決定版!新横浜ラーメン博物館ウェブガイド2011 U ※前回2011年版はこちら
  支那そばや/龍上海



今度の年末年始から休まず営業中。


日本全国から集結した実力店ばかり。


そこはタイムスリップの入口でもある。

 








朝方だけ出ていた陽が薄墨の雲の中に隠れて、気温が10度を行き来して夕方前からまた雨模様らしい、賀状はまだ先と意識するそんな12月師走の大空を臨む休日の火曜日だった。

時に本年3月11日に東日本を襲った大地震は、大津波と放射能汚染と液状化現象をもたらし、残念ながら多くの犠牲者と被災者が出てしまった。

そしてその結果放射能に脅えつつも近代化した日本は電力不足を生じ、首都圏では一時的ではあるものの計画停電が実施された。そんな事もあってその後さらなる省エネの風潮が国内に生まれた。

今夏は扇風機が飛ぶように売れていたものだったが、こちらではその頃体を冷やすと言われている陰性食品を利用した節電ラーメンなる限定がラー博各店で販売されていたらしい。

季節は冬と言う事で、今度は陽性食品で体を暖める節電ラーメンを、今月1日から年明け1月31日までラー博各店で提供を始めたのだそう。

その一店の支那そばやさんの節電ラーメンは最近当サイトでも出て来るサンマーメンで、同店の25周年記念もあってかその試食チケットを配布しているとしてまた某氏から今回その権利を頂く事が運良く出来た。

毎年訪問するようになったラー博だが、横浜へ通勤するようになってより身近な存在となったものの、そんな勤務先になってまだ未訪問であった所だけに、丁度行きたかったので早速出掛ける事にした本日だった。

そんなわけでまた横須賀線電車に乗って今日も横浜へやって来た。京浜東北線ホームから発着する横浜線電車に乗車して新横浜へ久々降り立つ。そして今回の年末年始から休まず営業する事になった、ラーメンの殿堂・新横浜ラーメン博物館へ到着した。

入口のチケット売場の窓口でハンドルネームを伝えて、入場とサンマーメンの試食が出来る試食券をスムーズにゲット。きっと他店も訪問していいに違いない。館内の暗い階段を下りて行けば、今日もそこは昭和30年代の下町が広がっていた。

残念ながら和歌山ラーメンの井出商店さんが、今月25日に以て卒業らしくその案内がなされていた。まずは試食のサンマーメンと言う事で、支那そばやさんへ入店。試食券を手渡して席に腰を降ろすと、サンマー麺の豆知識と題されたラミネートされた用紙がテーブルの上に置かれた。

手にして見ると「ウズラのピータン」「白きくらげ」「クコの実」と三つの項目に分かれていて、それぞれにその蘊蓄が案内されていた。ウズラのピータンとは面白いし、白きくらげとは珍しくフカヒレやツバメの巣と共に珍重されている食品なのだそう。程なく到着。

支那そばやのサンマーメンが口に出来るとは、思っていなかっただけに嬉しいところ。一瞬だけ丹波の黒豆?と思ったが、よく見ればそれがウズラのピータンであった。それではと行かせて貰えば、なるほど素晴らしい美味しさの一言に尽きた。

少し前に横浜の雑踏を感じながらその発祥の店の支店で口にしたサンマーメンも格別の味がしたが、こうしたこだわり店で供されるさりげなくこだわっている味わいもまた格別と言えた。麺がどうと言うわけでなく、こだわりをひしひしと感じられるものだったが不思議と胡椒を振りかけてみたい衝動にかられたラーメンだった。

思い余って掛けて見るとこれが大正解で、良き時代の風情が再燃されているラーメンともなった。ふと見上げると桟橋の案内なのか鳴戸橋の文字がすすけた窓ガラスの向こうに見えた。

また豆もやしもあってキクラゲの食感を抑えたくて白いキクラゲにしたそうで、そこはさりげない粋な仕事と言うしかなかった。最後まで優しい味わいのラーメンだった。豚肉・イワシ・かつお・生姜などの陽性食品が入って、立派な節電ラーメンでもあるそう。気がつけば完食。

そこを出て一番下に降りると、ちょうどジャグリングのパフォーマンスが始まっていた。しばし長椅子に腰掛けて見物していた。もう一軒だけ行くかとあらかじめ来る前に考えていた、龍上海の十人強の館内で一番長い行列の後ろへ。いわば元祖節電ラーメンのこちらといえないだろうか?

以前にも入店してミニサイズの赤湯からみそラーメンを楽しんでいるこちら。何処の店もワザと錆だらけにしている券売機で、そこで赤湯からみそラーメンのチケットを購入。およそ15分程待って店内のカウンター席へ座る事が出来た。

味噌ラーメンと言えば昭和45年頃世に知られるようになった、札幌ラーメンばかりがマスコミにクローズアップされて来た。しかしそれより10年も前から、山形で提供されて来たのが赤湯からみそラーメンなのだそう。昭和33年に創業したこちらだそうで、その二年後に赤湯からみそラーメンが誕生したらしい。

ちなみに味噌ラーメンを初めて作った味の三平の名誉の為に付け加えておけば、当時札幌以外では無名だった味の三平店主である大宮守人氏は今日の味噌ラーメンを完成させたのは昭和29年頃だった。

さて例によって店名由来をさりげなくお聞きしてみると、その昔赤湯には多くの中国人が住んでいたそうで、そんな方々の出身地なのか上海と言う地名に繁盛を願って強い龍を頭に据えたそう。程なく到着。

まずは中央の赤い味噌玉を崩さずに嗜めば、それだけでもかなり味わい深い美味しさ。そして赤いそれをしっかりとスープに沈めて溶かしながら口にすれば、今度は極太平縮れ麺もあって劇的なインパクトが口内を襲うもの。

独特な青海苔に独特なニンニクの香りで、唯一無二にして良い意味でズルいくらいに美味しい。それは気がつけば完食だった。

そして帰る前に今月初め1階お土産フロア奥にオープンしたスロットレーシング場へ。昭和40年代から見られるようになったミニカーをコースに走らせて競う遊びで、今回コース幅8m全長30m高低差70cmの巨大コースを出現させていた。

来るたびに新しいアトラクションを作ったり、さりげなく街角を変化させており、飽きない工夫が多く見受けられる新横浜ラーメン博物館。いや、今回の二杯もとんでもなく素晴らしい、美味しラーメンであった。

(左フォト) サンマーメン(支那そばや)/赤湯からみそラーメン(龍上海)/ポスター(2011.12.06)


 新横浜ラーメン博物館 詳細 ※公式サイトはこちら。 ★以下は平成23年12月現在の内容です。

 住 所:神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21 TEL 045-471-0503 休館日:無休

 最寄駅:JR横浜線・新幹線 新横浜駅徒歩5分。横浜市営地下鉄 新横浜駅8番出口徒歩1分。

 〔JR新幹線・横浜線 新横浜駅北口からのアクセス〕

 スカイウォークに出て日産スタジアムへ向かうように、案内板の指示に従って階段を降りる。地面に
 降りたら前方の道を進んで行き、二つ目の十字路を右折して次の左路地を入り進んだ左側にあり。

 入場料:大人(中学生以上)300円/小学生・60歳以上100円 ※小学生未満無料 ※年間パス大人800円

 営業時間:開館 月〜土11:00・日祭日10:30/最終入場21:00〜23:00の間で変動あり。

 ※175台収容可の駐車場あり。

 【東京駅からの電車アクセス】

 東京→[JR京浜東北線]→東神奈川→[JR横浜線]→新横浜  または

 東京→[JR新幹線・品川寄り自由席840円]→新横浜

  



さりげない昭和30年代の風情がそこかしこ。


パフォーマンスも見る事ができるフロア。


今月からスロットレーシング場が1階にオープン。



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