つけめん三三七 神奈川・川崎





立春の訪れを実感できる程の陽射しが青空から広がりを見せて、深夜も強く冷え込むことも無くなって来た今日この頃。多少の三寒四温を繰り返してから三月と言う名の春を迎えそうな、ともあれ今は未だ2月上旬の休日金曜日だった。

ふと、つけめんを愉しみたくなって、何気なくTRY大賞を紹介するラーメン本「魂の一杯」を広げたのが運のツキだった。

そのTRYつけ麺太麺部門で入賞した2008年7月開業の玉@川崎のセカンドブランドである、一昨年の11月にオープンしたこちらもTRY新人賞つけ麺部門で入賞を果たして、そのつけ麺が紹介されてその画像が実に美味しそうだった。

こうした画像は具を増量させたり、ライトの光と影を上手く利用しているもの。経営が同じだけにダブル受賞であり、ともあれそんなであればさそかし良いに違いないと出掛ける事にした本日であった。

そんなわけで秋葉原から京浜東北線快速電車に乗って、多摩川を越えて久々の神奈川県側入りしてその川崎にやって来た。

来る度に変貌している川崎駅前で、スタイリッシュな街のイメージを思わせた。その昔は市電も走っていた川崎で、幅広い通りのその駅から歩く道程は丁度その市電が走っていた所で、思わずその面影を見るように歩いて行った。

駅から七分ほど歩いて行くと、風情のあるその店頭へ到着した。外に小型の券売機が置いてあり、予定通り「煮番搾り」と言う名のつけ麺の並盛と同じ金額だった中盛を選んだ私だった。

店内へ入ると数人が帰る処で奥の出口が出口専用らしく、そちらから狭い店内で交錯する事なく出て行った先客だった。手前に3〜4人が残って奥が空いていたので、そこまで行ってからチケットを手渡して腰を降ろした。

実は本などに定休日が不定休と記載してあったので、念のため営業するか開店時間前に電話で確認させて貰っていた。

それほど広いお店でも無く気軽に話し掛けられそうだったので、その電話の主だった事を目の前の店長さんらしき方に告げてその非礼をお詫びした店内だった。

そう言えば先月の21日にサードブランドとなる「玉 赤備(ぎょくあかぞなえ)」が、こちらよりも川崎駅に近い場所にオープンしたようで、それを知らせる案内が張り出されていた。程なく到着。

鶏ベースの出汁に大量の野菜も一緒に煮込んでいるそうで、煮干しとの黄金比率が素晴らしいと言う触れ込みが気になる処だった。

まずは全粒粉の極太麺だけ口にして見れば、その冴え渡るハリとコシが実に見事で、全粒粉から来る瑞々しい深みあるコクによる麺だけの味わいだけでもかなり良かった。

そして付け汁に麺を浸して行かせて貰えば、煮干しを一歩下がらせる程の鶏の旨み際立つ奥行きのある美味しさ。透明感にも似た優しい鶏と魚介のハーモニーは、まるでグラスベルのハートフルな音色に包まれるような心地良さに例えたいほど。汁に入るチャーシューも実にいいもので、気がつけば麺が瞬く間に消え失せた。

スープ割りをお願いして口にすれば、それは春の息吹を器の中に見つけたよう。美味みのコンチェルトが爛漫な庭園に遥かな夏の南風を吹き荒れさせる如くだった。

出来ればもう一軒と考えて来たが、その良さに今日はこれで打ち止めとした。いや、極太全粒粉の麺のバランスもあって、かなりとんでもなく美味しかった。

(左フォト) 煮番搾り中盛(汁・麺)/店頭外観 (2011.02.04)


 つけめん三三七 (サンサンナナ)※店名表記の七は喜の異字体

 住所:神奈川県川崎市川崎区小川町9-7  TEL044-246-0076  定休日:不定休

 営業時間:11:00〜15:00/17:00〜23:00 ※土日祝日中休みなし/スープ切れ次第終了

 アクセス:JR京浜東北線川崎駅東口下車。駅前大通りを西に進んで行き、突き当たりを左折して
       50m程歩いた二つ目左路地の手前にあり。



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