来集軒 千葉・本八幡 ※閉店





しばらく前に浦和来集軒をきっかけにして本家浅草来集軒まで多くの来集軒に訪問を敢行したが、地元の来集軒は八年前に一度訪れて以来それきりだった。

最近になって本八幡の名店月梅(ユーメイ)が閉店してしまい、自宅周辺の老舗中華店もまた店終いしたらしく、そうして閉店して行く周辺の店の数がまた加速している傾向があるようだ。

そうした中で実は堀切来集軒を訪れた際に、その店主から地元本八幡の来集軒が今秋を以て閉店する予定があることを耳にしたことがあった。

本日の昼間は神保町の老舗中華店を訪れて一旦帰宅。今夜は嫁さんが呑み会があるらしく遅くなるようで、それならば夕飯はそんなこちらを訪れて見るかとなった。そんなわけで暮れなずんでゆく黄昏時に路線バスで本八幡へ出て、駅からおよそ10分近くかけてその店頭へやって来た。

まもなく到着と言う頃、現在工事が進行している東京外かく環状道路略して外環の仮設道路と工事作業用の大きな重機が前方に見えた。高谷ジャンクションまで2015年開通目標のようだ。

店頭に着くと、ちょうど店主が外の空気を吸うためか出て来られて思わず御挨拶。ここ最近首都圏の来集軒を10軒ほど巡り歩いて来たことを告げた。

そして堀切の店主から今年の九月過ぎに店を畳むことをお聞きして、今回こちらへやって来たことを率直にお話しすると、笑顔にならずとも快く迎えてくれた店主だった。

旧隅田町来集軒で修業した店主が、昭和49年の1974年に開業したこちらだ。入店して行くと常連さんがお一人だけのフロアで、店主の奥さんもそこにおられた。

真ん中のテーブル席に腰を降ろして、予定通りにワンタンメンとオムライスをお願いした。ふと外を見ると陽が徐々に暮れ始めて、次第に周囲が暗くなりだして来た。程なく到着。

それではとワンタンメンから行かせて貰えば、もうなんたる美味さなことか。何一つぼやけていない、実になかなかのかなり素敵な味わい。秋に閉店して行く予定のラーメンでは無い。オムライスもそうで、こんな完璧なオムライスは、かなり久しぶりと言えるくらいと言えた。

来集軒に10軒くらい足を運んだことに話題が変わると、その店によって味が違っていたのではと聞かれて確かにそうだったと返答した。するとその土地土地に合わせてラーメンのスープをわざと変えているのだそうで、それが来集軒のポリシーであることを教えてくれた。なるほど、そうだったのか。

NHKに来集軒が出たのはおよそ30年以上前だそうで、当時店先にあったコカ・コーラの広告を紙で隠して撮影した逸話を教えて頂いた。NHKらしいそんな話しと言えそうだ。

その当時は1年に1回慰安旅行にも出掛けたそうで、その当時こちらの店主が一番若かったそうだ。みんなノンベエだけに、海の幸目当てによく伊豆へ行ったそうだ。

旧隅田町来集軒には昭和30年代後半から入って11年間働いていたことも教えてくれた。そして来集軒に限ったことでは無いが、多くの中華店が後継者不在で閉店して行ったことがそんな話しの中でも出て来た。

気がつけば完食。精算を済ませて外へ出て、再度店主に御挨拶してそこを離れる。振り返ればそこには外環の工事の橋げたが、蒼くなったまだ暮れ切らない空の下に見えた。

おそらくこちらを利用して来た多くの常連さんが、外環の所為で立ち退きを迫られて引っ越して行ったことだろう。確認せずに外へ出たが、それがこちらが閉店する原因なのかも知れない。

道路は人の生活を便利にして行くものだが、時にはそんな風にして人の繋がりを分断してしまうこともあるようだ。いや、それにしても途轍もなくかなり素晴らしい、そんなワンタンメンとオムライスだった。

(左フォト) ワンタンメン/オムライス/店舗の先に外環工事現場 (2013.05.30)


 中華料理 来集軒@本八幡

 住所:千葉県市川市平田4-7-3  TEL047-377-6234

 定休日:火曜日  営業時間:11:00〜14:00/17:00〜21:00

 アクセス:JR総武線本八幡駅南口下車。右手のガードを潜る道路に出て左手へ進み400mほど先
       の大和田小学校前交差点を平田方面の右手に進み、さらに400mほど歩いた辺りの右手
       にあり。

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旧隅田町来集軒で11年間修業した店主の来集軒だ。

生駒軒みたいに梅干しが置いてあった。

残念ながら今秋閉店予定のこちら。
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昨日何気なくネットサーフィンをしていると、こちらの店名が出て来た。あ、浅草か、いや?市川だよな。なんと浅草の来集軒と同じ店名が、本八幡駅周辺にあった。ちなみに来来軒と言うお店も、本八幡駅近くにはあるようだ。

早速、こちらの来集軒へ行って見る事にした。大和田小学校前交差点を平田方面に進み、マルエツのすぐ近くで、中に入ると横に広い店内。テーブルが三つあるだけで、出前中心の営業体制と言う雰囲気。ランチタイムで混んでいて、相席で着席する。

女将さんが冷水を持って来てくれた時に、浅草来集軒の事を言うと、「孫になるんですよ」との事。麺はそこの製麺所の麺では無いらしい。

小岩にある岩野製麺の麺箱があった。メニューから、ラーメン530円をお願いする。出前で店主は出たり入ったりと言う感じ。程なく到着。

なるほど鶏ガラから出た油に、塩気が足された感じの、じんわり来るあっさり系醤油スープ。麺は中細ちぢれの低加水気味の柔らかい感じ。

これに棒メンマ、小さいチャーシュー、海苔、なると、刻みネギの具が乗る。どちらかと言えばレトロ的だが、足された塩気が味を引き締めて、まずまずのラーメンであった。

(2005.06.26)



2005.06 ラーメン