さつまラーメン 埼玉・与野東口







曇りがちながら淡い陽射しを感じた時もあったが、多少の霧雨がぱらついたりもした、そんな四月卯月前半の水曜日。今日も仕事が終わって外に出れば、やや気温が落ちた午後七時過ぎだった。

時に先日ネットで与野駅周辺のラーメン店を調べていると、東口側の住宅街の中に、さつまラーメンと言う名前のラーメンチェーン店があることを見つけた。

何処かで聞いた名前だが思い出せず更に調べて見ると、以前実家があった五香周辺にも営業していた。その営業していた場所を見ても、特に思い出もなかったが心の何処かに引っ掛かる店名だった。

都内にも何店か営業していたようだ。世界一を目ざすラーメンチェーンと言う触れ込みがあり、店名と共に上下に線を引いた地球が描かれていた。店名はやはり一度何処かで見た気がした。

そんなわけで気になるところとなって、仕事帰り立ち寄ることにした。と言うことでまた逆方向の京浜東北線電車に乗って、与野駅で降りて今夜は東口側に降り立った。

東口駅前広場左手奥の右手の道路を進んで、その前方の与野駅東口交差点を横断。右手に進んでほどない左路地を入ってそこをひたすら歩いて行った。

幅は3m程度の狭い道路で、住宅街の中をこの道路もまたクネクネと曲がっていた。そこをまだかなと思いながら進んで行くと、こちらが営業している明かりが見えて来て思わず安堵の息をついた。

その店頭に立つとスーパーカブらしきバイクが停まっていた。出前で使っている風には見えなかった。見上げた赤いビニールシートのひさしには、電話番号と一緒に「ラーメン・餃子・定食」の文字が大きく入っていた。

店名と地球のマークが異彩を放つそんな店先だ。ともあれ風情のある店頭と言えて、その風情に思わず吸い込まれるように中へ入って行った。

すると先客の居ない静かな店内に、店主がお一人で入店して来る客を待っておられた。世間話しをしながらも店主の前のカウンター席に腰掛けて、そのあまりにもたくさんある提供メニューから何を注文するか悩み続けた。

するとベテランの店主だけにそれを察知してくれたのか、オススメは煮干し系角煮ラーメンであることを教えてくれた。

最初はトンコツラーメンの考えもあったので、そちらの中でのお奨めをお聞きしたりもしたが結局それにすることにして、半チャーハンがあるか尋ねると半額で特別に作ってくれることになった。

白濁豚骨がウリのこちらのようだったが、醤油スープも提供していて、煮干し系角煮ラーメンはその醤油スープに煮干しを入れたものだそう。ちなみに味噌ラーメンもあった。

企業公式サイトによれば、昭和36年に大分県臼杵市内に一号店が創業したラーメン店だそう。さり気なく店主にこの浦和店が、いつから営業を始めたのかお聞きして見ると昭和57年だそう。

10年ほどサラリーマンを続けてから脱サラして始めたそうだ。当時の国内は長い景気停滞からようやく脱した頃と言えて、行け行けドンドンの時代が到来していた。

開業した頃は首都圏では白濁豚骨の九州ラーメンがまだ珍しかった時代で、お客さんから「なんだ牛乳入りのラーメンか」と言われたこともあったそう。

大分発祥のトンコツラーメン店なのに、なぜ鹿児島の薩摩(さつま)なのかお聞きすると、九州のラーメンであることを判って貰うために「薩摩隼人」からそう命名した経緯を教えて貰った。

以前は大分市内に工場と本社があったが、初代社長が引退して二代目が引き継いでから、本社が福岡市内に移転となったそう。

勢いがあった頃は全国に一時100店舗ほどあった「さつまラーメン」だそうだが、現在は20店舗程度となってしまったそう。

そう言えばニューカレドニアにも支店があるようですねとお聞きすると、企業サイトで紹介されていたことだがそれを店主は知らなかった。

なお浦和店独自の公式サイトがあるようだが、そのことについて触れるとやはり店主が作ったそうだ。

しかししばらく前にウィンドウズOSをXPからWindows7に変えてから、更新が出来なくなってしまったらしい。程なく到着。

その到着した煮干し系角煮ラーメンを見ると、見た目は魚粉を醤油スープに溶かし込んだようなスタイルのものだった。

それではと行かせて貰えば、その味わいは意外にも世間一般に見るそうした魚粉系ラーメンとはかけ離れた中で何とも言えない良い風情が素晴らしいもの。

最初はそれに違和感を覚えたが食べ進むにつれて、その豊かな表現力に引き込まれて行った。

社長が交代して現代的な魚粉のラーメンをこちらが作ればこうなると言いたげな、してやったり的な美味しさがあった。中に入る角煮がまた美味しかった。

半チャーハンもやはり素敵で、気がつけば完食。いや、なかなかとても実に素敵で、思わず他のメニューも味わいたくなったそんな美味しさと言えた。

(左フォト) 煮干し系角煮ラーメン/半チャーハン/店頭外観/メニュー表 (2013.04.10)


 さつまラーメン 浦和店

 住所:埼玉県さいたま市浦和区針ヶ谷3-18-8  TEL048-833-8363  ※公式サイトはこちら

 定休日:無休  営業時間:11:00〜14:00/17:00〜21:00 ※土日祝〜20:30

 アクセス:JR京浜東北線与野駅東口下車。東口駅前広場左手奥の右手の道路を進んでその前方
       の与野駅東口交差点を横断してから右手に行き、程ない左路地を300m程歩いて行った
       右側にあり。



与野駅東口交差点そばのこの路地を入って行く。

世界を目ざす、さつまラーメン。

落ち着く店内の様子。