丸長 埼玉・宮原





ややくすんだ夏の青空から陽射しが煌めいて、午前中ながら既に立っているだけで汗が滲むほど季節がまた加速していた、麗しき夏の表層が現れていたそんな七月文月下旬の休日火曜日だった。

大宮から高崎線電車で一駅の宮原で営業するこちらの存在に先日気づいて、是非ともそのつけ麺を味わって見たくなり今回出掛けることにした。

長野県蕎麦職人の共同経営により、昭和22年12月創業したのが荻窪の丸長で、丸長の長は長野を意味していることを以前某店でお聞きしたものだ。

なお共同経営者とは荻窪丸長に留まった青木勝治氏に、荻窪丸信の山上信成氏、中野栄楽(閉店)の青木保一氏、中野大勝軒の坂口正安氏、荻窪栄龍軒(閉店)の青木甲七郎氏の5人だそう。

丸長と言えばしばらく前に目白丸長の建て替えが終わって営業が再開されたようだが、阿佐ケ谷丸長を訪れた後に勝田台丸長へ出掛けても臨時休業だっただけに御無沙汰の丸長となっていた。

荻窪丸長を祖にして、昭和29年開業の目白で修行された方が昭和46年に坂戸丸長を開業させ、その坂戸丸長で修行された方が昭和57年に宮原丸長を開業させたようだ。

そんなわけで上野からまた湘南カラーの中距離電車に飛び乗って、夏薫るそんな宮原へやって来た。

西口側に出て右手の階段を降りて行き、線路沿いの道を上尾方面に歩いて新大宮バイパス手前の住宅街に隣接するその店頭に到着した。

やや青み掛かった緑色のビニールテントシートの下で、白い生地の暖簾が折からの真夏のそよ風に揺らいで、そこには麺自家製・つけ麺・丸長の文字が赤と緑の色で刻まれていた。

到着するわずか少し前に、こちらの初代店主らしき男性の姿が二階のベランダに見えた。さっそく入店すると、なるほど平日のまだ正午前と言う時間ながら既に盛況なこちらだった。

カウンター席の中ほどに促されて着席。半チャーハンが付くつけ麺のセットがお奨めのこちらのようで、先客のほとんどの方がそれを口にしている。

出来ればそれで行きたいところだが、もう一軒立ち寄る予定があっただけにそこはつけ麺だけをお願いした。見るとラーメンとチャシュウメンも、提供メニューの中にあった。

カウンター席の上には大判の丸長のれん会の店が列記されたポスターが貼られて、少し前に残念ながら閉店してしまった中野栄楽の上にこちらの店舗が表記されてそこに赤い線が引かれていた。

またその右手には古木を使った板に筆の文字で寿と大きく表されてあった。おそらく何かの記念に店主が受け取ったものだろうか。

そして顔を下ろして厨房を見るとお若い方がおられて、お聞きするとやはりこちらの二代目であった。

すでに代継ぎがなされたこちらのようだ。程なく到着。つけ汁が入った小茶碗に、太麺が大皿に盛られており、如何にも丸長らしいビジュアルのつけそばがやって来た。

それではと行かせて貰えば辛味と酸味が軽く効いたつけ汁が、平打ちの風情豊かな自家製の太麺に絡んで来て、かなりとても素敵なつけ麺と言えた。それだけに、気がつけば完食。

丸長のれん会のポスターは、のれん会創立50周年を記念して作られたもので、そこにある挨拶文にはラーメンのパイオニアとして常に業界をリードして来たことが綴られている。

今でも丸長の名は世間に轟くものであり、今後もその名が後世に続く限り、その名店が織り成す味わいは誰をも魅了し続けることだろう。

スープ割りの風合いも実に良かった。久しぶり丸長に来たが、久しぶりうっかり精算しないで帰途につくところだった。いや、なかなかの持ち味がかなり果てしなく、何処までもとても素敵だった。

(左フォト) つけ麺(麺・汁)/お品書き (2013.07.23)


 丸長@宮原

 住所:埼玉県さいたま市北区奈良町12-15  TEL048-665-6751

 定休日:水曜日  営業時間:11:00〜14:30

 アクセス:JR高崎線宮原駅西口下車。改札を右手の西口側に出てまもない右手の階段を降りて
       行き、線路沿いの道を上尾方面に歩いて500mほど先の左側にあり。徒歩およそ7分。

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最寄り駅はJR高崎線の宮原駅。

改札を出たら右手の西口の方へ出る。

昭和57年創業の丸長グループの一店。