッソGS方面へ200m歩く。

昭和60年3月17日開業の愛される人気店。

ラーメンは塩味、中華そばは醤油味。