広東料理 中華楼 埼玉・北浦和西口





昨日の強風もすべて収まって、さらに春分と桜の開花待つ三月弥生半ばの木曜日。今日も仕事が終わって外に出れば、やけにスリムな上弦の月が夜空に浮かぶそんな午後七時過ぎだった。

先日こちらの公式ホームページを偶然見つけて、昭和35年12月に創業して50年を越える老舗中華店であることを知るところとなった。開業当時から変わらず営業している、そんなこちらなのだろうか?

そんなわけで気になるところとなって、仕事帰りまた北浦和行きのバスに乗ってこちらの店頭へやって来た。さっそく入店すると常連さんらしきご夫婦が一組おられる店内で、比較的小じんまりとしたフロアが広がっていた。

左手奥のテーブル席に座らせて頂いて、メニューリストを広げたりしてから、結局店先でも案内されていたラーメンと半チャーハンのセットをお願いした。

ふと見るとフォトもついて「50年変わらぬ味」と謳う貝柱焼売4ケ400円を見つけ思わずそれも一緒にオーダーした。

店主は二代目だそう。さり気なく創業のことをお聞きすると、二代目店主のお母さんが厨房から出て来られて詳しく知ることが出来た。

昭和35年に世田谷の池ノ上駅周辺で開業したこちらだそう。当時のお客様の中には出前もやっていた関係で、故・高橋恵三氏や故・八木治郎氏に草笛光子さんもおられたらしい。

子供が5歳の頃だからとつけ加えてから、そこで七年ほど営業して昭和42年頃に現在の場所に移転して来られたことを教えてくれた。

北浦和の中華店らしくと言う形容が適切なのか、ともあれこちらにはトンコツラーメンとスタミナラーメンもメニューに並んでいた。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、目をつぶればいつか映画で見た昭和30年代の都内の横丁の賑わいが目に浮かびそうなほどに、鶏ガラがさらりと効いてヤワメの中細ちぢれ麺の素敵な風情が昭和そのものと言えてたまらないもの。

建築中の東京タワーの下をボンネットバスが行き過ぎて行き、赤帯の黄色い都電が銀座の街を横切って往く。好景気に湧く高度成長期の街角が、本当に素敵な空だったのだろうかと、ふと思った。

貝柱焼売は結構な大きさのもので、これがまた猛烈に美味しかった。半チャーハンと一緒に、一時期一世を風靡した食べるラー油が置いてあった。なんと自家製だそうで、店内で販売もしているそう。

「途中からチャーハンに入れてみて下さい」とのことで、普通にチャーハンを食すと今思えばそれを入れて口にする計算があったのかやや薄味になっていた。

徐にその食べるラー油をチャーハンに入れて口にすれば、これがもう何たる旨さなことかと思うもの。思わず精算時にその販売していた自家製食べるラー油をお買い上げしてしまった。

3種の唐辛子に桂皮や八角にローリエなど様々食材が入った辛味が強いスパイスタイプの「香るラー油・スパイス」と、その辛味をほぼ無くしてニンニクとゴマ等を加えたタイプの「香るラー油・ライス」の2タイプが用意されており150ml入り各500円でライスタイプの方を購入した。

こうした老舗店へ行く度に大事に思うのは、どれだけ店舗やラーメンが昔の風情を留めているかと言うことでは無く、代継ぎが成されて周辺の方々にどれだけ愛されているかと言うことに尽きると思う。

それが結果的に店舗が維持されて行き、良き時代のラーメンが後世に残されて行くことになるだろう。いや、今回もまた実に素敵で、かなりとても良かった。

(左フォト) ラーメン/セット半チャーハン/貝柱焼売 (2013.03.14)


 広東料理 中華楼 (チュウカロウ)

 住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤10-9-13  TEL048-831-1616  ※公式サイトはこちら

 定休日:水曜日・ほか  営業時間:11:30〜14:30/17:00〜22:30 ※土日祝〜21:30

 アクセス:JR京浜東北線北浦和駅西口下車。ロータリーから斜め右に延伸するハッピーロードを
       歩いて行き、国道17号の交差点を渡って更に直進して200mほど歩いた左側にあり。



こちらは北浦和西口銀座商店街内のこの先にあり。

広東料理中華楼の店舗外観。

創業1960年12月と記された垂れ幕。

熱々手作り点心のインフォメーション。

ラーメン関係のセットメニューは、テレビ左手にあり。

好評発売中の「香るラー油」は各タイプ500円。